仙谷を切れない菅直人は、社民党にすがって乗り切る気か [政局]
【2010年12月06日】-参議院は先月、仙谷官房長官と馬淵国交相に対する問責決議案を可決し、野党は両者の出る委員会には出席しないことにしたので、菅内閣は窮地に陥った。
そのため、菅首相は内閣を改造して二人を更迭するかも知れないと言われてきた。だが昨日6日、改造は見送った。一方、菅首相は社民党の福島瑞穂党首と会談し、国会運営の協力を求めた。
仙谷と馬淵を抱えたままでは、1月中旬から始まる通常国会でも野党は審議に参加しないはずだ。だから再び社民党と連立を組んで衆院で3分の2の議席を確保し、野党が審議に出て来なくても与党だけで法案を成立させるつもりだろう。
野党の意見を全く聞かずに審議を進めるのなら、独裁に近くなる。今でも支持率は20%台だから、もっと落ちることは確実だ。
菅直人がこんな賭けに出るのは、仙谷が切れないからだろう。仙谷に頼ってやっと政権を運営しているから、仙谷が辞めてしまうと立ち行かないのだろう。
そう想像していたら、産経の12月1日付の記事に「仙谷氏を切れば、首相は『物理的にも精神的にも、もたない』とさえいわれる。」と書いてあった。仙谷が首相になった方が、制度としてはすっきりする。
毎日の社説が指摘するように、仙谷がまだ法相を兼務しているのもおかしい。誰も罷免しないとしても、せめて新しい法相を任命すべきだ。菅はそれさえできない状態に陥っているのだろう。
予算案は成立させられるが、それ以外は殆ど何もしない政権が続きそうだ。(敬称略)
・引用文献
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101201/stt1012012123009-n1.htm
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20101204ddm005070136000c.html