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小沢事件が早く起きてよかった [政局]

【2009年03月07日に公表、09日に加筆訂正】-3月3日、小沢一郎の公設第一秘書の大久保隆規氏が逮捕されたことには驚いた。西松建設が政治家に違法献金をしていたことは聞いていたが、まさか民主党の代表を務める小沢氏がもらっていて、検察が同氏の秘書を逮捕するとは思わなかった。

 小沢氏には以前から、金銭スキャンダルがささやかれていた。自由党などが受け取った政党交付金を勝手に自分の政治資金にしたとか、都心に何室もマンションを持っているとか、疑惑があった。

 だから衆院選挙で民主党が勝って、小沢氏が首相になった時、マスコミがそんな疑惑を追及し、数ヶ月で退陣しないかと心配だった。また小沢氏の健康も気がかりだ。体が弱くて、しょっちゅう入院している。最近はマスク姿をよく見る。(都心のマンションは、体調を崩した時すぐ休めるように買ったそうだ。)

 今小沢は強気だが、秘書が起訴されたら代表を辞任するだろうから、そんな心配もいらなくなった。だから私も、今回の事件を嘆かわしく思っているが、小沢首相の見込みがなくなったので、むしろよかったと思っている。

 小沢氏が辞任すれば、民主党は代表選挙を行い、次の代表を選ぶ。候補として岡田克也副代表らの名が出ている。小沢は「自衛隊を廃止して国連軍に守ってもらおう」などと、空想のようなことを言うから、辞めてちょうどいいが、岡田も左翼だからダメだ。

 民主党は旧社会党の残党が中心だから、「村山談話」のような禍根をまた残しそうだ。人権擁護法案が成立し、夫婦別姓や外国人参政権が実現するだろ。短期政権の心配はなくなったが、政策の心配は残ったままだ。

・自民議員にも献金
 西松建設は、小沢を含めて22人の政治家に迂回献金をした。二階・経済産業大臣に対しては特に多くて、3年間で838万円分のパーティー券を買った。実際にはパーティーを開いていないのに、開いたかのように装って金をもらったから、悪質だ。政治家と西松は充分に相談したに違いない。

 二階は道路族なので、西松はやはり口利きを頼んだのだろう。大臣などでなく、ただの政治家には職務権限がないから、裁判官は賄賂と認定しないが、このような献金は実質的に賄賂だ。

 建設業は政治家に金を出して、仕事の世話をしてもらい、選挙の時に応援することが多いようだ。このような構図がある限り、政治家と建設会社の癒着はなくならない。

 マスコミと司法はそんな癒着をなくそうと躍起になるが、なくせるとは思えない。建設業の人は、なくしたいとも思っていないはずだ。「国民は改革を望んでいる」などとマスコミは言うが、そう望んでいるのは建設業以外の国民だ。他の業界も談合などをしている。不正を全くしていない業界はないだろう。完全になくそうとすると、社会は崩壊してしまう。

・献金の仕組みが複雑

 1994年、政党交付金を始めた時、企業や団体が政治家個人に献金するのは禁止され、献金が受け取れるのは政党だけになった。そこで西松はダミー組織を作って、OB の個人的な献金を装い、小沢に資金を提供した訳だ。政党に金を出しても、仕事を世話してもらえないのだろう。

 複雑な制度を作って、企業献金を禁じたから、今回の事件が起きた。今回の逮捕容疑は、政治資金収支報告書に虚偽の記載をしたという形式的な罪だ。政党交付金をやめて、以前のように企業が直接政治家に献金できるようにした方がすっきりする。

 元々政党交付金は、マスコミが政治資金のことでしつこく追及したので、政治家が「金がかかるのだから、仕方がない」と居直って、始めたはずだ。マスコミが騒ぎすぎて、政治を悪くした例だ。政策秘書もそうだ。

 西松建設から金をもらった政治家は、「返金する」と言っているが、献金をした組織はもうないから返せないという。滑稽だ。また今から返しても、違法なら違法で、間に合わない。盗んだ金を返しもて、罪はなくならない。

 西松からもらった金は返すが、同じようなやり方で他社からもらった金は返す気がないようだ。その点も不思議だ。

・小沢は元々居直る男
 小沢代表は3月4日の記者会見で強気で、「今回の献金に違法性はない。秘書の逮捕は不公正な国家権力、検察権力の行使だ。民主主義を危うくする。」などと検察を批判したのにも驚いた。たとえ濡れ衣を着せられていても、政治家は普通こういう時は謝る。三権分立の原則が分かってないようだ。ダミー組織は西松が設立したとは思わなかったというのも、嘘に違いない。

 産経新聞の阿比留記者はブログに小沢語録を連載しているが、それを読むと、小沢は20年くらい前から屁理屈のようなことを言ってきたのが分かる。誰でも言い訳を言うし、特に政治家は嘘をつくものだが、小沢はその中でも特に屁理屈を言うと思う。政権が近づいているから、尊大になったのではない。以前から開き直る男なのだ。

 小泉前首相が東京地検に命じて、鈴木宗男氏らを冤罪で捕らえたことが「国策捜査」と言われているから、民主党の鳩山幹事長は「国策捜査のような雰囲気がする」と捜査を批判したが、今回の秘書逮捕は冤罪ではないだろう。西松が裏金を作って政治家にばらまいてきたことは、前から明らかになっている。

 だが、いつも真相は捜査が進んでいる段階では分からない。我々は検察がメディアにリークした情報ばかり聞くので、批判精神のある者でも疑惑が本当だと思ってしまう。リクルート事件の時も、私は冤罪とは露ほどにも思わなかった。真相が分かるのは、早くて数年後だ。

・左翼政権の悪夢
 民主党は今回の騒動で打撃を受けたが、二階経産相の秘書も捕まれば、お相子になる。元々自民党の支持率は低いから、次の衆院選挙ではやはり民主党が勝つだろう。次の代表が手際よく政策を打ち出せば、支持率は上がり、民主党が政権を取るはずだ。

 私は今回の騒動により、民主党は長期政権になると思う。旧社会党がまた政権を取るようなものだから、保守派にとっては悪夢だが、それが現実だ。
 

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