また「ないまぜ報道」の被害、「渡り」は天下りの特例だ [政局]
【2009年02月03日】-最近、政府とメディアでは、役人の天下りが問題になっている。中央省庁では誰かが局長などになると、同期の役人は退職する慣例になっている。ポストがないからだろう。だから、退職した役人は、公益法人などに天下りをする。
これは仕方がない。もし天下りを認めないと、役人だった人は生活ができなくなる。金に困れば、悪いことをするかも知れない。普通の定年まで勤められないとなれば、優秀な人は役所に勤めたがらなくなる。
一方、事務次官などに上り詰めた者は役所を退職してから、特殊法人をいくつも渡り歩いて、高額の給与と退職金を手にする。これがいわゆる「渡り」だ。これはやめなければならないし、やめられる。
「渡り」は言語道断だ。役所で出世しただけで、数億円の給与を得ていい訳がない。だが渡りは少数だろう。2003年から2007年の5年間に61件だけのようだ。
だがマスコミも内閣も両者を混同していると思う。少数の「渡り」と、数万人の一般天下りを混同している。だからニュースを聞いているも、よく分からない感じと不満が残る。
マスコミはよく、似ているけれど違うことを一緒くたにして、批判をする。ないまぜにするのだ。ないまぜにして批判すると、問題を大きく見せかけることができる。日本人の不満も大きくできる。そうやって、与党を叩いて内閣支持率を下げ、内閣を潰すこともできる。究極の目的は共産革命だろう。
・タクシー券問題も「ないまぜ報道」
マスコミは去年の6月、役人が深夜帰宅するのにタクシーを使うことも槍玉に挙げた。交通費を節約するために、なるべく早く仕事を終えるべきだが、国会審議の都合などで遅くなるのなら、役所の金でタクシーに乗っても仕方がない。
運転手からビールをもらうくらいならまだいいが、金を受け取るのは絶対に駄目だ。一種の賄賂だ。
それなのにマスコミは、深夜タクシーの是非とキックバックの是非をないまぜにして、非難を大きくした。役所不信を増大させた。タクシー使用まで止めさせた。いい加減な報道のために、日本は様々な被害を被っている。
タクシー経費を減らすためには、官舎を近くに作るとか、役場に宿泊所を設置するとか、すべきことはあるのに、そんなことは言わずに、非難ばかりした。
マスコミは、このようなデタラメをしょっちゅうやる。小さな問題と大きな問題を区別しないで、ごっちゃにして批判を繰り広げる。私は「ないまぜ報道」と名付けた。様々な問題をないまぜにして、区別しないからだ。
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■「渡り」「天下り」年内廃止…首相「政令作る」と明言-役人に対する誤謬?
こんにちは。今のまま天下り、渡りを完全に禁止したとしても、いわゆる役人の怠慢・腐敗はなくならないと思います。それは、結局人の問題ではなく、インフラやシステムの問題だからです。わたしは、このへんを抜本的に変えていく必要があると思います。特に、中級以下の官僚の仕事に関しては、かなりの部分を NPO(非営利組織)に移管すべきと思います。それにともない、現状の中級以下の官僚もNPOに移籍させるべきだと思います。また、高級官僚に関しては、「健全な社会」づくりを最優先にするように、法律の整備を含むインフラ・システムの改革を行い、実行させるべきだと思います。詳細は是非私のブログをご覧になってください。
by yutakarlson (2009-02-04 13:16)