就職活動が大変で、バスを横転させた大学3年生 [*事件や事故]
【2011年03月08日】-3月に入ってからマス・メディアは携帯カンニングについては大きく報じたが、2月25日の深夜大学生が高速バスを横転させた事件は扱いが小さい。
鹿児島大学3年の楫田(かじた)優希(22歳・男)は、25日午後8時頃、大阪市から鹿児島行きの高速バスに乗り込んだ。初めのうちは大人しくしていたが、11時頃から車内をうろうろし始めた。
そのうち運転手に降ろすよう求めたが、断られたのでハンドルをつかんで左に切った。そのためバスは路肩に乗り上げて横転した。楫田も転倒したが、「みんな死ぬんだ。殺してくれ。」などと叫んだという。
犯人を含めて12人が怪我をしたが、死者がいないから扱いが小さいのだろう。だが、これも大事な事件だ。
楫田は就職活動に悩んで、死にたくなったからだ。だがまだ3年だ。4年だが、決まらずに苦しんでいたのではない。就職活動は始めたばかりだが、ミクシーなどに「エントリー・シートを書くのが大変だ。不安だ。」などと書いていたという。
不景気や就職活動の歪みのために、大学生は苦しんでいるのだ。それを考える切っ掛けにすべき事件だが、メディアは被害が小さかったからあまり取り上げなかった。1回のカンニングと12人の怪我を比べたら後者の方が重大だし、大学受験より就職の方が苦労が多い。メディアは重要度を取り違えている。
・参考資料
http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/gossip/topics/news/20110227-OHO1T00138.htm
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110307k0000e040038000c.html