東大の駒場キャンパスは殺風景 [教育]
【2012年07月25日】-東大には主なキャンパスが二つある。文京区の本郷と目黒区の駒場だ。
駒場は元々旧制第一高校の敷地だった。終戦直後、東京帝国大学や第一高校を合併して新制の東大を作ったが、そのまま使うことにしたらしい。
本郷キャンパスには何度も行ったことがあるが、駒場キャンパスには数回しか入ったことがない。1度目は学園祭の時で、校内は賑やかだった。2度目は日が暮れていたので、様子はよく分からなかった。最近久しぶりに行ったら、びっくりした。
構内が殺風景なのだ。正門前に煉瓦造りの時計台があるが、それ以外の建物は白や灰色で味気ない。10年くらい前一高から続く学生寮を壊そうとした時、学生自治会が反対してニュースになったが、寮の跡地に建てた食堂も外観は銀色で暖かみがない。
道から教室を覗いたら、学生はまじめに授業を聞いていた。どのクラスも理系なのか、男子学生ばかりだった。「こんな殺風景な所でよく勉強する気になるものだ」と不思議になった。
歩いていたら、心が段々沈んできた。真冬寒い時に来たら、心身共に冷え冷えとしそうだと思った。
18号館に入ったが、建物の中も白や黒ばかりで味気ない。東大を卒業した友達がずっと前「駒場はちょっとな」と言っていたのを思い出した。きっとこの殺風景な情景が嫌いだったのだろう。
運動場が多いのは意外だったが、道がまっすぐ走っていないのも難点だ。設計に熱意がないのは官立だからだろう。
正門前の立て看板には、新しい自治会長が決まったと書いてあった。写真を見たら女子学生なので驚いた。東大生のようには見えないので、もっと驚いた。知的な風貌ではないし、美人でもないのだ。
日本の大学の頂点に立っているはずの東京大学が、心配になってきた。(東大を「最高学府」と言う人がいますが、それは間違いです。「最高学府」は「大学」の意味だからです。)