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自民党は学校制度を破壊するな [教育]

【2013年05月04日】-自民党の教育再生実行本部は、6・3・3制の見直しも目標に掲げている。中学と高校をつなげていわゆる中高一貫校をもっと増やすのならまだいいが、複線型の学校制度にしようとしている。

 学校制度には複線型と単線型がある。今の日本は単線型だ。中学や高校に制度上の違いはない。工業高校などを出ても、成績がよければ大学に行ける。

 だが複線型では小学校のあとの学校に種類があって、下の学校に進学したら、どんなに猛勉強しても大学に行けないのだ。戦前の日本はこうだった。

 小学校を出た後、中学に進めば高校や大学に行けたが、実業学校などに進学すると大学には進学できなかった。制度上行けなかったのだ。

 今でも高校には普通科や商業科があり、成績のいい子供は普通科に行くが、工業科を出ても一生懸命勉強して大学に進学する子供もいる。

 ドイツでは今でも複線型だ。小学校は誰もが同じ制度の学校に行くが、そのあとは違う。小学6年の時の成績によって進学できる学校が変わってしまうのだ。成績がよければギムナージウムに進学して大学に行ける。

 だが悪いとハウプト・シューレ(基幹学校)などに行くことになり、高校にも大学にも進学できない。猛勉強しても制度上行けないのだ。小学校6年の時の成績で学歴が決まってしまうのは問題だ。

 60年くらい前までは親の職業を継いで職人になる者が多かったのでこれでもよかったが、今は会社勤めを希望する者が殆どだから中卒では大変だ。学校制度が社会状況に合わなくなったのだ。

 自民党の文書は表現が抽象的で、このような複線型を目指しているとは言い切れないが、教育行政で複線型と言うと大抵このような物を指す。

 ドイツでは複線型の弊害が明らかになって見直しが進んでいるのに、日本では前近代的な学校制度に戻そうというのだから呆れる。

 左翼のように日本を混乱させるためではないはずだが、変えれば何でもいいという短絡思考に陥っているようだ。単細胞オヤジは放っておくと、ろくなことをしない。

 自民党よ、決して複線型にするな。

・参考資料
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/economic_recovery/119466.html

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%AE%E5%A4%89%E9%81%B7

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E3%81%AE%E6%95%99%E8%82%B2

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