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犯罪報道の問題点2~傍聴券を求めて並ぶ人達はマスコミの雇ったアルバイト [*事件や事故]

【2009年01月27日、02月01日に訂正】-犯罪報道にはまだ問題がある。マスコミは注目される事件の裁判が開かれると、「傍聴券を求めて裁判所の前には、2千人もの人が並びました」などと言う。

 いくらその事件に関心があっても、普通の人はわざわざ裁判を傍聴しない。多くの人は不思議だと思うだろう。裁判所の前に並ぶ人達は、マスコミの雇ったアルバイトだそうだ。

 裁判所はメディアに傍聴席を割り当てるが、1社に2席程度なので、もっと記者を入れたいメディアは、アルバイトを雇って並ばせる。

 記者は二人も入れれば、充分だろう。百歩譲って、裁判所前にアルバイトを並ばせてもいいが、自分達が並ばせたのに、「2千人が並びました。国民の関心が高いようです。」などと言うのは、とんでもない。真っ赤な嘘だ。デタラメ新聞や嘘つきテレビは、30年も前から、こんなことをしている。オウム真理教のように自作自演をする。オウムも暴力革命を目指していたが、革命組織は自作自演をするものなのか。

 21日開かれた小室哲哉氏の初公判にも、裁判所前に千人くらい並んだと言っていた。ファンがインタビューに応じていたから、全員アルバイトではないのだろう。

 マスコミは、政治家や役人が嘘をついたら厳しく追及するのに、自らは平然と嘘を言う。企業がサクラを雇って並ばせたら、批判するのに、自身は平然とやる。全くどうかしている。

 大阪市でマクドナルドが去年の12月23日、新商品の発売に合わせて、アルバイトを並ばせたが、毎日新聞などは批判した。自分達がすることを他者がやると、批判するのだ。矛盾を何とも思っていない。

 マスコミ自体が問題や関心を作り出そうとする。2006年4月27日、ライブドアの社長だった堀江貴文被告人が釈放された時、東京拘置所の前には3千人くらいのマスコミ記者が集まり、それを上空からヘリコプターで撮影した。

 マスコミ自身が騒ぎを作り出そうとしたのだ。こんなにはっきりと自作自演の体質を表したのは珍しい。マスコミ不信は高まっているのに、全く反省していなかった。テレビ局や新聞社の業績が悪化するのは当然だ。

 誰かが作り出さないと、関心は中々生まれないことも事実だ。メディアが特定の問題を何度も取り上げ、役所が対策に乗り出し、問題が解決したこともある。

 社会問題を解決するためならいいが、自ら裁判所の前に人を並ばせておいて、それを「社会の関心の高さの表れだ」などと言うのは、言語道断だ。

・裁判の初めと終わりしか取材しない
 注目を集めた事件というか、マスコミが大きく扱った事件の初公判が開かれる日、マスコミ各社は記者を大勢出したり、テレビで中継したりする。冒頭陳述で、被告人が罪を認めたか認めなかったか、大袈裟に報じる。

 だが次の公判からは、記者はあまり行かないらしい。裁判では面白い発言などはそんなに出ないので、行っても記事は書けないためか、殆ど足を運ばないようだ。

 そして結審と判決の日にはまた行って、検察の求刑や判決を伝える。だから初公判や判決はよく報じるが、それ以外はあまりやらない。記者はずっと法廷で裁判を傍聴していたかのような口ぶりで話すが、そういうことは稀のようだ。一般の国民は、被告人が法廷で何を言ったのか、検察官はどんな主張をしたのか、あまり知らされない。

 1月28日、いわゆる「まことちゃんハウス」を巡る裁判の判決が下ったが、テレビ・ニュースは判決を伝えただけで、公判で原告と被告の楳図かずおさんがどんなやりとりをしたのか説明しなかった。

・手分けして傍聴すべし
 マスコミはさぼっているのだ。たとえ大した展開がなくても、主な裁判を傍聴し続けるべきではないか。人手が足りないのなら、共同など通信社の記者が傍聴してもいいし、マスコミ各社が手分けをして傍聴してもいい。

 ライバル同士が手分けをするのはおかしいと思う人が多いだろうが、マスコミは記者クラブで他社の記者と助け合っている。新米に他者の先輩が教えたり、情報を交換したりする。各社が同じようなニュースを流すのは、こういう事情があるからだ。相談しすぎて、解説記事まで似通うことがある。

 だから、マスコミ各社が手分けして裁判を傍聴するのは、現在の慣行に沿っていることだ。本来はおかしなことだが、そうやって内容の濃いニュースができるのなら、いいではないか。いつも癒着のように協力しながら、必要な助け合いをしないのは、おかしい。

 傍聴ができないのなら、弁護士などから法廷の様子を聞いてもいい。それもしないで、初公判や判決の様子しか伝えないのは、無責任だ。

・民事訴訟では深刻だ
 刑事裁判なら、それでもまだいい。「人を殺して百万円奪った人間に、懲役8年の刑が下った」のように、なした罪を聞けば、下った刑が妥当かどうか、ある程度判断できる。

 だが民事訴訟の場合は、そうではない。原告の訴えと判決だけでなく、原告と被告が法廷でどんな主張をしたのかが大事だ。

 裁判所は大抵、常識的な判断を下すが、時々不可思議な判決がある。裁判官がおかしいのか、分からない。金のある当事者が弁護士を多数雇って、しつこく主張し、それに判事も左右されるのだと思うが、マスコミは双方が法廷でどんな証拠を示して、どんな論を展開したのか言わないので、その判決が妥当かどうか判断できない。

 日本のニュースは一見しっかり伝えているように見えて、実際には目立つことだけつまみ食いのようにして構成している。残念ながら、不完全な代物だ。「公正で客観的な報道をしている」などと言うが、それは全く建前で、露骨に手を抜いている。マスコミは業績が悪化しているが、一向に反省しないから、衰退は避けられない。
 

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