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英語やドイツ語の「アウ」は3百年前まで「ウー」だった [英語学]

【2011年05月23日】-昨日は[i:]だった音が英語では[ai]に、オランダ語では[ɛi]になったと書いた。ドイツ語の[ai]も元々は[i:]だった。「氷」は英語でiceだが、ドイツ語ではEisと書いて、同じく[ais]と言う。どちらも13世紀頃までは[i:s]と言っていた筈だ。ゲルマン語派に属する3ヶ国語が、似たような音韻変化を遂げたのだ。

 [u:]も3ヶ国語で同じように変わった。昨日書いたように、オランダ語では「家」をhuisと書いて「ハウス」と言うから、英語のhouse と殆ど同じ発音だ。ドイツ語でも同じ発音で、Hausと書く。

 西暦700年から1150年くらいまでのOld English では、「家」をhusと書いて[hu:s]と言った。ドイツ語の祖先であるOld High German でもhusだったし、現代のスウェーデン語でもそう書く。

 英語、ドイツ語、オランダ語では[u:]が殆ど同じ変化をしたが、北欧語ではそうならなかった訳だ。ただし、英語などで[u:]が「au]に変わった時期は異なると思う。

 このように英独蘭の3ヶ国語には密接なつながりがある。


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