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役人の素人考えとマスコミのデタラメが、日本を混乱させる [医療]

【2009年05月29日】-前回は検疫官の木村盛世さんが、厚労省のインフルエンザ対策を批判したことを取り上げた。幸い、多くの方に読んで頂いている。

 木村さんは、空港で検疫をするより、病院の受け入れ態勢を充実させた方がいいと主張している。厚労省がそうしないのは、舛添大臣が「水際作戦を徹底して国内に入れない」と宣言したことが一因のはずだ。この人は問題が起きると、精一杯頑張ろうとする。

 厚労省の役人は大臣の方針に逆らいにくいし、医系技官は不勉強で無責任だから、間違った対策を続けてきたのだろう。マスコミや国民に迎合している面もあると思う。

 殆どの日本人は舛添大臣の言葉を信じたし、マスコミが検疫を支持しているから、水際対策には効果があると思っているはずだ。私もそう思っていた。だが木村さんは、水際作戦には意味がないと言う。驚いた。

 また厚労省は、病院に対してインフルの患者を拒否してはならないという通達を出したが、それを木村さんは「犯罪的だ」と言う。病院には体力の落ちた患者がいるから、その人達にインフルエンザを移してしまうというのだ。

 言われてみれば確かにそうだが、素人考えでは「病院が患者を断るのはひどい」と思ってしまう。毎日新聞には、ある病院が新型インフルと疑われる患者を拒否したら、それを責める論調の記事が載っていた。

 専門家からすると正しいことを、左翼マスコミは素人考えで批判するのだ。役所はマスコミに狙われて糾弾されたくないので、メディアに迎合してしまう。大衆は、俗耳に入りやすいマスコミのデタラメを信じてしまう。今回のインフル対策が的外れなのには、そんな事情もあるはずだ。

・小学英語と環境保護も無駄
 他の省庁も、マスコミと大衆が後押しすると、専門家が反対しているのに、間違った施策を強行することがある。例えば文科省の推し進める小学英語だ。

 英語を学ぶ年齢を何歳か早めても、別に上手くならない。だが、一般人の半分くらいは、早く始めればそれだけで上手くなると思い込んでいる。まともな英語の専門家は10年くらい前からしつこいほど小学英語に反対してきたが、文科省は必修にしてしまった。

 省内にも反対する人はいるのだろうが、上層部の方針を批判すると出世に響いたり左遷されたりするから、反対しないのだろう。日本人の英語力より自分の保身の方が大事なのだ。そんな無責任な役人が日本を破壊している。だから木村さんのように勇気のある人は、英雄に思えてくる。

 また政府は環境問題でも、マスコミと大衆に迎合していると思う。左翼は元々自然保護を訴えるのが好きなので、マスコミは20年くらい前からしつこく環境問題を取り上げてきた。役所もそれに左右されて、「地球温暖化」を信じてしまい、二酸化炭素の削減を目指している。

 だが「温暖化」には根強い反対論がある。気温は今のところ上昇していないし、これからも上がらないだろういうのだ。「温暖化」の根拠は乏しいと思うし、反対論の方が説得力がある。だが環境省は反対論を無視して、施策を実行している。財政赤字は巨額なのに、予算を無駄遣いしている訳だ。他の環境保護も無駄なことが多いようだ。

 メディアはあまり扱わなかったので、知っている人は少ないと思うが、今年の3月、文科省は高校の学習指導要領を改訂して、「高校の英語の授業は原則として英語で行う」と決めてしまった。英文法の説明を英語で聞いて分かるのなら、高校で英語を習う必要はない。外国語の学習の第一歩は単語の訳語を覚えることだが、それをさせなければ英語力は伸びない。

 ここまでひどいと、文科省は英語教育を破壊したいとしか考えられない。日教組と和解してから、左翼思想に完全に染まり、教育を破壊したくなったのだろう。

・役人の保身が日本を潰す
 官僚の無責任体質は、他の省庁にもあると思う。

 財務省が麻生太郎を通じて、消費税の増税を国民に納得させようとしているのも、余りに無責任で近視眼的だ。財政赤字を減らせるのなら、貧乏人の暮らしが破綻してもいいと思っている。もしそうなったら結局税収が減るのに、そうとは考えない。強い表現を使えば、殺人行政は厚労省や文科省に限らない。

 民主党が政権を取れば、木村さんを要職に就けて、医療行政の改革を任せるかも知れない。民主政権には問題もあるが、利点もあるはずだ。民主政権が避けられないのなら、欠点が小さくなり、利点が大きくなるように、注文を付けていく必要がある。

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