子供を虐待から救うために家主も協力せよ [*事件や事故]
【PJ 2010年08月11日に掲載、13日に改訂】虐待事件が起きると、「児童相談所は何をしていたのか」と追及する声がいつも上がる。最近大阪市西区で発覚した二児の死亡事件でも、児童相談所は非難を浴びた。
以前は近所の人も責められていたが、メディアが「虐待を見かけたら、児童相談所に通報しましょう」と呼びかけたので、西区でもマンションの住民は連絡していた。
だが相談所では、親子の名や年が分からないと立ち入り調査ができないので、今回子供を救えなかった。そのため大阪市では8月中旬から、相談所が通報を受けたら消防署に連絡して、救助隊が駆けつけることにしている。
消防隊員には強制立ち入りをする権限があるから、相談所の職員より頼りになるという訳だ。だが総務省は火災や災害ではないので、難色を示しているそうだ。
また産経新聞によると、「日本子供の虐待防止民間ネットワーク」は警察の介入を主張している。警察なら、誰が住んでいるのか突き止められるというのだ。
だがもし虐待でなく子供を厳しく叱っているだけの場合、警察や消防がやって来たら、親は非常に困る。また両者とも既に多忙を極めているから、仕事を更に増やすのも問題だ。
・消防や警察でなく家主
だから立ち入り調査をするには、住民が家主や不動産会社に連絡するといいと思う。虐待が起きるのは大抵マンションかアパートだ。同じ建物に住む住民は、当然家主などを知っている。
住民が家主などに頼んで、名や年齢を児童相談所に伝えてもらう。そうすれば、職員は立ち入ることができる。
また家主などは鍵を持っているし部屋に入る権限があるから、相談所の職員が鍵をこじ開ける必要はない。
西区の事件でも住民は管理会社に連絡したが、児童相談所の職員と引き合わせることはなかった。だが部屋の所有者と借り主を取り持つ会社に通報したところ、事件は発覚したそうだ。
子供を虐待から救うには、家主や管理会社の協力も必要だ。大手メディアは住民が家主に連絡するよう呼びかけて欲しい。【了】
・参考資料
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010080501001015.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100802/crm1008022048024-n1.htm
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100803k0000m040118000c.html
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20100803ddm005070048000c.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100807/crm1008071349012-n1.htm