bare infinitiveを「原形不定詞」と訳すのは間違いだ [英語学]
【2013年08月01日】-英語の動詞には不定詞という使い方がある。原形の前にtoを置いたものをそう言う。to不定詞と言うこともある。
「不定」とは何かというと、動詞が時制や人称の変化をしていないということだ。be 動詞や一般動詞は、現在時制では次のように変化する。
I am We are
You are You are
He is They are
I speak We speak
You speak You speak
He speaks They speak
動詞は助動詞(canなど)のあとなどで人称変化していない形になる。be動詞とspeakは助動詞のあとではbeとspeakになる。人称変化していないので、「元の形」という意味で原形と言う。形が定まっていないので、不定形とも言う。主語に合わせて変化した形は定形だ。
be動詞では現在形と不定形は形態が全く違うが、一般動詞では三単現(主語が3人称単数で現在時制)の時だけ-sが付いて、他の人称では原形と同じ形だ。
不定詞の「不定」は「原形」のことだから、「原形不定詞」という用語がおかしいことは明白だ。「不定不定詞」と言っているようなものだ。
「原形不定詞」はbare infinitiveの訳語で、bareは元々「何も付いていない」という意味だが、この場合は「toの付いていない」ということだ。
40年くらい前までは「toなし不定詞」と訳すことが多かったが、言いにくいからか「原形不定詞」が増えてきた。今ではこれが定着している。
原形と不定形は同じことだから意味をなさない。日本の英語教師は英文法をちゃんと理解していないのだ。
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