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小沢一郎氏の辞任騒動は、何だったのか [政局]

【PJ 2007年11月06日】-福田首相と小沢代表が10月30日と11月2日、党首会談で自民党と民主党の連立について話し合ってから、政局は混迷している。民主党の執行部が連立を拒否したため、小沢代表は辞任を表明した。だが民主党の幹部は小沢氏を慰留し続け、6日の夜に小沢氏は辞意を撤回した。

 小沢氏は7月28日の参院選挙に勝ってから、「解散総選挙に追い込んで、政権を取る」と豪語してきた。それなのに、自民党と連立を組もうとしたのだから、とんでもない話しだ。自らが8月や9月に語ったことは、もう忘れてしまったのか。

 連立構想だけでも驚きなのに、それが執行部に受け入れられなかったら、代表の辞任を表明したのだから、呆れる。以前から民主党の内部に不満を感じていたこともあるのだろう。それにしても、小沢氏の政権奪取の発言は、出任せだったのか。それとも、10月に入ってから考えが豹変したのか。

 マスコミは小沢氏の豹変こそ批判すべきなのに、それに触れた報道は、ほとんどない。私は「日刊ゲンダイ」(11月5日付)で見ただけだ。メディアは4日、両党首の会談を「密室協議」などと批判したが、連立するかどうかという微妙な話し合いは、密室でやって当然だと思う。「公の場でやれ」と言う方が無理だ。

 「密室協議」とは批判したが、小沢氏の豹変は言わない。マスコミはまだ、分かりやすいけれども、些細なことで責め立てて、肝心な批判はしない。余りに歪みがひどいので、半ば意図的にやっているのだと思う。日本人の不満を高めて、政治を混乱させたいのではないか。

 マスコミの問題は他にもある。連立構想は、読売新聞の渡辺恒雄会長が言い出して、それに森喜朗氏や中曽根康弘氏が賛同し、両党首に持ちかけたらしい。メディアが言論でなく、旧知の政治家に耳打ちして、政治を動かすのは、どう考えてもおかしい。

 民主党が小沢氏を慰留しているのも、分かりにくい。小沢氏が代表に最適とは思えない。慰留で手こずったら支持率は下がって、選挙で不利だ。辞任を認めて、代表選挙をやった方がスッキリするが、小沢氏に固執したのは、同氏が若手議員を連れて離党し、新党を結成して自民党と連立すると、困るからのようだ。嫌になったら、すぐ離党するような男を、どうして代表にしたのか。

 ひょっとすると小沢氏は初めから、離党と新党結成を目指して、福田首相と会談したのかも知れない。民主党の内部は中々まとまらないし、解散総選挙の目途も立たないので、焦っていた。その時、大連立の話しが来たので、それに乗った。自民と民主が連立したら、選挙は成り立たないし、民主の左翼勢力は自民との連立を拒否するだろう。断ったら、代表を辞めて離党し、新党を結成してから与党と連立すれば、自分は要職に就けるし、あわよくば首相になれるかも知れない、などと計算したのではないか。

 それでも同氏は最後に、辞意を撤回した。離党しても自分に付いてくる議員が少なそうだから、撤回したのではないだろうか。そう考えると、一連の出来事の辻褄が合う。小沢一郎は、何ともしたたかで計算高い男だ。国民生活は考えていない。政治もメディアも翻弄していいと思っている。こんな人間を首相にしたら、日本は更に荒廃してしまうだろう。【了】

 ライブドアのサイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3377214/ で。


タグ:小沢一郎
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