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自民党は西川解任に反対して、選挙で負けたいか [政局]

【2009年06月07日】-鳩山邦夫総務大臣がまた活躍している。日本郵政の西川善文社長の続投は認めないと頑張っている。

 鳩山氏は選挙に弱く、落選してから中々復活できず、苦労していた。だが法務大臣になってから、誰に死刑を執行したか公表することにして、男を上げた。この人にこんな信念、志があるとは思わなかった。選挙の時には信念を示せなかったのか、選挙民が見抜けなかったのか、どちらかだ。

 鳩山氏は総務大臣に横滑りしてからも、活躍している。日本郵政が東京中央郵便局の歴史的価値を認めずに、建て替えようとしたことに反対し、改善させた。

・西川解任は当然
 鳩山氏は最近、「かんぽの宿」問題に取り組んでいる。「かんぽの宿」は2400億円で作ったのに、109億円でオリックスに売ろうとしたことに待ったをかけた。日本郵政はオリックスに売却することは中止したが、総務省の求める説明を果たさない。西川らは開き直っているので、鳩山は怒って西川の続投に反対している。

 オリックスが日本郵政を騙して、安く買おうとしたのではないだろう。日本郵政の側も不正な安値であることは承知していたはずだ。両社は国民の財産を切り売りして、一儲けしようと企んでいたのだと思う。

 西川自身もこの闇取引に深く関わっていたのではないか。産経新聞は「主張」の6月6日付に「西川氏のトップとしての管理・監督責任は問われよう」と書いたが、そんなものではないはずだ。

 それなのに日本郵政は5月22日の取締役会で、西川の続投を決めた。だが、鳩山大臣は西川の留任を認可しないと言っている。認可権は総務大臣が握っている。不正がバレても 反省しない者を罷免するのは当然だ。

 公人が不正を暴かれても居直って、地位にとどまろうとしたことが今まであっただろうか。西川一派のやっていることは常軌を逸している。

 鳩山は5月から西川続投に反対しているから、私は他の人間に交代するだろうと思っていた。だが6月3日になったら、河村官房長官が続投を臭わせることを言ったので、驚いた。4日はこれに関して何も聞かなかった。5日なったら、鳩山はまた西川を認可しないと述べて、勢力を盛り返した。

・小泉らが西川続投を要望か
 河村が西川続投に傾いたのは、小泉元首相らが横槍を入れたからのようだ。郵政民営化は小泉が主導したし、西川を社長にしたのも小泉なので、解任されると面子を潰される。

 そこで小泉は首相に対して「西川を解任したら、民営化が後退する。強行したら、小泉チルドレンや民営化賛成の議員は法案採決で造反する。選挙でも混乱させるかも知れない。」などと脅したらしい。

 中川秀直も、鳩山大臣を公然と批判した。このような訳で麻生は西川を留任させる気になったようだ。だが、なぜ西川を解任すると、民営化に支障が出るのか分からない。西川でなくても民営化はできるはずだ。

 民営化に反対する人達は、西川解任で郵政改革を見直そうとしているので、民営化推進派は鳩山を非難するのかも知れない。読売の社説(5月28日付)は、民営化推進派は「民営化つぶし」「改革反対論者」と言って、反発していると書いた。

・まだ「小泉破壊」を信じる人達
 郵政選挙から4年近く経つのに、まだ「民営はともかくいい」「小泉改革は正しかった」と思い込んでいる議員がいるようで、暗澹たる気持ちになる。「民営にする」と言っても色々なやり方があるが、田舎の郵便局も何割も廃止するやり方がいい訳はない。特定の業者と結託して、資産を叩き売るのも駄目だ。考える力のない無能議員は、まだ小泉の目くらましに騙されているのだ。

 国民の目にどう映るかも考えられないようだ。鳩山を支持する国民の方がずっと多い。ヤフー・クリック・リサーチ(6月3日~7日)では、回答者の68%が西川の続投に反対した。世論調査ネットでも、69.7%が続投に反対した。

 西川解任を支持する人が多くて当然だ。大半の自民党議員は完全にどうかしている。強い言い方をすれば狂っている。不正をした人間を追い出さずに、かばうのだ。野党は5月中旬に、西川を刑事告発した。これこそ正常な感覚だ。

・郵政民営化は搾取の陰謀
 郵政民営化は、アメリカ政府が年次改革要望書で要求してきて、日本の金融資産を奪うことを目的にしていると言われてきたが、「かんぽの宿」の疑惑が表沙汰になって、日本側にも企んでいる人間がいたことが分かった。これは巨大な陰謀だ。

 西川解任になぜか竹中平蔵が反対したが、竹中も陰謀の一味で、オリックスから金が入る予定だったのだろう。村上ファンドの村上世彰や日銀総裁だった福井俊彦も仲間ではないか。日本をデフレにして、儲けようとしたのも、この連中だと思う。私はデフレ陰謀派と称している。

 マスコミは公的な発言などを伝えるだけで、背後にある本当の不正には口をつぐんでいる。アメリカの「要望書」は米国大使館のウェブサイトにも載っていて、隠していない。日本のメディアは日本を破壊したいから、本当の悪には言及しないのだ。一種の共犯だ。

 西川の進退に関して、朝日と日経は社説で続投を支持した。正気の沙汰ではない。朝日は日本を潰したいからだろうが、日経(6月6日付)は拝金主義者に跪いたのだろう。民衆を捨てた新聞は、民衆に捨てられるはずだ。読売は社説で2回扱い、妥当なことを書いた。

・自民党は独り善がりなので、選挙で敗北
 何か特別なことがない限り、次の衆院選挙で自民党が議席を大きく減らして下野するのは、ほぼ確実だ。負けるのは確実でも、負け幅をできるだけ小さくすべきだ。大差を付けられたら、自民党はガタガタになるはずだ。離党者が出て、最悪の場合は数年後に消滅する。そこまで行かないと思うが。

 ところが自民党の議員には、この危機が分からないのだ。まだ偽の改革を信じて、7割の国民が賛成している西川解任に反対するのだ。選挙民の喜ぶことを無責任にするのはいけないが、選挙は人気投票なのだから、有権者の気持ちを無視しても駄目だ。

 自民党は全くどうかしてしまっている。これでは下野しても仕方がない。民主党という左翼政党が政権に就くのは苦々しいが、自民党がここまで駄目では下野もやむを得ない。

 鳩山氏は30人ほどの議員を従えて、勉強会を作ったそうだ。上手く行けば新党を結成するだろう。新党は民主党と合併するかも知れないし、大きくなれば民主党と覇を競うことになるだろう。ひょっとすると、兄弟で首相の座を争うことになるかも知れない。そうすると世界を見回しても珍しいことになるが、それで日本がよくなる保証はない。(敬称略)

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