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派遣切りは、「小泉破壊」の結果ではないか [*経済]

【2008年12月29日】-前回のエントリーに次いで、いわゆる「派遣切り」について考えてみたい。

 マスコミは15年くらい前から、企業の人員整理を肯定的に報じてきた。余剰人員を削減して、企業の経営を安定させ、日本経済全体を強くしようという論調だったと思う。

 またいわゆる小泉改革では、競争や利潤追求を肯定し、株主重視を打ち出していたと思う。「企業が競争をすると、サービスがよくなる」「金を儲けることは悪いことではない」「社員より株主を大事にすべきだ」などと言っていたはずだ。

 だから、今回企業が売り上げが落ちたら、すぐ解雇したのはその路線に沿ったことだ。だから、派遣切りで責められている企業の経営者は、「マスコミは今更何を言っているのか」と思っているのではないか。

 株主を重視すると言っても、企業の株を持っている個人は少なく、金融機関など機関投資家が保有する分が多いから、株主重視は企業重視、個人軽視のことだろう。

・まだ小泉路線を肯定する人達
 私はいわゆる小泉改革には、初めから懐疑的だった。小泉純一郎元首相は自民党の総裁選挙の時に「自民党をぶっ壊す」と言った。いくら自民党が問題を抱えていても、ぶっ壊しては行けない。壊したら、政権を失う。そんな候補者に投票した自民党の議員と党員はどうかしている。

 実際、小泉氏は自民党の地方組織をぶっ壊したそうで、昨年の参院選で自民党が議席を大きく減らしたのは、それも理由だろう。

 派遣切りが小泉路線に沿ったものなら、小泉改革を支持した日本人自身の責任だ。強い言い方をすれば、自業自得だ。小泉首相を支持しなかった人もいるが、支持した人の方が多い。

 演説は歯切れがよかったが、小泉氏のしたことは改革というより破壊だった。道路公団の改革は中途半端だった。郵政の民営化はアメリカの要求もあったが、小泉氏は大蔵族なので20年くらい前から郵便貯金を敵視してきた。大蔵族は大事な点なのに、マスコミはわざと触れないようにしてきた。

 小泉氏は改革というより破壊をしたのに、まだ支持している人が多くて、また首相になってもらいたいそうだから、呆れる。

 小泉破壊の片棒であった竹中平蔵氏もまだ好む物好きがいるようで、本が売れている。

 元々裕福でない人達が小泉竹中路線を支持したようだが、そんな人達は給料が下がったり、解雇されたりすると、余計に小泉竹中路線に傾くようだから、つける薬がない。

・有権者は自己責任
 多くの日本人は自分達がこの国を作っているという意識があまりない。有権者が投票によって政治家を選び、その政治家が政治を行う。世論調査に答えれば、それが政策や行政に影響を与える。

 それなのに政治家がちゃんとやらないと、不平不満を言うだけで、自分の責任は考えない。「この前の選挙で別の人に投票しておけば、よかった」などと反省しない。

 議会制民主主義の仕組みを、理解していないように思う。政治のあり方に関してどこか人任せで、責任を転嫁する。ちゃんと考えている政治家があまりいないのも問題だが、それでも少しでもいい政治家を選ばなければならない。それなのに、知名度や親しみやすさなどを基準にして投票する人が多いように思う。

 小泉改革について、読者の方々のご意見を伺いたいと思います。どうぞコメントをお書き下さい。


タグ:小泉改革
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