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「金融不安は起きないか」と訊いて不安を煽るマスコミ [*経済]

【2010年09月10日に掲載、11日に訂正】-日本振興銀行が破綻した。戦後初めてのペイオフだそうで、私も驚いた。案の定、NHK は昼のニュースで10分くらいこれをやり、大騒ぎした。首相官邸で記者が、通り過ぎる菅首相に向かって「金融不安は起きませんか」と問いかける場面を放映した。

 他の銀行も経営難に陥っているのなら不安が広がるかも知れないが、そうではないから金融不安は起きないだろう。歩いている首相にわざわざ訊く必要はないし、しつこくテレビで流すこともない。「不安は起きないか」と言えば、要らぬ不安を引き起こすから問題だ。

 記者が首相にこう問いかけたのは金融庁が破綻を許可したからで、振興銀を潰したくないのなら政府は他行と合併させたはずだ。

・経済を知らない政治部記者
 首相官邸に詰める記者は政治部員だから、金融に詳しくないのであんな質問をしたのかも知れない。産経の阿比留記者はブログで、大きな出来事でも経済には殆ど触れない。関心がないようだ。他の保守派の人間も経済には関心が薄く、憲法や教育基本法、拉致問題などについてばかり発言する。

 阿比留記者が8月19日付のエントリーで、インドネシアのイスラム教徒を指して「アラブ人」と書いたことには驚いた。アラブ人は中近東やアフリカ北部に住むイスラム教徒のことだ。東アジアのイスラム教徒は指さない。外報部(外信部)に属していたらこれくらい知っているだろうが、政治部の前は社会部と生活部にいたからこんな基礎的なことも知らないようだ。

 新聞記者はニュースに出てくることは大体知っていると思ったら、大間違いだ。担当外のことはよく知らない。そのつもりでニュースに接した方がいい。

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