在日米軍は本当に日本を守ってくれるのか [米軍基地]
【2010年04月20日に掲載、25日に訂正】-政府もメディアも、普天間基地をどこに移すで揉めているが、本当はもっと大きな観点から米軍基地を考えなくてはならない。
大きな観点とは、日本の国防をどうするかということだ。自衛隊だけで日本を守れるのなら、米軍は要らない。今の自衛隊では不充分なのなら、増強するか米軍に頼るかする必要がある。後者の場合は、米軍が本当に日本を守ってくれるのか検討しなくてはならない。
自民党や産経新聞は、安保条約があるから日本が攻撃された場合は米軍が一緒に戦ってくれると思っている。保守論壇の論客も大多数がそう考えている。
だが、伊藤貫氏は5年くらい前から「在日米軍は日本を守らないだろう。アメリカは世界戦略の一環として軍隊を日本に置いている。善意で駐留している訳ではない。」などと主張している。
そんな見方は伊藤氏が論壇に登場する前からあったと思うが、右派の人達は無視してきた。現実は見ないようにして、「アメリカが守ってくれるのだ」と思い込もうとしていると思う。
・左派の狙いは敗戦革命
一方左派は、「米軍には撤退してもらい、自衛隊は廃止すべきだ。全方位外交をすれば軍隊はなくてもいい。」などと言う。全方位外交は中国や北朝鮮と仲良くすることだろう。軍隊を廃止してそんな国と仲良くしたら、占領されてしまう。左派の目的は中国などに占領してもらって革命を起こすことだから、連中はそれでいいのだ。
荒っぽい議論だが、日本の国防を真剣に考えている人が殆どいないことが分かる。
そんな分野は国防だけではない。経済や教育についても根本から考える人が殆どいない。食糧自給率も低いが、農水省も対策を立てない。今の日本は辻褄合わせをして何とかやっているが、いつまでも持つとは思えない。
・資料
テレ朝『スパモニ』4月19日「『米軍基地いらない!』なぜ言わぬとスタジオ興奮」:
http://www.j-cast.com/tv/2010/04/19064772.html?p=all
徳之島の抗議集会に参加したのは島民だけか [米軍基地]
【2010年04月20日】-普天間基地の移設候補地として鹿児島県の徳之島が挙がっているので、18日には1万5千人が集まって抗議集会を開いた。そのため移転は難しくなったと政府は言う。
だが本当に1万5人も集まったのか。主催者がそう発表しただけで、他の組織が数えた訳ではない。主催者は大抵多めに発表する。
それに、集会に集まった人が全員島民とは限らない。米軍基地に反対する島外の人達が参加したかも知れない。以前沖縄で開いた抗議集会には、本土から左翼が参加したと聞いた。
徳之島は人口が2万7千人だから、6割もの人が参加したことになる。本当だろうか。在日米軍に反対している左翼も島外から参加して、人数が膨れ上がったのではないか。
そのような左翼の策謀は産経新聞が取り上げることが多いが、今までのところ同紙は人数の水増しに触れていない。
・賛成派もいる
また徳之島の人が全員、米軍基地に反対している訳ではない。冒頭に掲げた産経の18日付の記事によると、天城町議会の議長だった前田英忠氏(62歳)などは賛成だ。日本テレビ系列の『ミヤネ屋』では昨日島民数人にインタビューしていたが、賛否を明らかにした人は一人もいなくて「振興策によって決める」などと答えていた。全島民が反対している訳ではないのだ。
だから抗議集会を島民の意志と受け止めて、徳之島に基地を移転できないと考えるのは早計だ。メディアの報道の仕方も一面的すぎる。鳩山首相や北澤防衛相も冷静に対処して欲しい。