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儲け主義の企業が政治を駄目にした [東日本大震災とその影響]

【2011年04月14日】-前回の続き。菅内閣は評判が悪い。支持率は2割を切っているし、官僚の間でも不評だ。

 どこかで「首相が東電の連絡員を官邸に呼びつけて怒鳴るから、東電は困っている」と読んだが、阿比留さんの4月7日付のエントリーによると、菅は官僚まで怒鳴っている。省庁から説明に来る官僚だけでなく、秘書官として1日そばにいる官僚も怒鳴るようだ。だから官邸のスタッフも菅を毛嫌いしているという。

 確かに菅直人は鳩山よりも駄目な首相だ。民主党全体が信頼を失っている。だから今衆院を解散して選挙をすれば、自民党が議席を伸ばすのは確実で、過半数を採るかも知れない。そうすれば政権に返り咲く。

 だが自民党がちゃんとやってくれるかというと、あまり期待できない。2年前までダラダラやっていた政党だ。数年下野している間に統治能力を上げたとは考えられない。

 今の自民党の幹部の顔を見ても、名宰相になりそうは人はいない。総裁は谷垣禎一だから順当に行けば首相になるが、この人は2世議員で、父親が急死したあと後援会長に頼み込まれて渋々政治家になった。だから情熱や目的がないのは仕方なく、実際に情熱がない。

 政調会長の石破茂は防衛問題には強いが、他のことはあまり知らない。まだ大東亜戦争を侵略戦争と思い込み、慰安婦を信じている程度だ。

 幹事長の石原伸晃は40代で国交大臣を務め、若手のホープとも言えるが、人を引っ張っていくリーダシップはないようだ。

・政治献金
 自民党がどうしてこんな人材難になってしまったのかは、中々難しい問題だ。まだ深く検討していないが、暫定的な考えを言えば企業が金で駄目にしたのではないかと思う。

 企業は政治家に献金して、監督省庁の検査などを甘くしてくれるように頼む。金がないと選挙で負けるから、政治家は金をもらってしまい、役所に圧力をかける。

 役所は業者に強いことを言うと、天下りを受け入れてもらえなくなるから、元々企業に甘い。業者から接待も受ける。政治家に手心を加えるように言われて、もっと甘くなる。

 企業は献金や接待で不備を見逃してもらい、利益を増やす。だがその結果事故を起こしてしまえば、全体としては大損だ。

 今日本を翻弄している東京電力は、このような儲け主義企業の典型ではないか。役人を籠絡して津波対策などを怠ったので、原発は爆発してしまい、窮地に陥っているのではないか。

 自民党には原発の責任が相当あるのだ。政権に就いた時、東電を厳しく指導するとは思えない。菅を辞めさせ自民党を政権に復帰させても、企業が襟を正さなければ政治はよくならない。

 一般論として企業を批判しても効果はない。献金や接待を一つ一つ暴かなくてはならない。手間がかかるが、そうやって戦わないと政治や行政は歪んだままだ。

 文句だけ言っているのは無責任なのだ。メディアや一般国民の不断の努力が必要だ。(敬称略)
 

・参考資料
阿比留さん:
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2230711/

石破について:
http://falcons.blog95.fc2.com/blog-entry-572.html

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