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メディアは光事件の犯人を「元少年」でなく「被告人」とだけ言うべきだ [*国語]

【2009年10月07日に掲載、08日に訂正】-10年前山口県光市で母子を殺した男がいたが、その時は未成年者だったので報道では実名を出していない。だが今日発売になった本には実名を書いたので、昨日あたりからメディアは「被告の元少年」と不思議なことを書いている。

 未成年者を法律用語では「少年」「少女」と言うから、こんな異様なことを言うのだろう。大人は誰もが「少年」か「少女」だったから、「元少年」という表現は成り立たない。まだ裁判が続いているから「被告人」とだけ言えばいいのだ。

 このような異様表現は今回が初めてではなく、前から撒き散らしている。「元学生」もひどい。「元別荘」「元スナック経営の~容疑者」という狂った表現も作った。「元」は「元社長」のように、人の以前の肩書きを表す語だ。「別荘だった建物」「スナックを経営していた~容疑者」が本来の表現だ。無理して短く書こうとしたから、異常な言い方を作ってしまったのだろう。

・「少年」でなく「青年」と言うべきだ
 そもそも17歳の男を「少年」と言うのが奇妙だ。「少年」「少女」は、本来15歳くらいまでの子供を指す語だ。

 「少年法」という法律もあるし、法律用語は簡単に変えられない。マスコミはそれに倣うのなら説明すべきなのに、しない。説明するよう何度も申し入れたが、断固としてしない。いつものように、異様なことを言って嫌がらせをしたいのだろう。

 容疑者や被告人だけでなく、被害に遭った者も未成年だと「少年」「少女」と言うことがある。大阪府和泉市では4月から19歳の男の子が行方不明になっているが、毎日新聞や産経新聞はその子を「少年」と表現している。日本テレビや読売新聞は「男性」と言った。

 8月28日には、イギリスの17歳の男子がヨットで世界一周をしたニュースが流れたが、「少年」と書いた。英語のニュースで boy と言ったから、それを直訳したのだろう。写真を見ると体格がいいから、「少年」でなく「青年」と言った方がぴったりだ。

 頭が固いから、boy は少年としか訳せない。cowboy という語があるように、boy の指す範囲はもっと広い。大人まで含む。

・「男性」「女性」も考え物
 「男性」「女性」の乱用も甚だしくて、17歳の男子を「男性」と言ったり、85歳のお婆さんを「女性」と言ったりする。17歳なら「高校生」か「男の子」か「青年」だし、70歳以上なら「お爺さん」か「お婆さん」だ。以前は70歳以上は「お爺さん」「お婆さん」と言っていたが、「年寄り扱いするな」と抗議する人がいるのか、「男性」「女性」と言うようになった。そんな抗議ははね付けるべきだ。

 「男性」「女性」を代名詞のように使うのも問題だ。「新宿駅で男性が刺されました。男性は軽傷です。」では、2番目の「男性」を代名詞として使っている。本来こんな言い方はない。

 民事裁判では「原告」「被告」だが、刑事裁判では「弁護人」「被告人」だ。それなのにメディアは「被告」と言う。「被告人質問」までは改竄できないようで、そう言う。「被告」も嫌がらせだろう。テレビや新聞を見ているだけで、言語感覚が狂ってしまう。民主党は直させるべきだ。

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