自民党を追い出された小沢一郎は、自民党潰しを狙っている [政治家]
【2009年12月16日】-前回に続いて、小沢一郎を取り上げたい。
小沢は以前から、二大政党の必要性を唱えてきた。日本もアメリカのように政権を担える政党が二つできて、一方が行き詰まったら他方が政権に就けるようにすべきだという主張だ。
二大政党制を実現するために衆院選に小選挙区を導入し、自らは自民党を飛び出して政党を作り、今では民主党の幹事長として自民党を下野させたという訳だ。
公式にはそう主張してきたが、二大政党制は小沢の本音だろうか。政治家の言うことを額面通り受け取ってもいいのだろうか。二大政党制は建前で、小沢の本音は自民党を潰して、最高権力者として政界に君臨することではないか。
以前、小沢が側近などに「2度予算編成をすれば自民党は立ち直れない」と語っていると書いた。小沢は自民党を徹底的に痛めつけて、2度と政権を取れないようにしたいのだ。二大政党制は建前だ。
テレ朝の『スーパー・モーニング』も12月1日、小沢の真意を伝えた。作家の大下英治は「地方選挙を押さえなければ、もう1度自民党にひっくり返されるかも知れないと、小沢は必死だ。幹事長だけが陳情を受けるようにしたのは、まだ残ってる自民党の根を絶つため」と語った。
テレ朝解説委員の三反園訓は「来年の参院選と再来年の統一地方選に力を入れている。小沢は自民党を完全に潰そうと思っている」と話した。
・派閥継承に失敗して執念
小沢が自民党を潰したのは、17年前権力闘争に負けて竹下派を継げず、その後離党を余儀なくされたからだろう。
1992年、小沢は竹下派会長の座を小渕恵三と争ったが、負けた。そのため竹下派を離れて、羽田孜らと新派閥を作った。自民党の派閥が再編したので、メディアは大騒ぎだった。
その様子を伝えるニュース番組は、国会の廊下で語る鯨岡兵輔の話を伝えていた。呆れ顔で「マスコミは政界再編と騒いでいるけど、権力闘争だからね」と語った。鯨岡はその後衆議院副議長になった。
小沢は翌年の6月離党して、新生党を作った。7月の衆院選で自民党は敗北し、新生党や日本新党は躍進した。小沢は日本新党の細川護煕に働きかけて、細川政権を樹立させた。
小沢はその後、新進党や自由党を作っては壊しし、2002年には民主党に合流した。17年間ずっと、竹下派を継げなかった怨念を晴らすために、自民党潰しを狙ってきたのだと思う。
小沢は実に危険だ。表向きは二大政党を唱えながら、実際には自民党の破壊を画策している。自民党を潰してしまったら、日本の政治は大混迷に陥る。
今も昔もテレビは要点のみで、詳しいことまで教えてくれない。新聞は本質を避けたがる。多くの政治家は考えようとしない。日本の展望は開けない。
・資料
http://www.j-cast.com/tv/2009/12/01055080.html
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