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篠原記者から来た誤魔化しの返事 [*経済]

【2011年04月03日午後7時】-メールを頂きました、毎日新聞の篠原と申します。昨日(2日)から2度ほど、電話を架けさせて頂きましたが、つながらないようですので、失礼かとは思いますがメールで質問に回答させて頂きます。

 前提として、大学生の就職を巡る文科省の動向について、どのような状態になっているかを説明させてください。

 文科省は昨年秋以降、学生の就職内定率が低いことを問題視し、大学側と企業側の懇談会を複数設定し、会合を続けています。その中の議論では、大学側は「入社試験が早すぎるため、3年生以降は就職活動に時間を取られ、学問の機会を失う傾向にある。大学は学問をする場でなければならず、そのためにも試験を遅らせることはできないか」との内容の発言をたびたびしています。

 これに対し企業側は「社会人としての基礎を学ばせるのも大学の役割のはず。最近は入社してきても、『会社で働く』という基本的なことを理解している学生が少なく、良い学生を早く取りたいという意向が企業には強くある。入社試験を遅らせるという方策のほかに、入社後、会社員としてすぐに使えるような人材育成が必要だ」と述べています。

 上記の内容は何度も繰り返されている話なので、文科省に問い合わせて頂ければ分かります。


 こうした現状を踏まえ、質問にお答えさせて頂きます。

①、②、③について
 メールで指摘されたようなやり取りは、同友会への取材の中で行われたことは事実です。ただ、この後、もう一度取材をし、「今回の調査の特徴は何なのでしょうか」という質問をしています。その際には「企業が研修の機会を減らしたり、研修費を自己負担させている動向が見えることです」という回答を頂きました。

 その理由は「不況によって研修費を削らなければならないと考えられる。一方で、企業は会社の仕事にすぐに適応できるような社員を人材を求めており、それができない人は自己負担ででも研修を行うような状況が発生したと考える」と回答を頂きました。

 発表文では論理的思考力などが重視されており、そのことも表にするなどして触れています。その一方で、同友会が言う「特徴」を載せることも重要と考えました。同友会には2度取材をしているので、この件の認識に齟齬があったのかもしれません。

④、⑤について
 これは文部科学省の発表で、記者会見も行われました。各社関心事であるため会見は50分程度行われました。指摘されている各社のコメントは、すべてその会見の中で、文科省側が見解として示したものです。各社の判断で、どの見解を使うかが分かれたのだと思います。朝日新聞が載せたコメントもありました。

 この件についても文科省に問い合わせて頂ければ、事実であるかどうか分かると思います。

 以上がご質問に対する回答です。


 おっしゃる通り、学生に「即戦力」を求めるのは酷な話です。大学側が主張するように、試験日を大幅に遅らせるなどの措置も必要でしょう。それでも、文科省は「ミスマッチ」と称して、この問題を解決しようとしています。「即戦力を求めるのはおかしい」という反論は非常に的を射ており、こうした議論がなされることが学生の状況を変えるきっかけの一つになると考えます。

 「学生の不安を煽る」とのご意見、まったく同感です。ただ、必要以上の不安を煽る報道はどうかと思いますが、企業側にこうした意向がある限り、事実を事実として伝えることが必要とも考えています。

 2月1日現在の学生の就職内定率は過去最低です。この現状を見ても、ミスマッチではすまされない問題が発生していると考えます。震災後は内定取り消しが相次いでいるという情報もありますます。新聞はスペースに限りがあり、動向のすべてを伝えることはできませんが、今後もこの問題については取材を続けたいと思います。

 貴重なご意見をありがとうございました。

 この回答に質問がある場合は、電話をください。番号は下記にあります。ただ現在、震災取材で夕刊、朝刊制作時間帯は対応が困難な場合もあります。比較的時間があるのは午後2時~5時までの間ですので、ご配慮頂けると幸いです。


タグ:毎日新聞
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