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千葉県でも赤ん坊が捨てられたが、報道は少なかった [*事件や事故]

【PJ 2007年05月27日】-5月22日朝、豊島区北大塚のマンションのゴミ置き場に、女の赤ちゃんが紙袋に入れられて、捨ててあったので、テレビは大騒ぎした。私もびっくりした。母親は生んだけれど、育てられないので、置き去りにしたのだろう。

 翌23日には、2月に起きた乳児死体の遺棄事件で、18歳の母親が逮捕されたが、報道は少なかった。インターネットで調べた限りでは、テレビは数局が扱ったが、新聞は読売だけが記事にしたようだ。この事件は2月26日、千葉県白井市(しろいし)の雑木林で、男の赤ちゃんの遺体が見つかったもので、5月23日までに警察は容疑者として、赤ちゃんの母親とその友達の19歳の少女を死体遺棄の容疑で逮捕した。

 ゴミ置き場に捨てられた赤ちゃんも可哀想だが、生きていたのだから、保護責任者遺棄罪に当たるだけで、それほど重大ではない。だが、千葉県白井市の事件は、赤ちゃんが亡くなってしまったのだから、重大だ。容疑者の逮捕も重要だ。それなのに報道はほんの少しだった。

 私は2月下旬、千葉県のニュースを見た記憶がない。私がたまたま見なかっただけかと思って、インターネットで検索してみたら、重大な事件なのに、殆どヒットしなかった。グーグルに「千葉 白井市 赤ちゃん 雑木林 遺体」と入力して検索したら、19件しかヒットしなかった。一方、「豊島区 赤ちゃん ゴミ置き場」で検索したら、395件もヒットした。どちらでも、事件とは関係のないページにもヒットしたろうが、違いが余りに大きい。衝撃的だが、罪の浅い事件は大きく扱うのに、死体遺棄という重大な事件をあまり報じない。これでいいのだろうか。なぜだろうか。

 扱いが小さかった理由として考えられることは、ゴミ置き場に置かれた事件は、東京の豊島区という都会で起きたが、死体遺棄事件は、千葉県白井市の雑木林で起きたことだ。東京のゴミ置き場に赤ちゃんが捨てられることは滅多にないが、雑木林に捨てられることは時々あるので、衝撃度が低く、マスコミは扱いを小さくしたのかも知れない。なお、白井市はあまり聞かない地名だが、柏市と船橋市に挟まれた市で、東京に近い。田舎ではない。

 私達が日本社会について考える時、報道を頼りにする。ニュースが扱ったことは起きたことだと思うが、ニュースが扱わなければ、そんなことがあったとは思わない。知ることもできない。マスコミは事件の重要性に鑑みて、扱いを変えるはずだが、実際にはそうなっていない。メディアがあまり扱わなくても、大事な出来事もあるし、大袈裟に報じても、あまり重要でないこともある。この点を勘案しながら報道を見ないと、日本社会がどうなっているか、正しく認識することができない。両事件の報道の違いは、マスコミのそんな傾向を教えている。

 私は報道機関の体質のことばかり書いたが、赤ちゃんの人命の方が大切なのは言うまでもない。若い女の子が安易な気持ちで男と付き合い、妊娠出産してしまうことが多いようだ。豊島区の事件ではまだ容疑者は分からないが、白井市の事件では18歳の女子が自宅で出産し、その直後に死んだと供述している。少女は両親に相談せず、両親も出産に気づかなかったそうだ。遺体を部屋に2週間置いておいたが、処分に困って、友達と一緒に雑木林に捨てたと話している。

 とんでもない人達だ。もし亡くなったのなら、医師を呼ばなくてはならない。それをしないで、遺体を捨ててしまえば、死体遺棄のという犯罪になる。以前から子供を産んでも育てずに捨ててしまう女はいたが、最近は覚悟も自覚もないまま、妊娠出産してしまう女の子が増えている。たとえ「できちゃった婚」でも、父親と一緒に育てられればいいが、一部の男は無責任で、遊ぶことばかり考えている。

 親子の断絶も垣間見える。自分の子供が家で何をしているのかさえ、知らない親がいる。そんな親の子供に自覚がないのは当然とも言える。短いニュースの中にも、日本の抱える様々な問題が、凝縮して現れている。【了】

 ライブドアのサイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3177143/ で。


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