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やっぱり自転車事故は増えている [町中のマナー]

【PJ 2007年05月25日】-私は4月27日、「マスコミはどうして、自転車に乗りながら携帯電話を使う人を批判しないのか」という記事を書いた。そうしたら、ある読者が電子メールを下さって、そんな風に自転車に乗っている人が歩行者にぶつかるところを見たと、教えて下さった。私はそんな場面に遭遇したことはないが、携帯を使いながら自転車に乗ることはやはり危険なのだと、再確認できた。

 5月に入ってから、自転車事故に関連する出来事が幾つも続いたので、今回はそのような出来事を紹介して、マスコミ報道を論評したい。

 9日午前3時半ごろ、名古屋市中区の公園で、携帯電話で話していた宮崎人さんが、胸を包丁で刺された。犯人は「声がうるさい」と宮崎さんに抗議をしてきて、口論になり、宮崎さんを刺した。

 電話の声くらいで刺す人は駄目だが、夜中に公園で電話を使う人もどうかしている。時間と人の迷惑を考えるべきだ。宮崎さんはこの時、大きな声を出していたのだろうし、犯人は前から携帯の大声に怒っていたに違いない。

 だが私が報道を見た限りでは、夜中に公園にいて、電話をしていたことを責める発言は、全くなかった。刺した人は非難しても、街中の携帯使用には何も言わなかった。これでは、片手落ちだ。

 また、この事件の後でも街中では、携帯電話で話しながら大声を上げる人を何人も、見かけた。傷害事件が起きたのだから、少し反省してもいいはずなのに、全く遠慮しない。

 8日には東京の日比谷公園で、中央省庁の職員を対象にして、「霞が関自転車教室」が開かれた。サドルの高さやタイヤの空気圧の調整などを説明したそうだが、携帯使用の危険性には触れなかったようだ。警察も今までやって来たことを繰り返すばかりで、新しい事態に対応していないように思う。

 10日には東京都で警官が1000人ほど出動して、大きな駅の近くなどで自転車の乗り方を取り締まった。携帯電話を使っていなくても、自転車を安全適正に乗っていない人が多い訳だ。検挙は11件で、警告は2144件もあった。信号を無視した人などを検挙したそうだが、マスコミは検挙や警告の中身を詳しくは言わなかった。どういう乗り方が問題なのか、詳しく言うべきだ。

 それでも日テレ『ワイド』では11日、自転車に乗りながら電話を使うのは、安全運転義務違反になることあり、懲役3ヶ月又は5万円以下の罰金が決まっていると、話した。

 また同番組では、自転車が歩行者にぶつかる事故などが急増していて、1997年度には633件だったのが、2006年度には2767件に増えた、検挙件数は2003年度の112件から、2006年度には583件に急増したとも、言っていた。同年度に自転車事故で亡くなった人は、355人もいたそうだ。

 17日には、警察庁と国交省が有識者懇談会を開き、自転車専用路を増やすことなどを検討した。自転車の事故が増えているからだ。自動車専用の道も必要だが、その前に自転車の乗り方について啓蒙すべきだ。運転者の意識を高めないと、専用路を造っても事故は大して減らないだろう。警察庁などは、国民に呼び掛けることの重要性を理解してほしい。

 21日マスコミ各社は、春の交通安全運動の間に起きた交通事故の件数を報じた。死者は139人で、統計が残っている1955年以降では最も少なかったと言った。事故が減ってよかった。またこの間、12歳以下の子供が関わる事故は9件起きて、その内6件が自転車の事故だったとも言った。子供は安全に自転車に、乗っていないのだろう。学校は小学生などに、自転車の乗り方を教えるべきだ。

 5月はマスコミが、自転車事故に関するニュースを何件も扱ったが、携帯電話をしながらの運転には殆ど言及しなかった。携帯使用も、自転車事故の要因として大きいはずだから、警察や国交省も考慮に入れてほしい。【了】

  早稲田南門通りでCAR8868D.jpg

  東京都新宿区の早稲田南門通りで。電柱にこんなこんな張り紙をするほど、ここでは自転車事故が多いのか。(撮影:跡見昌治、5月22日)

 ライブドアのウェブ・サイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3175118/ で。


タグ:自転車
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