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常用漢字=テレビ局が同じ漢字を例に挙げた理由 [*国語]

【2010年11月25日に掲載、12月7日に加筆】-昨日テレビ各局は、常用漢字表に新しく加わることになった漢字を取り上げていた。それを見ていて、不思議に思ったことがある。NHK も日テレもテレ朝も「新たに『鬱』『彙』『賂』などが加わる」と言って、取り上げた漢字が殆ど同じだったからだ。

 「憂鬱」(ゆううつ)の「鬱」が難しいのは分かる。小さい活字だと、どう書いてあるのか見えないくらいだ。

 だが「賄賂」(わいろ)の「賂」は「貝」に「各」と書けばいいから簡単だ。「語彙」(ごい)の「彙」も上の方は見慣れない形だが、下はワ冠に「果」と書くのだから、それほど難しくない。「稽古」(けいこ)の「稽」も画数が多いから、これを例に挙げてもいい。

・役所が教えたこと?
 テレビが同じ漢字を例に挙げたのは、記者クラブで記者同士が相談したのかも知れないが、きっと文化庁の担当者が「これを例にするといい」と教えたので、それに従ったのだろう。

 同じようなことは、10月21日羽田空港に関するニュースであった。この日羽田では国際線ターミナルが開業したが、日本テレビの『ニュース・エクスプレス』もテレ朝の『ワイド・スクランブル』も、国際便の例として「週末シンガポール旅」を挙げた。空港が適切な例として提供したのだろう。

 役所や企業は記者が記事を書きやすいように、特別に資料を作ることがあるらしい。経済白書なども記者が全部読んで要点をまとめるのではなく、役所は資料を作り、記者はそれだけ読んで記事にするようだ。

 また新聞は白書を発表した日の夕刊に、要点と専門家のコメントを載せるから、「よほど急いでやったのだろう」と思うが、違うようだ。役所は記者に白書とプレス・リリースを数日前に渡していて、「発表の日に掲載していい」と伝えるらしいのだ。

 テレビの記者は誠実に報道に携わっているような顔をしているが、実際には様々なカラクリがある。

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