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アキバ事件初公判(2)~加藤被告人の態度は模範的 [*事件や事故]

【2010年01月30日】-前回アキバ事件について書いたが、これから数回にわたって断続的にこの事件を取り上げようと思う。今回は、加藤智大被告人の態度について論評したい。

 加藤君は刑事法廷における被告人としては、模範的な態度を示したと思う。人を殺したのに言い逃れようとしたり責任を回避しようとしたりする被告人もいるが、加藤君にはそのようなところが全くなかった。

 産経新聞の記事によると、入廷した時に傍聴席の遺族や被害者に向かって落ち着いた様子で一礼した。検察官が起訴状を朗読している時には、背筋をまっすぐ伸ばし、殆ど身動きをしなかった。

 裁判長に起訴状について問われると、用意してあった紙を見ながら、次のように述べた。テレビ・ニュースでも何度か流れた言葉だ。

 「まずは、この場を借りてお詫びをさせて下さい。亡くなった方、ケガをされた方には、大変申し訳ございませんでした。起訴事実については、事件当時の記憶がないところもありますが、私が事件を起こしたことに間違いはありません。私の償いは、どうして事件を起こしたのかということを明らかにすることです。」

 罪を直視していることが分かる。死刑を覚悟しているのだろう。検察官が冒頭陳述を朗読している間は、顔をしかめることもあったが、慌てることなく聞いていたそうだ。

・死刑か有期刑か
 7人を殺し10人に怪我を負わせたから、普通なら死刑判決が下るところだが、これだけ反省しているだから死刑にする必要はないとも言える。

 裁判官は極刑の理由として「矯正しようがない」と言うことがある。数回刑務所に入ったのに、また人を殺したような人間にまた懲役刑を下して矯正しようとしても、更生しないだろうという訳だ。確かにそういう人間もいる。だが加藤君は自分のしたことを直視して、これだけ反省しているのだから、もう更生したとも考えられる。

 刑務所に15年くらい入れておいてよく贖罪させ、出所してから遺族や被害者に謝らせる方が、極刑に処すよりいいように思うが、どうだろうか。加藤君は既に遺族や被害者に真摯な手紙を書いて、謝罪している。

 遺族は「あんな人間はこの世から消えて欲しい」と思っているだろうし、一般の人も「あんなことをしたのだから、懲役15年くらいでは甘い。処刑するしかない。」と言うだろう。

 だが自分がどんなことをしたのかよく分かっているのだから、もう過ちは繰り返さないはずだ。結論を出すのは、今後加藤君が法廷でしゃべったことを聞いてからでいい。

 このエントリーを書くために産経新聞の記事を読んだ。長いが法廷の様子を克明に説明していて、面白い。時間がある方は、初めの方だけでもいいから読んで頂きたい。以下のリンクから読める。

・資料
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100128/trl1001281114006-n1.htm

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