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検疫官の木村盛世さん「機内検疫と学校閉鎖は無意味」 [医療]

【2009年05月28日に掲載、29日に改訂】-午後、日本テレビのニュースを見ていたら、女性の検疫官が国会で「空港で行っている検疫は一種のパフォーマンスだ。防護服を着た検疫官がテレビに映れば、アピールになる。」などと話した様子を映した。日本の水際作戦は外国に比べるとやり過ぎだとは聞いていたが、現場の専門家が言うのを聞いて、びっくりした。女性なので、特に勇気があると感心した。

 インターネットにつないで調べてみたら、日本テレビは当該のニュースを載せていた。検疫官の名は木村盛世(もりよ)さんと言って、羽田空港で検疫をしている厚生労働省の職員だ。

 新聞も木村さんのことを書いていた。読売新聞はこの質疑応答を記事にしていた。朝日新聞は5月25日付で、民主党の鈴木寛議員が木村さんを国会に参考人として呼ぼうとしたら、与党と厚労省が反対したと書いていた。厚労省の幹部は批判されるのを恐れた訳だ。

 更に調べてみたら、木村さんはブログサイトを持っていて、3月末に『厚生労働省崩壊-天然痘テロに日本が襲われる日』という本を出していたことが分かった。週刊朝日やウェブ・サイトのインタビューに応じていたし、医師の資格を持っていて、アメリカで感染症疫学を勉強したことも分かった。

 4月末には「ロハス・メディカル」のインタビューに応じていた。題は「新型インフルエンザ、水際封じ込めはナンセンス」で、5月1日付だから早い。勉強不足を痛感した。学校閉鎖は意味がないし、水際で封じ込めることはそもそも無理だという。驚いた。そうなら日本はここ1ヶ月くらい無駄なことをしてきた訳だ。

 木村さんは「(自分の)娘たちは中学生だけれど、娘たちの時代に果たして日本があるんだろうかと思わざるを得ないんです。人生の中で日本を脱出するチャンスもあったし、日本に帰ってこない選択もあった。それでも私はやっぱり日本人だから日本に帰ってきた。だったら子供たちが安心して暮らせる日本をつくるのが私の務め、そう思っています。」と語っている。腹の据わった人だ。感心した。

 ダイヤモンド・オン・ラインは5月27日付で、木村さんのインタビューを載せた。(題は「日本が感染症対策の途上国である」だが、「日本は」のはずだ。)

 私の要約は甚だ不完全なので、ぜひ上記のサイトで木村さんの話しを読んで頂きたい。木村さんのサイトとブログもご覧下さい。

 木村さんの話しはちょっと雑なような気がするから、細部まで完全に信用しては行けないのかも知れないが、傾聴に値することを言っていると思う。

 私はメディアの騒ぎすぎは批判したけれど、専門知識がないなら役所の過剰対応には気がつかなかった。木村さんの話しには衝撃を受けた。

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