次の知事は猪瀬直樹か [政局]
【2012年11月29日】-今日から都知事選挙が始まった。主な立候補者は猪瀬直樹、松沢成文、宇都宮健児の3人だが、猪瀬氏が当選するのだろう。自民党が支援し、公明党と日本維新の会が支持している。「支援」と「支持」は似た意味だが、違うはずだ。
大政党が応援すると自動的に票が集まるだろうから、猪瀬氏は有利だ。板橋区内の町内会はいつも自民党の候補を応援する。ひどい癒着が起きている。
日本未来の党は共産党や社民党と共に、宇都宮氏を支持している。左翼色が強いのだろう。民主党が分裂するだけで、本質的な違いは生まれないのかも知れない。
「日本未来の党」に未来を託せるか [政局]
【2012年11月27日】-滋賀県の嘉田(かだ)知事が急に、脱原発を旗印にした新党を結成すると言い出して、小沢一郎とも共闘するようなので、メディアは大きく取り上げている。
日本のマスコミは左翼で、左翼はずっと前から原発を嫌っているので、「日本未来の党」を応援したいのかも知れない。
嘉田知事のことを調べたら、驚いた。父親は市議会議員だった。元々環境問題の専門家で、ダムや新幹線新駅の建設を止めるために知事になったという。そういう経歴を知ると、原発反対の姿勢も理解しやすい。だが脱原発という公約だけで期待するのは、早計だと思う。
最近、首長が新党を作ることが続いている。橋下徹は大阪市長だし、石原慎太郎は都知事だった。嘉田女史も知事だ。知事が新党を作るのは珍しいが、3例も続いているのは国会議員の威力が落ちているからだろう。
・参考資料
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%98%89%E7%94%B0%E7%94%B1%E7%B4%80%E5%AD%90#.E4.BA.BA.E7.89.A9
板橋と栃木で強盗が起きる [*事件や事故]
急に視察を始めた野田首相に違和感 [政治家]
本当に野田首相の辞任を求めて立てこもったのか [*事件や事故]
メディアはパレスチナのイスラエル攻撃も言え [海外情勢]
【2012年11月20日】-先週からメディアは、イスラエルのパレスチナ攻撃を大きく取り上げている。初めはなぜ、イスラエルが突然ガザ地区を爆撃し始めたのか、さっぱり分からなかったが、段々分かってきた。パレスチナ(ハマス)の方が先にイスラエルを攻撃していて、イスラエルはそれに応戦しているようだ。
それなのに、パレスチナ側の攻撃をはっきり言わないのだから、不親切だし片手落ちだ。「イスラエルは弱いアラブ人を攻撃して、ひどい」というイメージを日本人に植え付けるし、「中東情勢は理解できない」と思わせてしまう。
こんな偏った報道をするのは、アメリカのメディアがこのように偏向しているからだろう。海外報道はアメリカのニュースの影響を大きく受けている。アメリカのメディアも左翼がかっているので、アラブ側に肩入れし、ハマスの攻撃には触れないのだと思う。
死傷者はパレスチナ人の方がずっと多いが、ハマスの攻撃にあまり触れないのは偏っている。
石原慎太郎が「維新の会」を率いるのは意外 [*橋下徹と維新の会]
【2012年11月17日】-太陽の党と日本維新の会が合併すると発表した。選挙協力のレベルではなく一緒になったのだから、意外な展開だ。
合併後の名称は日本維新の会だが、代表は石原慎太郎が務める。党名も代表も知名度の高い方を取った気がする。太陽の党より維新の会の方が有名だし、橋下徹より石原の方が知名度が高い。
石原と橋下は政策や考え方が違うので、両者の協力に反対する人もいるが、政党は小さいと議席が取れないので、まとまりたくなるのは当然だ。
小党でも小選挙区では議員を当選させることができるが、比例代表では難しい。前回の衆院選で、田中康夫の率いる新党日本は比例代表で一人も当選させられなかったと思う。
今回合併して選挙戦では有利になるが、石原や平沼赳夫など保守派の議員は橋下らに取り囲まれて、埋没することになってしまう。それが気がかりだ。(敬称略)
自民党政権、近づく [政局]
【2012年11月15日】-野田首相はやっと衆院の解散を決めた。読売新聞などの報道は間違っていなかった。自民党の安倍総裁も報道を信じていなかったのか、党首討論で野田首相が「16日に解散します」と発言した時、慌てたそうだ。
投票日は12月16日だから、都知事選挙と同じ日だ。都民は労が省ける。
今の流れで行くと、自民党が第1党になって安倍政権が誕生するはずだ。
衆議院で、いわゆる第3極はどれほど議席を得るだろうか。太陽の党と減税日本は合併するが、他の小政党も少しまとまった方がいいと思う。政党(院内会派)が小さいと、質問時間も短くなる。
12月は師走と言って忙しい月だが、今年は選挙のために余計にせわしなくなりそうだ。
・参考資料
http://www.j-cast.com/tv/2012/11/15153994.html?p=all
読売などの解散報道は本当か [政局]
【2012年11月13日】-読売新聞やNHKは、野田首相が衆院解散を決めたと報じているが、本当なのだろうか。早く解散させたいから、根拠は薄弱だがこんな報道をしているのではないか。左翼メディアは無責任だから、時々話しを作る。
昨日テレ朝系列の『情報ステーション』では、政治部長が「与党が負けると分かっている時に、首相が解散を決断することは考えられない」と話していた。読売などの報道とは正反対の見方だ。早く解散した方がいいが、根拠薄弱の報道は駄目だ。
ところで、とうとう石原新党が発足した。党名は「太陽の党」で、勢いがない。石原慎太郎の代表作である『太陽の季節』にちなんだのだろうが、「太陽党」の方がよかった。
最近の党名がパッとしないのは、いい党名は出尽くしているからだろう。
・参考資料
http://www.j-cast.com/2012/11/12153591.html?p=all
次の都知事は舛添要一か [政治家]
【2012年11月11日】-12月16日に行われる都知事選挙には、松沢・前神奈川県知事や宇都宮・前日弁連会長が既に名乗りを上げている。
だが現在の情勢では、舛添・新党改革代表が有力だ。自民党と民主党の都連が支援を考えているからだ。舛添氏は知名度が高いから、2大政党が応援すれば当選するだろう。
東国原・前宮崎県知事はまた出たいようだが、日本維新の会が衆院選で東京1区に擁立する方針なので、出馬できない。
猪瀬・副知事も立候補するようだが、舛添氏には勝てないだろう。
・参考資料
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20121110-OYT1T00666.htm?from=ylist
http://mainichi.jp/select/news/20121111k0000e010123000c.html
山田一家で作った『新明解国語辞典』 [*国語]
【2012年11月08日】-国語辞典は30年くらい前から、三省堂の『新明解国語辞典』を愛用している。まだ第4版(1989年発行)を使っている。
表紙には著者として「金田一京助、柴田武、山田明雄、山田忠雄」の名が書いてある。最後の二人が同姓なので不思議に思っていた。
後書きの末尾には「山田みどりや山田潔が用例を集めた」などと書いてあるので、ますます不思議になった。
山田孝雄という有名な国語学者がいる。戦前大活躍した。国語学の文献で山田孝雄の名を何度か見ているうちに、「もしかしたら山田忠雄は孝雄の倅ではないか」と思い始めた。今日調べたら、やはりそうだった。孝雄と忠雄は親子だった。
明雄は数学者だが、忠雄の弟だ。みどりや潔は忠雄の子供だろう。忠雄が中心になってこの辞書を作った。
この辞書の編纂には参加していないが、孝雄の倅の俊雄と貞雄も国語学者だ。孝雄には11人も子供がいた。
親子の学者はかなりいる。金田一京助の息子は春彦で、その息子は秀穂(国語学)と真澄(ロシア語学)だ。英和辞典の編纂で有名な岩崎民平は、慶応で英語史などを教えていた岩崎春雄の父親だ。最近知って、驚いた。
金田一京助と柴田武は年代は違うが、両人とも東大の言語学科で教えていた。
・参考資料
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E7%94%B0%E5%AD%9D%E9%9B%84
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E7%94%B0%E4%B8%80%E4%BA%AC%E5%8A%A9
斎藤兆史『英語達人列伝』(中公新書)
野田首相は退陣せよ [政局]
【2012年11月06日】-野田政権が居座っている。普通はここまで追い詰められると総辞職か解散をするものだ。だが現在の状況で衆院を解散をして選挙をすると、民主党は落選者が続出して下野することが目に見えているので、逃げているに違いない。
野党は散々解散を求めているが、野田首相は4ヶ月くらい前から明言せずにごまかしている。近いうちに解散総選挙をする気はないのだろう。
おととい4日には輿石幹事長が「今年中に選挙をするのは無理」と語った。来年の8月には現在の衆院の任期が終わるが、野田首相は来年度予算案が成立する3月までは居座るつもりだろう。
国会の開会も先延ばしして、10月29日やっと開会した。参院では所信表明演説をしなかった。こんなにひどい内閣はここ数十年で他にないと思う。
公債法案が成立しないので、地方自治体がカネが足りなくて、困り果てている。野田首相は丸っきり無責任だ。
田中慶秋・前法相の辞任もひどかった。ヤクザとの付き合いを追及されたら、入院して逃げた。疑惑の発覚した議員が入院することはかなりあるが、大臣が入院して逃げるのは珍しい。
「治療が必要」という理由で10月22日の深夜、首相に辞表を出した。罷免すべきだった。10月上旬まで法相を務めていた滝が、また法相になったのだから滑稽だ。
TPP加入問題や集団的自衛権の見直しについては、最近全く聞かない。野田首相は8月頃から何もしていないと思う。時間を浪費している。
産経新聞の阿比留編集委員は、首相が輿石幹事長に何でも任せてしまっているので、まるで「輿石政権」だと述べている。
・参考資料
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2901706/
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2906858/
トルクメン語を勉強するためにモスクワに留学した人 [*マスコミ]
【2012年11月04日】-言語学をやっている人は少ないのか忙しいのか、ブログなどを書いている人はあまりいないようだ。「にほんブログ村」の言語学のカテゴリーに登録しているのはたった48だ。このうちの大半が外国語学習のブログで、言語学を取り上げているのはほんの少しだ。
数少ない言語学のブログに「トルクメニスタンとチュルク語の日々」がある。東京外大の修士課程にいる奥真裕(おく・まさひろ)君が書いている。チュルク語とはトルコ系の言語を総称する言葉で、トルコ語やトルクメン語のことだ。トルクメン語はトルクメニスタンで使っている。トルコ語に似ているそうだ。
語学留学の楽しみと苦労がよく分かるブログだ。奥君の場合、既に英語を勉強していてアメリカに行くのとは違う。大阪外大でトルコ語を専攻したが、まだトルクメン語をちゃんと勉強していない。国内では学べないのだろう。その上まずモスクワに行った。直接トルクメニスタンには行きにくいようだ。
ロシアでもトルクメン語に関する資料は少ないようだ。弱小言語を勉強するのは特に大変だ。
英語やフランス語なら日本語の教材があり、日本で原書も買えるが、世界に5千ほどある言語の中で、入門書や辞書の揃っている言葉はほんの少しだ。
私のブログと違って、ユーモアがあるのもいい。東京外大のサイトでは勉学状況をまじめに報告している。
・リンク
http://turkmenche.blog.fc2.com/
http://ofias.jp/j/tankihaken-aa/events/20124_4.html
スロベニア語には双数が残っている! [他の言語]
【2012年11月03日】-印欧語の格変化の話しを続ける。
スロベニア語は6格だが、双数が残っている。双数とは、物が二つある時の形だ。西ヨーロッパの現代語では名詞に単数形と複数形があるが、印欧祖語では双数形もあったらしい。名詞の語形が一つの時と、二つの時と、三つ以上の時で少しずつ違うのだ。アフリカの言語には、三つや四つにも特別な形があると聞いたことがある。
双数は両数とも言い、dualの訳語だ。スロベニア語に双数があるのは驚くべきことだ。
チェコ語には、身体を表す語など一部に双数があるらしい。Old Englshでも人称代名詞に双数が残っていたが、時々しか使わなかった。リトアニア語の標準語に双数は残っていない。
双数などと聞くと誰しも「なんて複雑なのだろう」と思うが、ある点で複雑なら他の点は簡単なことが多いように思う。何もかも複雑だと、ネイティブ・スピーカーでも覚え切れない。
ロシア語では格変化は大変だが、時制は三つしかない。未来は助動詞を使って表すので、固有の形を覚える必要はない。
英語とドイツ語しかやっていない人は動詞の未来変化を知らないだろうが、ロマンス語では未来変化がある。
双数まで考え合わせると、リトアニア語の古さは際立たなくなる。
・参考資料
http://en.wikipedia.org/wiki/Slovene_nouns
19世紀の言語学者はなぜリトアニア語に興奮したのか [他の言語]
【2012年11月01日】-前回のエントリーを書いてから調べていたら、チェコ語とセルボ・クロアチア語には7格も残っていて、名詞は男性、女性、中性に分かれることが分かった。
これを知ると、19世紀の言語学者がどうしてリトアニア語に大きな関心を寄せていたのか理解できなくなる。当時の学者は「リトアニア語には7格も残っていて、印欧祖語やサンスクリット語より1格少ないだけだ」と興奮していた。
リトアニア語では男性名詞と中性名詞が融合して、文法的な性別は男女二つになっている。だから文法範疇の点では、3性のチェコ語などの方が古い。
私の勉強が足りないから、リトアニア語の古さが分からないのだろうか。
ルーマニア語を除くロマンス語でも男性名詞と中性名詞が融合して、男女2性になっている。男性と中性は格変化が似ていた。
・参考資料
http://en.wikipedia.org/wiki/Czech_declension
http://en.wikipedia.org/wiki/Lithuanian_grammar