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TOEFLを大学入試と公務員試験に入れるな [英語教育]

【2013年04月18日】-4月上旬、自民党はとんでもない教育改革案を発表した。大学受験生には全員にTOEFLを受けさせて、ある点以上の者のみに受験を認める。また卒業の要件にもTOEFLの点数を入れるというのだ。

 調べているうちに、安倍政権は3月中旬、国家公務員1種の試験にもTOEFLの点を活用すると言い出していたことを知って、心底驚いた。

 一体どうして大学入試にも卒業にも公務員採用にもTOEFLの点数を使うのか。TOEFLはそんなにすぐれた英語テストなのか。

 TOEFLはTest of English as a Foreign Languageの頭文字で、アメリカのNPOが行っている。英語圏の大学は留学生が受験する際の要件としてTOEFLの点数を定めている。だから例えばアメリカに留学したい学生は、この試験を受けなくてはならない。

 日本人の英語力を高めようとするのはいい。だがどうしてTOEFLを使うのか分からない。今まで公務員試験では行政法や財政学のみで英語は課してこなかったが、これからは英語も出題すればいい。センター試験や私大の英語問題が不充分なら、それを改革すればいい。

 留学するための試験を、日本の学生や公務員志望者がこぞって受けるのは奇妙きてれつだ。

 また受験の要件にするのもおかしい。企業に職を求める者が履歴書にTOEFLやTOEICの点数を書くことは多いが、会社は参考にする程度で、点の低い求職者を門前払いをすることはないだろう。

 だが今回の案では、大学の学部ごとにTOEFLの点数を決めて、それに達した者にだけ受験を認めるのだ。以前は共通1次やセンター試験の「足切り」が不評を買ったが、TOEFLで「足切り」をするとはどういう訳か。

 大学入学、卒業、公務員就職の合否をTOEFLの点数で決める。国家主権を一部アメリカに譲り渡すようなものだ。大学の自主性も侵害する。

 日米同盟は大事でも、アメリカの属国を目指すことはない。安倍首相には愛国心があって、日本を大切に考えていると思っていたが、違うようだ。

・参考資料
http://www.j-cast.com/2013/04/07172550.html?p=all

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