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民主党が社会保険庁の解体に反対したのは、支持母体の自治労を守るためらしい [政局]

【PJ 2007年06月04日】-最近の国会では、年金がよく議題に上がっている。該当者が不明の年金記録が、5000万件もあると分かって、マスコミも大きく取り上げている。確かに重大な問題だ。

 だが、民主党の対応が不自然だ。年金記録の調査が終わるまで、社会保険庁の解体に反対すると言ってきた。調査をする前に、社会保険庁を解体して、どうして悪いのか。解体したら、調査ができなくなるのか。そんなことはないはずだ。反対する理由が分からない。

 5月30日、衆議院の厚生労働委員会では、年金に関する法案を審議採決した。年金の記録を調査するための年金時効撤廃特例法案と、社会保険庁を廃止する社保庁改革関連法案を5時間だけ審議してから、採決しようとしたら、民主党が猛烈に反対した。民主党の議員は委員長席に駆け寄り、大騒ぎをした。殺気立った突進の仕方だった。審議時間が短いのは確かに問題だが、内容に問題のある法案ではないから、民主党の騒ぎ方は不自然だ。

 どうも、民主党は支持母体の自治労を守るために、社会保険庁の廃止に反対しているらしい。産経新聞政治部の阿比留瑠比記者が、「国を憂い、われとわが身を甘やかすの記」というブログの5月28日付のエントリーに、そう書いている。

 民主党は元々、社会党などが合流してできた政党なので、支持団体に労働組合が多い。その一つが公務員の加入する自治労で、社会保険庁の職員も多くが、自治労に加入している。同庁が廃止されると、組合員が失業するので、自治労は解体に反対している。民主党は支持母体を守るために、「年金記録の調査が終わるまで、廃止してはならない」と屁理屈のようなことを言って、社会保険庁の解体に反対している訳だ。だから委員会でも、あんなに抵抗したのだろう。

 反対する法案が採決される時に、野党議員が委員長席に詰め寄って抵抗をすることは時々あるが、いつもあんなに殺気立っていない。もっと余裕のある抗議をする。今回、必死な形相で抗議したのは、自分の選挙の時に応援してくれた社会保険庁の職員が失業したら、自分は落選すると思ったからかも知れない。

 民主党が、自治労の利害のために動いていることは、大事なことだ。だが、マスコミはそれを言わない。産経新聞にも、民主党と自治労の関係をはっきり書いた記事が、見当たらない。マスコミも左翼なので、民主党や自治労に不利になることは言いたくないのだろう。「安倍政権は支持率が急落したので、参院選をにらんで、急いで採決した」などと、批判するばかりだ。ここまで書いたら、日経は6月2日午後9時11分、サイトに民主党と自治労の関係を指摘した記事を載せた。

 5時間しか審議しないで、採決した与党も不自然だ。与党が採決を急いだのは、年金に関する不正が他にもあるが、それを野党に追及される前に、法案を成立させてしまおうと考えたからかも知れない。

 大半のマスコミは、野党の実態も与党の真意も伝えないまま、表面的な批判を繰り返すばかりだ。よく「国民の知る権利に応えるために、表現の自由が必要だ」などと言うが、それは口だけで、大事なことをわざと言わない。【了】

 ライブドアのサイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3185761/ で。


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