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株価の上昇には触れず、下落で騒ぐのは問題 [*経済]

【2010年05月09日】-マス・メディアは普天間移設について偏った報道をしたが、5月6日からは別のテーマでも一部だけ取り上げて日本中に誤解を撒き散らした。

 ギリシャ発の株安のことだ。日経平均株価が下がり、円がユーロに対して高くなったので、「景気に冷や水だ」と騒ぎ立てた。

 だが株価は半年くらい前から徐々に上がっていたから、361円くらい安くなっても、2ヶ月前に戻っただけだ。大騒ぎすることはない。

 為替レートも対ドルでは数ヶ月前から円安になっていた。今回は対ユーロが円高になりこれは急激だが、2年くらい前はもっと高かった。また日本企業の欧州輸出は対米輸出より少ないから、影響は大きくない。また大企業は為替予約をしているはずだから、幾らで予約しているかによって差損は変わる。

 株高だったのにそれには触れず、「ギリシャの財政危機のために株価が下がった」とだけ言うのは大問題だ。

 テレビの短いニュースでは伝え切れないのかと思っていたが、7日のテレ朝系『情報ステーション』は15分くらい時間を取ったのに、株高だったことには触れなかったようだ。無責任だ。

 メディアは株価が急変した時は大騒ぎをするが、値が徐々に上がっている時は何も言わないから、ふだん株価に注意を払っていない人は下がる報道ばかり聞くことになり、不思議な気持ちになる。

・新聞も大袈裟で一面的
 毎日新聞も「株価が上がっていた」とははっきり書かなかった。

 7日付の記事には「(日経平均の)下落幅は一時前週末(4月30日)比374円安と今年最大を記録した。(6日の)終値は前週末比361円71銭安の1万695円69銭で、3月上旬以来約2カ月ぶりの低水準となった」と書いた。2ヶ月前の株価に戻ってしまったが、その時までは高かったのだ。

 為替レートについては「円相場が1ユーロ=118円台と約1年3カ月ぶりの円高水準までユーロ安が進行。対ドルでも1ドル=93円台と円高が進んだ。」と書いた。2年くらい前は1ユーロが110円で、もっと高かった。

 対ドルでは93円になったが、これでも去年に比べると円は安い。11月19日は88円台だった。騒ぎすぎだ。

 毎日で関連する記事を4本ほど読んだが、どの記事も「株価が上がっていた」ことに言及していない。今回下がったことを強調した。一面的で大袈裟だ。

 記事をよく読めば、株高だったことが分からないこともないが、詳しくない人が読み解くのは無理だと思う。「景気に悪影響がある」と騒いで景気を冷やすのだから、自作自演だ。

 日本のマスコミはいつになったら、まともな報道をするのか。

・リンク
日経平均株価:
http://www.asahi.com/business/stock/graph-tokyo.html

ユーロ円為替レートの推移:
http://www.geocities.jp/real_chart_fx_sgxnikkei_dow/EURJPY_FX_Euro_yen_Forex_rate_Realtime_chart.html

毎日新聞朝刊5月7日付「外為・株式:東証361円安 同時株安止まらず ユーロ急落116円台」:
http://mainichi.jp/select/biz/news/20100507ddm001020016000c.html

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