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言語学者リーチの講演はまた中途半端 [英語学]

【2012年10月11日】-またジェフリー・リーチの講演について書く。

 9日は行けなかったが、英語のコーパスについて講演したようだ。Corpusとは英文を大量に収めたデータベースのことで、英語の研究に使う。アメリカやイギリスに幾つもあるが、どれも条件を指定して検索するようだ。リーチも関わったコーパスがあるらしい。

 昨日10日は行ったが、このコーパスを利用した英文法研究について話した。会場をホールから普通の教室に変えたので、話しは聞きやすくなった。内容も8日よりもよくなったが、また中途半端なだった。

 まず短縮形を取り上げた。短縮形とはdo notをdon'tと縮めた語形で、話し言葉の特徴だ。コーパスで調べると、60年くらい前から書き言葉で短縮形が増えたことが分かるそうだ。書き言葉が話し言葉に近づいている訳だ。

 またコーパスで調べるとmodal(法助動詞、willなど)の頻度が減って、semi-modal(準法助動詞、be going to~など)の使用が増えたことも分かるとリーチ教授は説明した。アメリカ人はgonnaとも言うので、これを「英語のアメリカ化」と名付けた。

 次にmustの頻度が落ちたことをグラフを使って説明したが、対応するhave to~の頻度でなくneed to ~の頻度が増えたことをグラフで示した。

 mustは「~しなければならない」の意味で、need toは「~する必要がある」の意だから、表現が軟らかくなると言う。教授はこれを「民主化」と名付けた。

 他に書き言葉で進行形などが増えたことも説明したが、例文に挙げたのは進行形の特殊な用法ばかりだったし、普通の言い方が減ったことは示さなかったので、中途半端な印象が残った。

 この講演を聞いて、コーパスを利用した英文法研究はどのようなものかはよく分かったが、終わりに取り上げた項目は説明が不充分だった。

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