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マスコミは円高を取り上げよ [*経済]

【2009年11月19日】-景気はよくならない。6月頃からの経済統計を振り返ると、改善を示す数字と悪化を示す数字が半々だったと思う。よくもならないが、悪くもなっていないという訳だ。

 だがそれは全国平均、全業種平均だから、悪くなっている業種もあるはずだ。商店の様子を観察すると、小売り業は悪くなっているようだ。店員は7月より余裕のない顔をしている。政府の景気ウォッチャー調査でも、10月の街角景気は悪くなった。

 日本は輸出が盛んで、経済は輸出で持っている。いわゆるリーマン・ショックではアメリカの消費が落ち込んだので、日本からの輸出が減った。輸出産業の業績が悪化したら、日本全体が不況になった。

 それまでも不景気だったが、金融動乱のせいで更に悪化した。マスコミはまるで、リーマン・ショックのせいで不景気になったかのように言うが、そうではない。日本はその前から不況だった。

・円高が景気を悪化させる
 ところで数ヶ月前から円高が進んでいる。今週に入ってから、また90円を割り込んでいる。今日19日の東京市場の終値では1ドルが88円91~92銭で、前日に比べて25銭の円高ドル安だ。6月までもこれくらいだったが、10月までは100円くらいだったと思う。(調べていない。)

 円高になると、輸出品の値段は上がる。そうすると売り上げが落ちて、製造業の利益は減る。その結果、経済全体が悪くなる。

 それなのにメディアは、最近の円高を取り上げない。NHK のニュースは為替や株価を毎日取り上げるから、関心のある人は知っているが、そうでない人は気づいてもいないだろう。

 85円を切ったら、大騒ぎを始めると思う。日本のメディアはいつもこんなだ。問題が起き始めて小さい時は取り上げず、ある程度まで大きくなったら、突然大きく扱う。だから大抵の人が面食らう。驚かせようと思っているのだろう。

 メディアが円高を取り上げれば、日銀は為替相場に介入したり、政府は円高対策を立てたりするだろう。そうすれば円高の打撃を小さくできる。

 円の価値が高まれば輸入品は安くなるから、いいこともある。急に大幅な円安になった時、マスコミは「輸入品が高くなる」と騒いだことがある。悪い面ばかり取り上げるのがメディアの癖だ。悪いニュースに接した時いい面を考えるようにすれば、マスコミの呪いを跳ね返すことができる。

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