「憲法は権力者を縛るもの」は新たな屁理屈 [政策]
【2013年05月09日】-最近、憲法に関する報道が多い。3日は憲法記念日だったので、改憲・護憲の両派が集会を開いた。今日は衆議院で憲法審査会があって、議員が96条の改正について意見を述べ合った。公明党も左翼なので、改正に反対した。
日本では左翼がずっと憲法改正に反対してきたので、改憲を論じることさえできなかった。第1次安倍政権が国会に憲法審査会を設置したので、やっと国会で議論できるようになった。
左翼は3年くらい前まで改憲に反対する理由として、次のようなことを挙げていた。
「戦争を放棄した9条は素晴らしいから、変えてはいけない」
「改憲すると中国や韓国が警戒する」
「改正するより、憲法を生かすことを考えるべきだ」
どれも根拠の薄弱な屁理屈だ。
護憲派は数年前から反対理由を変えた。「不景気が長引いて日本人は不安になっているから、憲法を変えたくなっているのだろう」と言うようになった。「一時的に変えたい気持ちになっているだけだから、やめた方がいい」という訳だ。
ところが今月になってからは新しい屁理屈を言い出した。「普通の法律は国民を守るものだが、憲法は権力者を縛るものなので簡単に改正していけない」と言うようになったのだ。(『ミヤネ屋』の5月2日の放送など。)
憲法学もざっと勉強したが、「憲法は権力者を縛るもの」という学説は聞いたことがない。「普通の法律は国民を守る」も俗説だ。刑法には罪を犯した者を処罰する条文は並んでいるが、被害者を守る規定はない。
たとえ憲法がそういうものであっても、必要が生じたら改正するのは当然だ。アメリカは制定以来、条文を何度か追加してきた。フランスやドイツは戦後、憲法を何度も作り直した。66年も改正していない日本は、世界の中で特殊だ。
左翼の反対理由はどれも説得力がない。真意を隠しているからだ。
左翼の本当の狙いは日本の赤化だ。軍隊をなくして暴力革命を成功させたいのだ。辻元清美が「改憲は憲法を国民から奪うもの」と語ったのは、自分達が革命の手段を失うと思っているからだろう。
護憲派の意見に同調してはいけない。改憲派を応援すべきだ。
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