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長崎選出の久間・前防衛相は、反米から従米に転じて、つまづいたのか [政局]

【PJ 2007年07月07日】-防衛大臣をしていた久間章生・衆議院議員は6月30日、「原爆投下はしょうがなかった」などと言ったので、7月3日に辞任した。また政治家が失言を言って、辞任した。

 マスコミはあまり言っていないが、この人は長崎2区の選出だ。原爆を落とされた長崎県の出身だから、原爆の惨禍を知らない訳ではない。知り合いに被爆した人もいるだろう。ではどうして久間氏は、原爆を容認するようなことを言ったのか。

 それは1月、イラク戦争を批判して、非難されたからではないのか。「イラク戦争は間違いだった」などとアメリカを批判して、非難されたので、「アメリカ寄りの考え方にすべきだ」と思って、今度は原爆を容認してしまったのではないだろうか。何か理由がないと、広島と長崎に落とされた原爆を容認するとは思えない。長崎出身の議員なら、なおさらの事だ。つまり、反米発言をして批判されたので、今度は従米発言をしてしまったのではないか。そうは言っても、久間氏は他にも失言をしている。自分の立場を弁えられない人なのだろう。

 だがマスコミは、久間氏の今回の失言を非難するばかりで、長崎出身のことや去年のイラク戦争批判には、あまり言及しなかった。マスコミはよく、「国民の知る権利に応えたい」と言うが、本当に国民に必要な情報を提供する気があるのか。久間氏が長崎選出だと分かれば、同氏の見識の低さが、浮き彫りになった。「被爆者は怒っている」などと非難するよりも、経歴を詳しく報じて、責任を追及した方がいい。

 マスコミは政治家が失言をした時、その言葉ばかり取り上げるが、元々その政治家がどんな考え方なのか、探ろうとはしない。本当の失言で、ついうっかり口を滑らせたのか。それとも本音が出たのか。過去の発言や著書などから探究すべきだが、まずしない。たった一言をめぐって、追及するばかりだ。おかしくないか。

 マスコミは他の出来事でも、大袈裟に騒ぐ。詳しく報じて、日本人に考えさせる報道はしない。問題のある人物や組織を攻撃して、怒りを煽っている。政治家や企業の不祥事より、格差や自殺の問題の方が大事なのに、そんなテーマは熱心にやらない。子供のいじめが発覚した時も、どうやっていじめを防ぐべきか言わず、学校の責任を追及ばかりする。日本を破壊したいのではないか。

 久間氏の後任には、小池百合子女史が防衛大臣になった。マスコミは、「失言のダメージを少なくするために、女性議員を選んだのだろう」と言うが、小池さんは国家安全保障問題担当首相補佐官を務めてきたので、イメージ回復だけではないはずだ。この点でも、詳しく報じる前に、勘ぐったり、あげつらったりした。

 安倍内閣は発足してから、まだ9ヶ月だが、スキャンダルが多い。3人の大臣が交代し、1人の大臣は自殺した。7月6日には、赤城農相の不祥事も発覚した。税制調査会長が、愛人と官舎に住んでいたことが分かり、辞任することもあった。安倍氏は、人を見る目がないのではないか。改憲などに取り組むのはいいが、閣僚にふさわしい人物を選べないのでは、総理として力不足だ。

 安倍首相は7月5日に、消費税の増税にも触れたので、支持率は更に落ちるだろう。参院選の負けは、必至の情勢だ。ただ、衆議院では連立与党が過半数を占めているから、民主党が勝っても、同党が政権を取ることはないはずだ。有権者は、失言やスキャンダルなど一時的な悪評に惑わされることなく、政党の体質や候補者の資質を見抜いて、投票してほしいと思う。【了】

 ライブドアのサイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3225684/ で。


タグ:久間
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