タイガー・マスク現象=善意から悪乗りへ [他の評論]
【2011年01月12日】-子供のための寄附が全国で相次いでいる。去年の12月25日、前橋市で始まった。
新品の文房具やランドセルが多いから、文房具屋や鞄屋の人が店の商品を持って行っているのではないか。
テレビはあまり取り上げていないが、現金の寄附もかなりある。熊本市では11日、「90歳のタイガー・マスク」と名乗る人が24万円寄附した。千葉県君津市では同日、ランドセル代として100万円も置いていった。
以前から寄附をしたかった人がマスコミ報道をきっかけに、やってみる気になった場合もあるだろう。だから昨日までは「いい人が意外と多いのだな」と感心していたが、今日になったら気持ち悪くなってきた。
「タイガー・マスク」だけでなく「伊達政宗」や「渡部陽一」を名乗る人まで現れたからだ。後者は存命の人だから、勝手に名を使っては失礼だし問題だ。
10日夜には誰かが横浜市中央児童相談所に、ビジネス・バッグやボクシング・グローブを置いていった。子供には普通関係のない物だ。
「自分も寄附をして匿名でテレビに出たい」と思う人が、増えてきたのだろう。これでは慈善ではなく自己顕示欲の発露だ。マスコミの扱いが大きすぎるから、悪乗りする人が出始めた。
だたし、日本は元々寄附をする人が多いようだ。『情報ステーション』では昨日、「日本ユニセフに集まるカネは数年前から増えていて、年間で180億円くらいある。募金額は世界で一番多い。」と言っていた。
募金は素晴らしいが、目立つために要らない物を役所に持って行くのはやめて欲しい。
訂正:7時半に載せた時には、「100万円」のつもりで「100円」と書いてしまいました。訂正します。
・参考資料
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/110111/trd1101111805018-n1.htm
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110112k0000e040054000c.html
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1101120022/
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1101/12/news068.html