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大人は儲けるために就活生を苦しめるな [*経済]

【2012年04月21日】-J-CASTは4月19日付で、「面接では分からない学生の面が分かるので、フェイスブックを見る企業が増えている」と書いた。

 これを読んで、考え込んだ。こんな企業が増えて、学生がフェイスブック対策も講じるようになれば、大学は今よりも「就職予備校」になってしまうからだ。

 20年くらい前まで、大学生が就職活動(正確には求職活動)を始めるのは4年になってからだった。大学の就職部は5月に入ってから説明会を開き、早い人は6月から会社訪問を始めた。7月には誰もが活動し、8月が就職活動のピークだった。

 だが活動時期は段々早まり、今では3年の初めに説明会があり、3年の秋がピークのようだ。これではゆっくり勉強できる期間は2年だけになってしまう。

 その上、最近の学生は就職対策にカネと時間をかけているようだ。本を買って、セミナーを受ける。

 フェイスブックを見る企業が増えているというニュースは、初めNHKの『おはよう日本』が取り上げたそうだ。メディアが何度も扱えば、活用する企業や対策を立てる大学生は増える。就職活動はもっと忙しくなり、窮屈になってしまう。

・これも陰謀か
 メディアは建前としては知らせるべきことこと、視聴者の関心のあることを報じたと言うだろうが、日本のメディアは企むので意図を探る必要がある。

 去年、毎日新聞の「即戦力」誤報を暴いて雑誌に書いたが、篠原記者に問い合わせたあと4月頃から就職に関するニュースが減った。テレビでは殆ど見なくなった。それまでは「学生の就職状況は厳しい」と繰り返していた。

 私が毎日新聞を追い詰めたので、毎日が取り上げるのをやめ、そのためテレビも報道を減らしたのだと思う。新聞はテレビに与える影響が大きい。

 就職に関する報道を減らしたのは、悪質報道だったからのはずだ。学生の負担を大きくして疲れさせようとしていたに違いない。

・金儲け
 テレビと新聞は日本破壊のために就職活動の厳しさを頻繁に取り上げたのだろうが、出版社はどうか。

 古本屋で、7年くらい前に出た『面接の達人』を手にした。中谷彰宏の書いた有名なシリーズだ。

 本文の初めを読んだら、「『OB訪問を100人やった』と言う学生がいるが、甘い。300人に会った学生がいる。それくらいやらないと、希望の企業に就職できない。」などと書いてあって、驚いた。

 明らかに不安を煽ろうとしている。中谷とダイヤモンド社は毎年これを改訂し、「バイブル版」や「転職版」も出している。タチが悪い。学生を不安にして本を買わせようという策略に違いない。

 学生が就職活動に熱心になれば、セミナーを開く会社も儲かる。

 受験競争で受験産業は潤ったが、教育の質は落ち子供は疲れた。拝金主義者どもは今、就職活動で同じことをしている。不安を煽り、金儲けに邁進している。悪質報道は下火になったが、金儲けは続いているはずだ。

 「就活生」という言葉もよくないが、短いから題に使った。

・リンク
http://www.j-cast.com/2012/04/19129610.html?p=all

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