SSブログ

震災のあと丁寧すぎる敬語が増えた [*国語]

【2011年04月03日に掲載、05日に訂正】-3月11日の東日本大震災以来、丁寧すぎる敬語が増えてしまったように思う。テレビはしょっちゅう「被災された方々」と言う。「被災した人達」で充分だ。「された」や「方々」で敬意を表す必要はない。

 アリコのコマーシャルや「はてな」のメルマガには「被災された皆様」と書いてあった。

 敬語を使うのは同情しているからだろうが、敬意と同情は違う。丁寧すぎる敬語には以前から批判があるのに、日本語のできない連中は使い続ける。津波対策を怠った東京電力に似ている。正しいことを言われても、無視するのだ。

 読売新聞は毎日のように「亡くなられた方」と書いているが、これもおかしい。「亡くなる」で敬語だし、もっと強くしたいのなら「お亡くなりになる」だ。新聞がこの程度とは恐ろしい。

 今日「にほんブログ村」に日本赤十字の広告が出ていたので、クリックしてみたら、ここにも過剰敬語があった。「被災された方々」と繰り返し、「義援金としてお預かりさせていただきます」とも書いてあった。「お預かりする」は敬語だから、それで充分だ。「させていただく」をつけたら明らかに過剰だ。

 もっと丁寧にしたいのなら、「お預かり致します」と言うべきだ。単細胞だから、丁寧にすれば何でもいいと思っているのだろう。「致します」と言えないで、「させて頂く」と言い続ける馬鹿者が余りに多い。

 日赤は「窓口でお受取りいただきました半券」とも書いた。これも奇妙だ。「窓口でお渡しした半券」だ。「頂く」だけで乱用するのもやめるべきだ。

 「配分が開始されますよう国や関係自治体に要請しています」も、駄目だ。「開始されるように」が普通だ。受け身もおかしいから、「配分が始まる」と言うべきだ。

 それなのに「要請」という硬い表現を使うのだから矛盾だ。「お願いしています」と書けば、丁寧すぎる文体と合致する。次の応答には呆れた。

Q1. 受領証のあて名を分割できますか?
A. 可能です。

 会話体の文章で「可能」などと言うのは全くおかしい。「できます」と言えばいいのだ。丁寧すぎる一方で、硬い漢語を必要もないのに使う。言語感覚がおかしい。役所や企業が書く文章も殆どが悪文だ。

 日本なのに日本語がちゃんとできる人が殆どいない。低能な民族なのだから原発の運営がうまくできなくて、放射能で死んでいっても仕方がない。

 東電だけが愚かで無責任なのではない。愚かで無責任な日本人は、他に何千万人もいる。

 ・日赤の悪文
http://www.jrc.or.jp/contribution/l3/Vcms3_00002069.html

ブログランキング・にほんブログ村へ

nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:ニュース

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。