センター試験を年に3回もしたら、高校生はヘトヘトになる [教育]
【2013年06月08日】-センター試験を2回行う案はそれほど悪くないが、3回やることや2年生も受験できるにすることには反対だ。
現在センター試験は1月に行うが、前年の11月や12月にやって、2回受けられるようにするのなら、弊害はあまりない。
だが年に3回するのは駄目だ。3回だとすると、1学期例えば6月にも行うだろう。そうすると学校は生徒が受けそうな科目を2年までに教えておかないと間に合わない。
英語や国語は1学期でもかなり点が取れるだろう。3年で新しく習う文法事項などはあまりないからだ。
だが理科や社会は事情が全く違う。その科目を勉強していなければ歯が立たない。例えば日本史は高校で授業を受けていないと、問題が殆ど解けないだろう。中学までに習ったことでは解答できないはずだ。
高3の6月にセンター試験をするとしたら、2年までに3年で習うはずのことも勉強しておく必要が起きる。詰め込み授業になる。私立の中高一貫校では中1の時から早めに勉強して、高2の終わりまでに6年分の勉強をするらしいが、公立の中学や高校もそうしないと間に合わない。
6月、11月、1月と3回もセンター試験を受けたら、高校生はヘトヘトになってしまう。
文科省は2年生も受験できる制度を考えているが、2年生は殆ど受けないかも知れない。まだ受験科目はあまり勉強していないし、英語や国語の勉強も進んでいないからだ。
安倍首相は6日会議の冒頭で「大学入試に過度にエネルギーを集中せざるを得ないことが、我が国の教育の問題点でもあると考えられます。」と挨拶した。
センター試験を3回もしたら、今より勉強漬けになることが分からないのか。問題を解決しようとして悪化させるのだから、愚かだ。
・参考資料
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/actions/201306/06kyoiku.html