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のりピーを無理して起訴することには反対だ [芸能人]

【2009年08月14日】-「酒井法子容疑者は起訴されないかも知れない」という情報が流れてから、「起訴すべきだ」と主張する人がかなりいる。証拠が足りないのなら、起訴できなくても仕方がない。無理して起訴したら、無罪判決が出るだろう。証拠が足りないのに有罪判決を下せば、一種の冤罪だ。

 「悪いことをしたから、必ず罰すべきだ」という意見は、刑事裁判の厳格性を踏まえていない。「有名人だから厳しくすべきだ」と言う人は、法律は公平に適用しなければならないことを知らない。有名人を特別扱いして刑罰を重くすることは、法の平等原則に反する。

・証拠が不足
 酒井容疑者の部屋から見つかった覚醒剤は 0.008 グラムで、1回の平均使用量は 0.03 グラムだから、普通は起訴猶予になるそうだ。たとえ起訴しても、微量だから鑑定すると殆ど残らず、公判で鑑定の適法性を立証するのは難しいという。そうなら所持容疑で起訴できなくても仕方がない。

 使用に関しても、物証が揃わない。尿検査の結果は陰性だった。毛髪検査では時期が特定できないから、証拠にならないという。確たる物証はないが、容疑者は使用を認めていて、状況証拠もある。だがそれだけで起訴したら、刑事手続きの原則をねじ曲げることになる。

 今まで冤罪はそうやって生まれ来たはずだ。司法やメディアが「凶悪犯罪を犯したのだから、物証が足りなくても裁判にかけるべきだ」と考えて、有罪判決を出させたのではないか。厳密な審理をしたのなら、冤罪は生まれないはずだ。

 今回は冤罪でないはずだし、私も起訴できるのなら起訴すべきだと思うが、それでも他の容疑者の場合これくらいの物証では起訴しないのなら、酒井容疑者を起訴するのはおかしい。証拠が足りないのなら起訴できなくても仕方ない。法はそういうものだ。

 有名人でも一般の人と同じように扱うべきだ。冤罪が起きたと分かったら猛烈に批判する人達が、「証拠が足りなくても起訴すべし」と主張するのは矛盾している。

 また逃走している間に薬物が体から抜け出てしまったろうから、「逃げ得」と批判するメディアもある。私もそう思うが、悪賢い人間がうまく逃げることはよくある。逃げたら逃げたで、どこかでツケを払うはずだから、憎むことはない。

 「悪いことをしたから罰を受けて当然だ」「有名人の事件は影響が大きいから、起訴すべきだ」と考える人は、法律の原則を無視している。メディアは司法に圧力をかけているのだろう。処分が重ければ重いほど、報道は盛り上がる。大衆を煽動して、日本人の心を歪めることもできる。左翼は今回の事件も陰謀に利用している。

 薬物の怖ろしさを伝えることも必要だが、刑事裁判の原則も教えるべきだ。大事なことだが、高校までに習わない。法学部に行かなかった人は、自分で勉強しなければならない。

・のりピーは実にずるい
 酒井容疑者は夫を路上に置いて立ち去り、薬物反応が出なくなるまで逃げた。逮捕されてからは、6日間どこにいたのかはっきり話さない。「港、新宿、中央、千代田の各区、山梨、立川、箱根にいた」と供述したそうだが、6日間でそんなにあちこち行けるだろうか。目撃されたくないから、出たがらないはずだ。立ち寄り場所には嘘もあるだろう。

 夫の高相容疑者の方が素直に話しているようだ。のりピーは元々そんな性格なのではないか。純情派ではく、世渡り上手派だろう。本当の純情派はタレントになろうとしないと思う。

 酒井容疑者は起訴猶予処分になって、釈放されるかも知れない。そうなったら、法律以外の手段で罪を償わせればいい。芸能界から締め出してもいいし、反省させる集会を開いてもいい。法律は厳格に適用しなければならないから、処罰できない場合もあるのだ。

 この事件に関してメディアに登場した小森榮弁護士も、8月13日付の日記の末尾に同じ趣旨のことを書いているので、アドレスを載せておく。
 http://33765910.at.webry.info/

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