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麻生首相の辞任、近し [政局]

【2009年07月15日に公表、16日に加筆】-与謝野大臣が麻生首相に退陣を勧告したので、事態は緊迫してきた。麻生が退陣を決めるか、反麻生派が引きずり降ろすか、どちらかだ。

 明日あたり退陣するのではないか。そうしたら次の焦点は、誰が次の自民党総裁になるか、鳩山民主党と戦ってどうなるかだ。

 ここまで追い詰められたら、麻生さんは潔く男らしく内閣総辞職を決めてほしい。


タグ:麻生降ろし
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自民党はまず政策を決めてから、総裁を選べ [政局]

【2009年07月14日】-衆院選の日程が決まったので、自民党は麻生首相のままで戦うかのかと大騒ぎだ。一方、民主党は不信任決議案や問責決議案を出して、麻生政権を揺さぶっている。

 自民党はまず政策を議論すべきだ。本来なら「今の日本にはこんな問題がある。これを解決するには、この人を首相にするのがいい。」と考えるべきだ。だがそう言う議員はいない。そう指摘するメディアもない。

 誰も本来の考え方をせず、「麻生では駄目だ」「民主が政権を取って大丈夫か」などと言い合っている。政策が先で、人は後なのだ。「誰が総裁なら勝てるか」という考え方は根底から間違っている。

・自民党は公務員改革をせよ
 多くの国民は役人のあり方に不満を抱いているはずだ。「『渡り』で高額の退職金を得るのはおかしい」「早めに退職した役人が天下りをするから、いらない特殊法人が増える」「無駄な公共事業をするから国債を増発する。建設業者と族議員は潤っても、一般国民は税金を払わされる。」と思っている人が多いだろう。

 民主党はこのような公務員の問題を解決すると、はっきり言っている。ただし、役人の抵抗が激しくて、できるかどうか分からない。

 自民党も国民の気持ちは分かっているだろう。だが今まで役人に政策立案を頼ってきたから、役人が嫌がることはできない。だから、「役所の問題に取り組む」とも言えない。自民党の大半の議員は、利権を漁る政治屋になってしまったようだ。

 私は以前から、自民党に改憲や日教組対策をしてほしいと思っているし、民主党の危険性をよく承知しているが、また自民党を批判して民主党を褒めるようなことを書いてしまった。この調子では自民党は下野してからも、反省しそうもない。自民党よ、日本のためにしっかりせよ。

 マスコミが何かと騒ぐのも駄目だ。「古賀が東国原を訪ねた」とか「橋下がこう言った」とか、有名な政治家にまつわる話しを大袈裟に扱う。政策は置き去りにして、話題を追うばかりだ。メディアが政策を論じれば、政治家も考えるはずだ。マスコミ、自民党、公務員が寄ってたかって、日本を駄目にしている。

 民主党は公務員改革はしても、教育はきっと改悪する。日本はどんどん追い詰められていく。

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都民が否定したのは、麻生自民党ではなく石原都政だ [政局]

【2009年07月13日】-都議選が民主党の躍進、自民党の大敗で終わったので、麻生首相らは7月21日の衆院解散、8月30日の投票を決めた。

 今まで何度も書いたことだが、都議選は本当に衆院選の前哨戦に過ぎないか。国政における政党の人気が地方選挙に影響を与えることは否定できないが、それだけではないはずだ。石原知事の進める施策には反対が根強い。新銀行東京の救済、築地市場の移転、病院の統廃合、外環道の建設などに反対する都民は多い。

 今回の選挙結果には石原都政に対する不満も出て、与党の自民党は敗北したと見るべきではないか。都政の問題を全く考慮しない見方は、都民として非常に困る。

 各陣営がどんな選挙戦を展開したのかも考えなくてはならない。自民は10も減らして38議席になり、民主は20も増やして54議席も獲得した。票数では自民は145万票で、民主は229万票だ。民主の圧勝だが、選挙運動のやり方もこの結果に表れたはずだ。

 公明党は1議席増やして23になったが、共産党は5も減らして8議席になった。生活者ネットワークは2減らして、2議席になった。小政党は埋没しつつある。これは前からの傾向だ。

 様々な要因が重なってこの結果になったはずだから、国政の影響だけで論じることはできない。メディアも政治家も勘違いしている。以前からメディアは地方選において争点や選挙運動を殆ど考慮しない。だから地方の抱える問題が、多くの人の知るところとならない。些細なようで重大なことだと思う。

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都議選は民主党の勝利か [政局]

【2009年07月12日】-都議会選挙の開票が進んでいる。予想通り、民主党が議席を増やしそうだ。都議会では与党の自公が議席を減らした方がいいが、国政に影響を与えて、「麻生降ろし」が活発になるのはよくない。国会議員は審議を落ち着いてできなくなる。

 奈良市では33歳の市長が誕生した。若い市長が次々に生まれるのは、なぜなのだろう。


タグ:都議選
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都議選を前哨戦にしてはいけない [政局]

【2009年07月12日】-今日は都議会選挙の投票日です。マスコミや野党は「衆院選の前哨戦」と言いますが、国政は考えずに投票すべきです。

 国政の延長にしてしまうと、東京の問題を考えられなくなってしまいます。

 政党の東京支部は何を主張しているか、候補者はどんな公約を掲げているのか見て、投票を決めましょう。五輪や新東京銀行など、都議会で意見が分かれていることはあるのです。

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名前を連呼するばかりの選挙カーは無意味 [政局]

【2009年07月11日】-今は都内は、都議会選挙の運動期間中です。選挙カーがそこかしこを走っています。

 候補者やうぐいす嬢は名前を連呼するばかりで、政策は殆ど言いません。これでは選挙カーを多く調達して、しつこく連呼した候補者が当選してしまいます。

 初めは「マスコミが『衆院選の前哨戦』と言うから、それを受け入れたのか。それとも政策を言わない方がいいのか。民主党も石原知事を支持してしまったので、今更批判できないのか。」と思っていたのですが、民主党や共産党は築地市場の移転や新銀行東京の救済に反対しているそうです。(都政新聞の6月20日付の記事による。)

 共産党はポスターに「民主党も石原支持で、オール与党だ」と書いていますが、嘘のようです。

 都政新聞のその記事には、「都議会では40年も前から『自公与党』で、国政の先を行っている」とも書いてあり、参考になります。大手メディアは選挙運動の様子は伝えても、基本的なことはあまり言いません。いつものように、騒ぐけれど肝心なことは伝えない訳です。

・朝日が作為調査
 このエントリーを書くために朝日新聞のウェブ・サイトを見ていたら、7月7日付の「『衆院選を考慮』68%」と題する記事を見つけました。

 都内の有権者を対象にして世論調査をしたら、「68%の人が都議選で投票する時、衆院選で誰に投票するか考慮する」と答えたというのです。マスコミと野党が「前哨戦」と言い触らしたから、それに釣られた人が増えてしまったのでしょう。

 本来、都政と国政は切り離さなくてはならないはずです。東京には東京の問題があるのです。それなのに、わざわざ関連づける言葉を見出しにしたのだから、都議会の独自性を消そうとする作為は明らかです。

  ところで、私の家の近所では廃品回収の車もテープを流しているので、最近かなりの騒音の中で暮らしています。

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静岡知事選に麻生不人気は関係なし。川勝は公約で勝った。 [政局]

【2009年07月07日】-静岡県知事選挙で川勝平太氏が当選したので、マスコミは「自民党が負けた」と騒いでいる。というより、喜んでいる。

 この選挙には4人が立候補した。民主党や社民党の推薦を受けた川勝氏、自民党と公明党の推薦を受けた坂本由紀子女史、無所属だが民主党の参議院議員だった海野徹氏、共産党公認の平野定義氏の4人だ。

 民主党は候補者を一人に絞れず分裂してしまったから、テレビは「海野氏の獲得した票も合わせれば、民主党系の票がずっと多い」などと言う。いつものことだが、選挙公約を度外視して政党の人気だけで結果を考えようとするのは、とんでもない。

・公約を無視する報道は亡国の陰謀か
 静岡新聞のサイトで、川勝氏と坂本女史の公約を読んでみたら、川勝氏の方が人を引きつけることを書いていた。知事の退職金の廃止、天下りの禁止、食糧自給率の向上などを掲げていた。

 一方、坂本女史は「人づくり、社会づくり、産業づくり」などの項目の下に行いたいことを羅列していた。たくさん書いてあるが、具体性が乏しい。保守系の候補には、こんな公約がよくある。散漫になってしまって、訴える力がない。公約は川勝氏の勝ちだ。

 演説は聞いたことがないが、両者の顔はサイトで見られる。顔つきも川勝氏の方がいい。意欲満々という顔をしている。坂本女史はちょっと疲れた感じがする。

 二人の票差は1万5千だから、麻生内閣の支持率が低い中で、坂本女史は健闘したと思う。内閣の低迷も関係あるが、それは敗因の一つに過ぎない。公約や意欲を考慮しない報道は、的外れで問題だ。

 知事選挙では候補者が少ないし一人を選ぶから、有権者は公約をよく見るが、都議選では候補者が多いから、政党の人気に左右されるような気がする。都民は、公約や実績を見ることにしよう。

静岡新聞に載った3人の公約
川勝:http://www.shizushin.com/news/feature/tijisen_new/kouho2/20090618153154.htm

坂本: http://www.shizushin.com/news/feature/tijisen_new/kouho3

海野徹: http://www.shizushin.com/news/feature/tijisen_new/kouho1/

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自民党よ、選挙で負けたくないなら、政策を考えよ [政局]

【2009年06月30日】-先週から自民党内では「麻生降ろし」が強まっている。「麻生首相のもとでは選挙を戦えない」と考える衆議院議員が、総裁選挙を前倒しして、新しい総裁のもとで総選挙に臨もうとしているのだ。

 テレビも、昨日29日反麻生派が会合を開いたことなどを大袈裟に伝えて、過熱気味だ。

 議員にもテレビにも欠けていることがある。それは政策だ。議員は自分の当落ばかり気にして、どんな政策を掲げたら日本をよくできるか、選挙民に支持してもらえるか考えていないようだ。こんな体質も自民離れの原因だろうに、それに気づいてもいない。深刻だ。

 議員は完全に浮き足立っているのに、テレビはそれを諫めるどころか、過剰な報道で助長しているように見える。

 政治家を批判するのは大好きなのに、肝心要の批判はしない。全くどうかしている。日本を衰退させたいから、わざと指摘しないのだろう。

・保守メディアも片手落ち
 活字メディアも、自民党の政策不在や官僚追随体質を忘れている。保守派のメディアでは去年から、民主党政権の危険性を訴えている。「政権を取ったら、夫婦別姓、外国人参政権、ジェンダーフリー教育などを実施するだろう。それでもいいのか。」と警鐘を鳴らしている。

 だが民主党に期待が集まっているのは、今の自民党が駄目だからだ。確固たる信念がなく、役人の言いなりになる。特殊法人に金を注ぎ込み、増税を画策する。

 こんな体たらくだから、自民党は支持を失っている。決して民主党の政策が評価されている訳でない。だから、民主政権に反対なら、自民党の政策不在や官僚追随体質こそ批判しなければならない。

 自民党は一応、政策を提示しているが、どうでもいいことが多いし、曖昧だ。選挙公約に世襲制限を入れようとしているが、それを望む有権者はあまりいないだろう。2世3世の議員があちこちで誕生しているのは、世襲に反対ではない有権者がかなりいるからだ。

 首相は25日、日本記者クラブで会見を行い、「安心社会を実現したい」などと述べた。こんな抽象的な文言で自民党を見直す人はまずいない。

 自民党はどうして支持を失ったのか、考えようともしていないようだ。これでは党勢が回復する見込みはない。下野したら反省せずに、もっと狼狽して国民に見放されるのではないか。

 一方、民主党はしたたかだ。反対論の強い夫婦別姓や外国人参政権には言及しない。警戒心を起こさせないようにしているはずだ。

 選挙も戦いなのだから、作戦の上手い方が勝つ。自民党の議員は、総裁の人気に頼ることばかり考えず、しっかり作戦を練るべきだ。

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漫画首相の悲しい末路 [政局]

【2009年06月25日】-私は麻生太郎に、ある程度期待していた。いわゆる「小泉改革」が進んでいた頃、「地方経済はひどくなっている。何とかしないといけない。」と言っていたからだ。郵政民営化についても、よくないという趣旨のことを話していた。

 「改革」の偽善性に気づいているから、総理大臣になったら偽の改革を取り消し、景気対策もやってくれるだろうと、少し期待していた。漫画が好きなのは知っていたが、本も読むと思っていた。

 だが蓋を開けてみたら、とんでもなかった。本も新聞も読まないし、漢字を誤読する。外交が得意だと自負しているが、成果は上がらない。

 もっとも左翼マスコミは批判ばかりして、いいところは言わないようにしているので、公平に評価するのは難しい。

・経済政策は効果なし
 麻生政権は補正予算を3回も組んで、景気対策には取り組んできた。だが景気はよくなっていない。百貨店の5月の売り上げ高は前年に比べて 12.3% も減った。政府は6月17日「景気が底を打った」と宣言したが、よくなったと実感している日本人は殆どいないはずだ。

 補正予算の内容も、どうかしている。5月29日に成立した補正予算では、14兆円のうち5兆円が農水省関連の財団法人などの基金だ。「アニメの殿堂」の予算も入れた。政権を失いかねない所まで追い込まれているのに、役人の言いなりなのだ。

 麻生は「消費税を上げたい」と何度も言う。増税を喜ぶ人はいないから、選挙の前には言わない方がいい。予告せずに突然増税するのは民主国家の手続きに反するが、選挙を考えないのはどうかしている。そもそも予算の無駄遣いを減らすべきで、それをしないで増税するのは間違っている。

 麻生が消費税の増税をしつこく言うのは、財務省に強制されているからという説がある。『サピオ』は2月11日・18日号の105ページに、「財務省は『増税に賛成しないと、麻生政権に協力しない』と圧力をかけている」などと書いた。官僚の望む通りに政治が進むのなら、何のために政治家がいるのか分からない。

 景気が悪いのも、自民不支持の要因だろう。アメリカの連邦選挙では、景気がいい時は与党が有利で、悪い時は野党に有利だと言われている。不況が長引き、悪化しているから、民主党に期待を寄せる人が増えるのだと思う。

・世襲制限と高速値下げでは選挙に勝てない
 2年くらい前から「次の解散総選挙はいつだ」と言われてきたが、任期満了は9月なので、いよいよだ。

 自民党は選挙目当ての政策を次々に発表しているが、有権者が評価するようなことは殆どない。高速道路の料金を千円にしたのは評判がいいが、これだけで自民党に投票する人はまずいない。

 世襲議員の禁止も掲げている。選挙前にはその候補者を推薦しなくても、選挙が終わってから受け入れるようだから、全く無意味だ。

 閣僚や国会議員の夏のボーナスを2割カットしたし、国会議員の人数を減らすことを選挙公約に入れることにした。だが、この程度のことで支持率は挽回しない。

 国会の二院制を見直すことも公約に入れる予定だが、憲法改正が必要だ。おいそれとできることではない。二院制には無駄もあるが、悪法の成立を阻止することもある。「こんなことでも公約に入れておけば、投票する人が増えるだろう」という、見え透いた選挙対策だ。マスコミはこういうことこそ批判すべきだが、殆どしない。

 麻生首相は1ヶ月くらい前、厚生労働省の分割を言い出した。元々は読売新聞の渡辺恒雄会長が提案したことを、麻生が取り入れたそうだ。

 厚生労働省は組織が大きすぎるし、厚生と労働はだいぶ違うことだ。分割してもいいが、「社会保障省」と「国民生活省」という名称は分かりにくいし、国民に迎合する気持ちが露骨に表れている。こんなことで自民党を見直す人がいるとは思えない。

 国民が望んでいることは、公務員改革だ。無駄な公共事業をやめる。天下り、特に「渡り」をなくす。いらない特殊法人を潰す。そうやって無駄遣いをなくして、所得税を下げ、景気をよくする。多くの国民が望んでいることは、このようなことのはずだ。

 それなのに、自民党はどうして国民の気持ちがくみ取れないのか。民主党は分かっている。公務員改革は大変だから、逃げているのだ。逃げているから、支持率は落ちるのだ。必死になってやるしかない。

・菅義偉のせいで、自民党は右往左往
 世襲禁止は、選挙対策副委員長の菅義偉(すが・よしひで)が特に主張している。マニフェスト・プロジェクト・チームの座長でもある。「世襲を禁止しないと選挙で負ける」と強い意気込みで主張している。記者会見ではっきり言ったら、知っている人は多いだろう。

 『週刊新潮』(6月25日号)によると、菅は麻生の側近で、麻生にたびたび進言している。

 元々麻生は就任直後、衆議院を解散して選挙に臨むつもりだった。『月刊文藝春秋』にそう書いたくらいだ。だが、支持率はあまり高くないので、解散を先送りした。首相にそう勧めたのは、菅だというのだ。日刊ゲンダイもそう書いた。

 鳩山邦夫の解任を麻生に進言したのも菅で、日経もそう書いた。「鳩山を斬っても、支持率は大して落ちない。西川を辞めさせると、財界が選挙に協力してくれない」と麻生を説得したそうだ。ところが目論見は大きく外れて、内閣支持率は落ちた。

 去年の10月、衆院を解散しておけば、自民党はこんなに追い詰められずに済んだのだ。菅の責任は大きい。

 「世襲議員は庶民の気持ちが分からない」などと言われているが、菅は世襲でも金持ちでもない。働きながら、夜間大学に通った叩き上げだ。それでも一般国民の気持ちが全く分かっていないのだ。

 世襲に問題もあるが、分かりやすいから左翼マスコミが必要以上に喧伝し、政治家がそれに左右されていると思う。マスコミは以前タレント議員も批判した。分かりやすいけれど、本質的でない批判が多いのだ。

・麻生降ろし
 支持率は低いままだし向上する見込みもないので、自民党では2週間くらい前から、いわゆる「麻生降ろし」が起きている。

 自民党の総裁は9月で任期が切れるので、それを前倒しする形で新しい総裁を選び、次の衆院選挙に臨む計画だ。元々麻生は人気が高いから、首相にして衆院選を戦うつもりだったから、これでは何のために麻生を総理にしたのか分からない。

 10年くらい前までは、内閣支持率が急落すると、もっと素早く首相を辞めさせたものだが、安倍政権の末期も時間がかかった。政治評論家の浅川博忠氏は、「派閥の力が衰えて、麻生を引きずり降ろすこともできない」と言う。(ゲンダイ2009年6月4日付)これも、左翼マスコミがしつこく派閥政治を批判したからだ。安っぽい正義感で追究するから、問題を起こす。

 7月5日には静岡知事選、12日には都議会選があるので、麻生首相は応援に力を入れている。自民推薦の候補者が落選すると、政権基盤が弱まるからだ。「都議選で自民が負けたら、麻生は辞任するつもりで、その場合は8月に総裁選挙をする」という見方もある。

 自民党は、西松建設からの献金や郵便割引不正事件で民主党の人気が落ちないかと、期待しているそうだ。敵失を待っているようでは話にならない。この政党は本当に制度疲労を起こしている。

・鳩山邦夫や東国原英夫の動向
 鳩山邦夫は離党をほのめかしていたのに、今週になってからは「総裁選に出ようか」などと言っている。総裁にはなれないと思うが、もしなったら兄と政権を争うことになる。

 おととい23日からは、自民党が大阪府の橋下知事、宮崎県の東国原知事に衆院選に出馬しないか打診し、東国原が「自民党の総裁選挙に出してくれて、全国知事会のマニフェストを党の公約に入れるなら、出馬する」などと言ったので、テレビはこれを中心にやっている。

 「注目を集めるための作戦か」「自民党はそこまで落ちぶれたか」「東国原は舞い上がっていないか」「両知事を民主党に行かせないための作戦だ」など意見や憶測がたくさん出ている。実に賑やかだが、動向ばかりで、政策には一切触れない。不毛だ。(テレビは騒いで、視聴率が上がればいい。)

 東国原知事は「統治システムを変えないと、地方は再生しない。地方分権を進めるために総理になりたい。」と言うが、大臣でも分権を推し進められるはずだ。また国内問題は分かっても、外交は大丈夫なのか。元々政治家になりたくて、早大で学んでいたが、まだ首相は無理だと思う。宮崎でやりかけのこともあるはずだ。

 与謝野大臣や渡辺喜美が、先物取引の会社から個人献金を装った企業献金を受けていたことが発覚したが、これは麻生を降ろしたいし、渡辺を快く思わない連中が、流したのだろう。一種の権力闘争だから、迂回献金くらいで両議員の見方を変えることはない。与謝野は財務省の言いなりで、消費税の上げを狙っているから、元々全く駄目だ。

 平沼新党や渡辺新党の話も出ている。早く衆議院を解散すればよかったのに、ズルズル引き延ばしてきたから、しっちゃかめっちゃかの様相を呈している。漫画首相の悲しい末路だ。

 自民党は新総裁を選べば、支持率は今より上がるだろうが、それでも民主党に政権を渡すことになるだろう。有権者は、自民党のまじめに問題に取り組まない体質、役人にべったりの体質を嫌がっているはずだ。だからそんな体質を変えると宣言しない限り、総裁を変えても、小手先の手段を弄しても、支持率は上がらないと思う。自民党の幹部にはダラダラ体質が染みついてしまっているから、何が問題なのか分からないようだ。(敬称略)

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宮崎と大阪から知事を奪う自民党 [政局]

【2009年06月24日】-自民党は東国原知事や橋下知事に、自民党から衆院選に出馬するよう要請した。どうして議員を育てようとせずに、外部の人気者に頼るのか。

 知事が国政に行ってしまったら、両県は困ってしまう。両人は知事としてやれることをやってから、国政に参加すべきだ。


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麻生首相や佐藤総務相は、やっぱり西川を辞めさせたいのか [政局]

【2009年06月20日】-日本郵政の西川社長を辞めさせられないので、鳩山・前総務相は6月12日辞任した。後任は国家公安委員長の佐藤勉議員が、兼務することになった。

 佐藤大臣は13日の講演で、「株主の国が追及して社長を代えるのは民営化の趣旨に反している」などと述べて、西川続投を認める方針を示した。

 ところが二日後の15日には記者会見で、「昨日は踏み込みすぎた。西川社長の再任については今後じっくり考えていきたい。皆さんが『なるほどこうなんだ』と思ってもらえる判断をしていく。今度の問題は業務改善命令がポイントだ。」などと述べて、方針を変えた。

 16日は西川社長が総務省に佐藤大臣を訪ねて、業務改善命令について中間報告をしたが、その時佐藤大臣は西川に対して、「社長を辞めて、会長に退いたらどうか」と提案したという。

 佐藤はどうなっているのか。三日で考え方が変わった。誰でも建前や嘘を言う時がある。特に地位の高い人は、建前を言わなくてはならないことが多い。

 だが、たった三日で言うことが正反対になってどうするのか。世論調査では西川留任に反対する人が多いから、翻意したのか。いくら方針を変えるとしても、2週間くらい時間を置いてから、変えるべきだ。16日の会談の内容を聞いた時、私はびっくりした。

 決して佐藤一人の考えで、社長辞任・会長就任を打診した訳ではないだろう。麻生首相や河村官房長官とも相談したはずだ。定見が全くない駄目政権だ。

 17日の党首討論でも麻生首相は「政府が100%の株を持っているとは言え、民営化された株式会社に政府の介入を最小限にとどめるべきなのは当然だ。」と言ったが、前日には西川を社長から辞任させようとしていたのだ。

 麻生政権は何か目立ったことをした訳ではないし、支持率は低いから、落ち着いて問題に取り組めないのだろうが、そこを踏ん張ってこそ総理大臣だ。右往左往しないで、腰を据えて仕事に取り掛かるべきだ。

 総理大臣がこんな体たらくなのは、決して麻生一人の責任ではない。麻生を総裁に選んだ自民党全体にも責任がある。自民党に投票した国民にも責任がある。まだ社会主義や共産主義がいいと思っている人達にも罪がある。日本国籍を有する有権者には、大なり小なり責任があるのだ。(敬称略)

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鳩山邦夫を切り捨てた自民党は下野確実 [政局]

【2009年06月14日に掲載、16日に加筆訂正】-日本郵政の社長を巡るゴタゴタは、6月12日鳩山総務相が辞任する形で終わった。悪い奴が居座り、不正を正そうとした人間が辞めたのだから、呆れる。西川の留任を認めた自民党は次の総選挙で大敗して、分裂するだろう。

 麻生首相は元々西川を解任するつもりだったが、後任として打診した人達に断られたそうだ。また小泉純一郎や中山秀直、菅義偉や竹中平蔵などが圧力をかけ、麻生はそれに負けた。菅は竹中が総務大臣だった時に総務副大臣を務め、その後総務大臣になったから、竹中に近いのだろう。

 麻生は小泉らを「西川の首を切ろう。そうしないと、鳩山が辞めることになり、総選挙に負ける。」と説得すべきだった。選挙を持ち出せば、続投派も強引なことは言えなくなったはずだ。調整能力がないのか。

 また13日付の毎日や読売の社説によると、鳩山と西川の対立が長引くうちに、自民党内では民営化を推進するかどうかという対立に発展してしまった。麻生がモタモタしていたからだ。

 首相官邸は「西川を辞めさせるともっと不正が出る」と恐れたことも留任の理由だが、むしろ西川を辞めさせて不正を暴けば、麻生内閣の支持率は上がったはずだ。逆に西川の続投を許せば、支持率は下がるはずだ。

 麻生首相は、「西川が鳩山に謝ったら、続投を許してくれるか」と妥協策を提示したが、鳩山は受け入れなかった。西川を辞めさせて、西川の子分のような者を社長にすれば、鳩山も続投派も受け入れたろう。麻生首相らは余りに知恵がない。

 妥協策を探ることができず、郵政の民営化で利権をあさろうとした連中に負けた麻生太郎は、首相として全く失格だ。鳩山は総裁選挙で本部長として3度も麻生を支援した功労者だ。そんな恩人を不当な圧力から守れなかった麻生は、人間としても駄目だ。

 西川は、野党が特別背任未遂容疑で刑事告発しているので、退任すると逮捕されやすくなる。そのため、辞任に抵抗した面もあるようだ。

 西川はゆうちょ銀行の金でオリックスの株を26万株も買ったという。完全な癒着だ。売る側と買う側が結託して、「かんぽの宿」で儲けようとしたのだ。

 これだけ不正が明らかなのに、それを追及することもできない政府と与党は、何のために存在しているのか分からない。

 日本郵政は報告書に反省の文言をはっきり書かなかったくらいだから、別の形で資産を安く売って、オリックスなどに儲けさせようとするのではないか。

・鳩山兄弟内閣が誕生するか
 鳩山邦夫はどっちに転んでも、この対立は自分のためになると思っていただろう。西川の首を取れば、自分の手柄になる。西川を解任できず自分が辞任したとしても、筋を通す人間として知名度を上げられる。そんな計算があったと思う。

 一方、麻生首相には計算がなくて、小泉や竹中の圧力に負けてしまった。人間はなるべく打算や計算で動いてはいけないが、計算ができないようでは政界で活躍することは難しいはずだ。麻生が駄目だから、鳩山は英雄になった。

 鳩山は6月12日午後2時過ぎ、首相に辞表を出してきた後、官邸でいわゆる「ぶら下がりインタビュー」に応じ、「離党については仲間と相談してから決めたい。新党結成もありうる。鳩山由紀夫との連携はない。」と述べた。日テレの青山記者はこの直後「鳩山邦夫は前から『新党を作りたい』と話していた」と解説した。

 ここまで言った以上は、新党を作るはずだ。また戸井田厚労政務官は、「鳩山と行動を共にしたい」と辞任する意向を明らかにした。新党の旗揚げに参加するのだろう。

 鳩山新党は民主党と合流するか連立を組んで、兄弟内閣が誕生するかも知れない。テレ朝の『スーパーモーニング』(6月8日放送によると、鳩山兄弟は既に連絡を取り合っている。兄弟で組閣することになると、分かりやすい話題なのでテレビは騒ぐだろう。鳩山邦夫が大臣になってまた活躍してくれるといいが、一抹の不安もある。

 それは12日のインタビューで西郷隆盛の言葉を2度も引用して、悦に入っているようだからだ。前から「正義」を何度も口にしている。軽い自己陶酔に陥っているだろう。自惚れてしまっては、いい仕事はできない。鳩山邦夫氏は自重してもらいたい。

・政権交代は更に確実に
 今回の一件で自民党はまた信用を失ったから、次の総選挙で下野するのは更に確実になった。

 民主党が政権を取ったら、日本郵政の不正は次々と明るみに出るだろう。西川を続投させようとした工作も表に出るだろう。悪いことをしてそれを隠そうとしたら、後でもっと困る。バレたら、潔くするしかない。

 西川とオリックスの不正だけでなく、小泉や竹中の不祥事も表に出て、そのような人達は裁きを受けるだろう。それは嬉しいが、民主党が左翼政策を実行していくことを考えると、暗い気持ちになる。

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自民党は西川解任に反対して、選挙で負けたいか [政局]

【2009年06月07日】-鳩山邦夫総務大臣がまた活躍している。日本郵政の西川善文社長の続投は認めないと頑張っている。

 鳩山氏は選挙に弱く、落選してから中々復活できず、苦労していた。だが法務大臣になってから、誰に死刑を執行したか公表することにして、男を上げた。この人にこんな信念、志があるとは思わなかった。選挙の時には信念を示せなかったのか、選挙民が見抜けなかったのか、どちらかだ。

 鳩山氏は総務大臣に横滑りしてからも、活躍している。日本郵政が東京中央郵便局の歴史的価値を認めずに、建て替えようとしたことに反対し、改善させた。

・西川解任は当然
 鳩山氏は最近、「かんぽの宿」問題に取り組んでいる。「かんぽの宿」は2400億円で作ったのに、109億円でオリックスに売ろうとしたことに待ったをかけた。日本郵政はオリックスに売却することは中止したが、総務省の求める説明を果たさない。西川らは開き直っているので、鳩山は怒って西川の続投に反対している。

 オリックスが日本郵政を騙して、安く買おうとしたのではないだろう。日本郵政の側も不正な安値であることは承知していたはずだ。両社は国民の財産を切り売りして、一儲けしようと企んでいたのだと思う。

 西川自身もこの闇取引に深く関わっていたのではないか。産経新聞は「主張」の6月6日付に「西川氏のトップとしての管理・監督責任は問われよう」と書いたが、そんなものではないはずだ。

 それなのに日本郵政は5月22日の取締役会で、西川の続投を決めた。だが、鳩山大臣は西川の留任を認可しないと言っている。認可権は総務大臣が握っている。不正がバレても 反省しない者を罷免するのは当然だ。

 公人が不正を暴かれても居直って、地位にとどまろうとしたことが今まであっただろうか。西川一派のやっていることは常軌を逸している。

 鳩山は5月から西川続投に反対しているから、私は他の人間に交代するだろうと思っていた。だが6月3日になったら、河村官房長官が続投を臭わせることを言ったので、驚いた。4日はこれに関して何も聞かなかった。5日なったら、鳩山はまた西川を認可しないと述べて、勢力を盛り返した。

・小泉らが西川続投を要望か
 河村が西川続投に傾いたのは、小泉元首相らが横槍を入れたからのようだ。郵政民営化は小泉が主導したし、西川を社長にしたのも小泉なので、解任されると面子を潰される。

 そこで小泉は首相に対して「西川を解任したら、民営化が後退する。強行したら、小泉チルドレンや民営化賛成の議員は法案採決で造反する。選挙でも混乱させるかも知れない。」などと脅したらしい。

 中川秀直も、鳩山大臣を公然と批判した。このような訳で麻生は西川を留任させる気になったようだ。だが、なぜ西川を解任すると、民営化に支障が出るのか分からない。西川でなくても民営化はできるはずだ。

 民営化に反対する人達は、西川解任で郵政改革を見直そうとしているので、民営化推進派は鳩山を非難するのかも知れない。読売の社説(5月28日付)は、民営化推進派は「民営化つぶし」「改革反対論者」と言って、反発していると書いた。

・まだ「小泉破壊」を信じる人達
 郵政選挙から4年近く経つのに、まだ「民営はともかくいい」「小泉改革は正しかった」と思い込んでいる議員がいるようで、暗澹たる気持ちになる。「民営にする」と言っても色々なやり方があるが、田舎の郵便局も何割も廃止するやり方がいい訳はない。特定の業者と結託して、資産を叩き売るのも駄目だ。考える力のない無能議員は、まだ小泉の目くらましに騙されているのだ。

 国民の目にどう映るかも考えられないようだ。鳩山を支持する国民の方がずっと多い。ヤフー・クリック・リサーチ(6月3日~7日)では、回答者の68%が西川の続投に反対した。世論調査ネットでも、69.7%が続投に反対した。

 西川解任を支持する人が多くて当然だ。大半の自民党議員は完全にどうかしている。強い言い方をすれば狂っている。不正をした人間を追い出さずに、かばうのだ。野党は5月中旬に、西川を刑事告発した。これこそ正常な感覚だ。

・郵政民営化は搾取の陰謀
 郵政民営化は、アメリカ政府が年次改革要望書で要求してきて、日本の金融資産を奪うことを目的にしていると言われてきたが、「かんぽの宿」の疑惑が表沙汰になって、日本側にも企んでいる人間がいたことが分かった。これは巨大な陰謀だ。

 西川解任になぜか竹中平蔵が反対したが、竹中も陰謀の一味で、オリックスから金が入る予定だったのだろう。村上ファンドの村上世彰や日銀総裁だった福井俊彦も仲間ではないか。日本をデフレにして、儲けようとしたのも、この連中だと思う。私はデフレ陰謀派と称している。

 マスコミは公的な発言などを伝えるだけで、背後にある本当の不正には口をつぐんでいる。アメリカの「要望書」は米国大使館のウェブサイトにも載っていて、隠していない。日本のメディアは日本を破壊したいから、本当の悪には言及しないのだ。一種の共犯だ。

 西川の進退に関して、朝日と日経は社説で続投を支持した。正気の沙汰ではない。朝日は日本を潰したいからだろうが、日経(6月6日付)は拝金主義者に跪いたのだろう。民衆を捨てた新聞は、民衆に捨てられるはずだ。読売は社説で2回扱い、妥当なことを書いた。

・自民党は独り善がりなので、選挙で敗北
 何か特別なことがない限り、次の衆院選挙で自民党が議席を大きく減らして下野するのは、ほぼ確実だ。負けるのは確実でも、負け幅をできるだけ小さくすべきだ。大差を付けられたら、自民党はガタガタになるはずだ。離党者が出て、最悪の場合は数年後に消滅する。そこまで行かないと思うが。

 ところが自民党の議員には、この危機が分からないのだ。まだ偽の改革を信じて、7割の国民が賛成している西川解任に反対するのだ。選挙民の喜ぶことを無責任にするのはいけないが、選挙は人気投票なのだから、有権者の気持ちを無視しても駄目だ。

 自民党は全くどうかしてしまっている。これでは下野しても仕方がない。民主党という左翼政党が政権に就くのは苦々しいが、自民党がここまで駄目では下野もやむを得ない。

 鳩山氏は30人ほどの議員を従えて、勉強会を作ったそうだ。上手く行けば新党を結成するだろう。新党は民主党と合併するかも知れないし、大きくなれば民主党と覇を競うことになるだろう。ひょっとすると、兄弟で首相の座を争うことになるかも知れない。そうすると世界を見回しても珍しいことになるが、それで日本がよくなる保証はない。(敬称略)

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党首討論は鳩山の勝ち。民主政権、近づく [政局]

【2009年06月03日】-もう1週間も経ってしまったが、5月27日の党首討論について論評してみたい。

 討論の映像を全部見られればよかったが、テレ朝の『情報ステーション』で一部だけ見た。だから、公平で正確な批評ができるかどうか分からない。同番組は露骨に左翼路線を出すことが多いので、自民党に不利になるように編集しただろう。このエントリーを書く前に毎日新聞の記事で討論全体を読んだが、テレ朝の編集ははやり偏っていたと感じた。

・両党首の話し方
 私の結論は鳩山代表の勝ちだ。数字を上げながら政府を批判したし、話し方が誠実だった。言葉を選びながら、慎重に話した。

 一方、麻生は言葉遣いが雑で、敬語の使い方もいい加減だった。言い訳が多くて、民主党を馬鹿にしたようなことも言った。また、いつものように感情を表に出した。鳩山のように無表情で話し続けるのはちょっと不気味だが、麻生のように感情を露骨に表すのは不愉快だ。

 内容だけでなく、話し方によって聞く人の受け止め方はかなり変わる。たとえ真剣に話していても、無愛想だと評価が下がる。麻生は国民がどう受け止めるか計算していない。支持率が落ちて当然だ。

・麻生は民主を見下して、自滅
 麻生はまた「我々の内どちらが内閣総理大臣にふさわしいか、どちらの政党に政権担当能力があるか、こういった党首討論によって明らかにしていきたい」などと述べた。「民主党には政権が担えないだろう」と言いたい訳だ。民主党の方が支持率は高いのに、こんなことを言うのだから、どうかしている。自民支持率はもっと落ちてしまう。現実が分かっていない。

 麻生は言葉だけでなく、顔つきでも民主党を見下していた。「民主党に与党が務まるか」といった顔をした。テレ朝がこんな場面を放映したのは、自民党が嫌いで、民主政権を望んでいるからだろう。

 麻生は最後に揚げ足を取った。鳩山が「麻生の答弁が長い」などと言ったら、「これは討論であって答弁ではありません」と屁理屈をこねた。鳩山が問いかけて、それに答えたのだから、「答弁」と言っても差し支えない。いつも追及されてばかりいるから、言い返したくなるのかも知れないが、責任感が薄い表れだろう。

 麻生は「西松問題が国民の最大の関心事だ」と鳩山を追及したが、経済の向上を望む国民が一番多いだろう。行政改革も大事だ。国民が望むことを実行すれば、支持率は上がり、選挙にも勝つ。それが分かっていないのなら、下野せざるを得ない。今回の党首討論によって、民主党の政権奪取は更に確実になった。

・内容は具体的だ
 メディアは大抵「内容が抽象的だった」と批判したが、そうは思わない。議論が噛み合わなかった場面もあるが、討論としては上出来ではないか。

 鳩山がどんなことを考えているのか、かなり分かった。「4500の天下り団体に、2万5000人の役人が天下り、そこに国の予算が12兆1000億円も流れている。そのうち半分が随意契約だ。官僚の利権を擁護する政治家が天下り天国を作った。」「補正予算は問題が多い。アニメの殿堂は無駄。エコカーや地デジ対応のテレビをまず役所に入れるのもおかしい。役所や独立行政法人の施設整備費に2兆8000億円も割り当てた。」と述べた。(景気対策という名目で、役所にかなり金を回す。役人主導の政治だ。)

 メディアは「友愛社会は分かりにくい」と何度も槍玉に挙げたが、鳩山は「官僚主導の政治を打破したい。地方分権を推進したい。ボランティアを増やしたい。」などとも言った。メディアの要約の仕方は実に問題だ。今回も大事なことを知らせたくない習性が現れた。

 地方分権はいいようで、悪い。地方は勝手なことをするだろう。日教組は好き勝手に教育を改悪しそうだ。ボランティアは左翼が好きだし、あまり浸透するとわざとらしくなる。

 テレビは党首討論だと騒ぐが、普段の国会の審議で重要なことが出ても、あまり取り上げない。また、景気をよくするためにどうしたらいいかなども、提案しない。

 起きたことや政治家の言ったことを取り上げて、ケチを付けることが多い。政治家を批判するが、実際には頼っているのだ。なぜ自ら問題を探り出し、提言をしないのか。日本を衰退させて、革命を起こしたいからか。(敬称略)

 関心のある方は、毎日新聞で党首討論全体を読んでみるといいでしょう。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090527mog00m010019000c.html

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ダメ首相が続くのは、自民党の総裁選も出来レースだからか [政局]

【2009年05月17日】-14日のエントリーで予告したが、自民党の総裁選挙でも、幹部が話し合って当選者を決めているらしい。今回はそれを取り上げる。

・小泉総裁の誕生~石原「純ちゃんで決まりだな」
 2001年の春、自民党の総裁選挙の最中テレビを見ていた。石原慎太郎が自民党の幹部と会談してから、外に出て来た時、記者がマイクを向けた。

 石原は「総裁は純ちゃんで決まりだな。自民党は駄目だなぁ。」と呟いた。自民党の総裁選で当選するのは、小泉純一郎だと言った訳だ。

 私はそれを見て、「総裁選は一種の出来レースで、始まる前から結果が分かっているのか。自民党の幹部で話し合って、誰を当選させるか談合しているのか。」と思った。

 4月24日の投票日には、石原の言った通りになった。小泉が橋本龍太郎と麻生太郎を押さえて、当選した。石原の発言は出任せではなかったのだ。

 小泉の前の首相は森喜朗で、小泉も森派だから、森派から2代続けて首相が出たことになる。自民党では以前から派閥政治が横行しているが、同じ派から首相が続けて出ることはあまりなかったはずだ。派閥オーナーの森喜朗が小泉を首相にして、陰で操ろうとしたようだ。悪い男だ。

・安倍総裁も談合の結果か
 その小泉が4年半首相を務めた後、自民党は2006年9月20日新しい総裁を選んだ。

 安倍晋三、谷垣禎一、麻生太郎の3人が立候補して、安倍が当選した。この時も事前に話し合って、安倍当選を決めたようだ。(ゲンダイ2006年8月22日付「この国の首相は総選挙で選ぶべきだ」による。)

 安倍も森派(町村派)に属しているので、また森派だ。また森喜朗が暗躍して、子分を首相にしたようだ。キングメーカーを気取っていた訳だ。

・福田総裁の誕生
 安倍が突然退陣した後、自民党は2007年9月24日にまた総裁選を行った。福田康夫と麻生太郎の一騎打ちだった。

 9派閥のうち8派閥が福田を支持するという全体主義になった。福田は330票獲得し、当選した。麻生は197票だった。麻生は国民に人気があったから、作為がなければ勝ったはずだ。

 この総裁選も談合らしい。森や福田、麻生が話し合い、「次は麻生にやらせるから、今回は福田を総裁にしよう」と決め、麻生もそれを呑んだらしい。政権のたらい回しだ。

 政治評論家の伊藤惇夫は日刊ゲンダイの2007年9月18日付に、「派閥のボスが談合で福田支持を決定した」と書いた。

 麻生はいつも明るく振る舞うようだが、麻生は落選しても明るくて異様だった。「次は自分が総理になれる」と思っていたからではないか。

 福田も森派だ。これで4代目だ。また森が黒幕のようだ。

・麻生総裁の誕生
 福田が辞めたので、去年2008年9月10日22日にも総裁選をした。麻生、与謝野馨、石破茂、石原伸晃、小池百合子が立候補した。

 88人の町村派(森派)は独自候補は立てないが、麻生を支持した。麻生派は当然麻生を支持した。それで麻生が当選した。前年の話し合いの通りだ。

 小池は町村派だから、立候補したのが不自然だ。対立候補がいないと具合が悪いから、森が出馬させたのか。

 今回5人も立候補したのは、「候補者をたくさん立てて、騒げば、国民の目が自民党に集まり、支持率が上がる。そうなってから解散総選挙に持ち込めば、選挙に勝てる。」と思ったという見方もある。

・森の神通力も落ちたか
 小泉は去年の9月25日引退を表明したが、森はそれに本当に怒ったようだ。話しかける記者に対して「うるさい、どけ!」と怒鳴った。悪いことをすると、しっぺ返しが必ずある。森は落選させるといい。こんなことはできなくなる。

 そういえば、2000年4月小渕恵三が倒れてから、森、青木幹雄、野中広務、亀井静香、村上正邦が話し合って、「次の首相は森」と決めたことがあった。これはテレビなどもはっきり言ったが、小泉以降の談合には触れない。

 日本はメチャクチャだ。総裁選挙と言っても、実際には告示した時には結果が決まっているのだ。選挙戦は芝居なのだ。

 当選の見込みのない候補者も余りに得票が少ないと、党内の評価が下がるだろうから、一生懸命やるが、芝居だ。

 自民党も民主党も話し合いで党首を決めて、選挙は形ばかりだ。発展途上国では、与党が国政選挙の投票結果を勝手に変えることがあるが、先進国の政党が話し合いで党首を決め、選挙は形式だけというのは聞いたことがない。自民党はとんでもない政党だ。談合で決めるから、ダメ首相が続くのではないか。

 日刊ゲンダイはポルノも載せる夕刊紙だが、一応新聞で、東京で編集して東京で発行しているのに、中央政界も大手メディアも無視するのだから、どうかしている。メディアの連中は不勉強で無責任だし、政治家は開き直っている。

 メディアも政治家も役人も、目先のことにばかり目を奪われて、まじめにやらないから、国力が落ちるのに反省しない。(敬称略)

 参考資料:ウィキペディア

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小沢は幹事長になって、鳩山を操るのか [政局]

【2009年05月16日】-きょう民主党は代表選挙を行い、予想通り鳩山由紀夫が当選した。221票のうち124票取り、勝利を収めた。一方、岡田克也は95票獲得した。29票の差だった。

 15日もマスコミは「鳩山がややリード」などと、さも激しい戦いをしているかのようなことを言っていた。「ややリード」ではなく「鳩山で決まり」なのだから、「選挙は儀式」とでも批判すべきだった。

 些細なことでしつこくケチを付けることがあるが、本当の問題ははっきり指摘せずに、政治家の建前に付き合うのだから不思議だ。その方が日本を駄目にできるから、左翼にとってはいいのか。亡国報道だ。

 当選を決めたあと鳩山は、「小沢一郎を執行部に入れる」と話した。日刊ゲンダイは15日付で「小沢を幹事長にするようだ」と書いていた。小沢は選挙に詳しいから、選挙対策本部長にでも就くかと思っていたが、幹事長とは驚いた。

 もしそうなら小沢の辞任は形式上のことで、これからも小沢体制が続くことになるのではないか。幹事長でなくても、小沢をよく見える役職に就けた場合、選挙民はどう思うだろうか。白けて、民主党を支持する人は減るのではないか。

 政権交代を目指すのなら、代表の座をたらい回しにせず、古い体制とはきっぱり訣別すべきだった。小沢辞任でスッキリするかと思っていたが、そうなりそうもない。

・選挙戦を見ていて感じたこと
 鳩山さんの公約は「友愛の日本を創る最重点政策」と題し、記者会見でも「愛」や「友愛」という言葉を何度も使った。普通の人はわざとらしくて「愛」など中々口にできない。この人はお坊ちゃんだから、頭の中が特殊なのだろう。首相になって大丈夫だろうか。

 岡田さんの顔を久しぶりにじっくり見たら、痩せて頬がこけたことに気がついた。目にも力がなくて、意欲満々とは思えなかった。ひょっとしたら大きな病気を抱えているのかも知れない。

・政権交代
 これからの民主党が有権者の目に小沢体制の継続と映るとしたら、支持率は落ちて、政権交代はできなくなるだろう。

 だが民主党の支持率が大きく上がった場合は、自民党も安閑としてはいられなくなって、「麻生降ろし」が始まるはずだ。鳩山民主党に対抗できる新総裁を選ぼうとするはずだ。自民党が国民の目を引く者を総裁に据えることができれば、衆院選挙で自公が過半数を取り、与党であり続けるだろう。

 このような政党同士のつばぜり合いは、傍観者として見ると面白いが、有権者としては堪らない。「日本をどうするか。どうやって改革するか」という視点ではなく、政治家は「誰に人気があるか。誰なら選挙に勝てるか。」を基準にして行動するからだ。

 そうなってしまうのは、大半の国民が政策や実行力ではなく、イメージや話術で政治家を判断するからだ。日本人が政治家の表面ではなく資質を見抜けるように眼力を高めることが、政治をよくするのではないか。(敬称略)

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新人が代表選に出られない民主党は「鳩山代表」「小沢院政」 [政局]

【2009年05月14日】-5月16日に行われる民主党の代表選挙には、鳩山由紀夫と岡田克也が出馬することになり、一騎打ちと伝えられている。両人とも以前代表を務めたことがあるから、当選した場合は再任ということになる。

 他に菅直人、前原誠司、長妻昭の名も下馬評に上がったが、このうち二人は代表を務めていた。つまり代表選挙に出そうな人は、元代表が中心なのだ。異様なことだ。

 最近世襲議員を禁止しようとする声が出ているが、1度代表になった者しか代表選に出馬できないのなら、世襲よりひどい。制度疲労が散々言われている自民党でも、こんなことはない。派閥の領袖でなくても、総裁選挙に出馬する。

 民主党の幹部は、一般の議員を抑圧しているのではないか。去年の代表選でも野田佳彦が出ようとしたら、幹部が止めて小沢が無投票で再任された。派閥の領袖でない者が、代表選挙に出ようとしたら、党から追い出されるのかも知れない。民主党の抑圧体質は重大なことだが、マスコミはあまり指摘しない。

 産経新聞は5月13日付の「【ポスト小沢】鳩山氏でも岡田氏でも新鮮味なし?『ほかに人材は…』」という記事に、「(元代表しか出馬しないのは)若手が育たないのが原因なのか、ベテランが居座りすぎるのが原因なのか。」と書いたが、幹部が若手の出馬を妨害したと考えるのが自然ではないか。

 代表選に新人を出させないような政党が政権を取ったら、日本全体を抑圧するのではないか。左翼は自由平等を旗印にしているのに、他人の自由は平然と踏みにじる。空恐ろしい。

・代表選は鳩山を代表にする出来レース
 テレビでは何度か聞いたが、投票日を16日にしたのは投票する者を国会議員に限定したいからのようだ。党員やサポーターにも投票権を与えると岡田が当選しそうなので、執行部は反対を押し切って16日に決めた。

 つまり小沢は初めから、鳩山由紀夫を新代表にするつもりだ。選挙は体裁を整えるだけで、実質的な意味はない訳だ。

 小沢派は50人の議員を抱え、鳩山派には40人いるから、両者が鳩山支持を決めれば、鳩山代表が誕生する。9月までに行われる衆院選挙で民主党が過半数を取れば、鳩山は総理大臣になる。究極的には首相を選ぶ選挙なのに、小沢らの思惑によって結果が決まってしまう。

・院政を敷きたい小沢は政策軽視
 小沢が鳩山の政策や実行力を評価して押し上げようとしているのならいいが、多分そうではないだろう。陰からコントロールするのに、鳩山の方がいいのだろう。政策はそっちのけなのだ。鳩山は小沢の功績を称えているから、言うなりになると思う。

 また岡田は若くてクリーンなイメージがあるので、国民には人気が高い。選挙を考えたら岡田の方が有利なのに、執行部は党員に投票させないようにして岡田当選の芽を摘んだ。

 小沢は「政権交代が使命だ」などと言うが、本心なのか。岡田を代表にした方が、政権奪取は確実だ。産経新聞の阿比留記者のブログを読むと、小沢の目的は権力と利権のようだ。

 小沢は元々こんな男らしいから、こんなのを支持している有権者にも責任がある。小沢が嫌いな人もいるが、支持する人もいる。私も嫌いだ。政策がメチャクチャだ。自衛隊を廃止して国連軍に守ってもらう案は、荒唐無稽だ。

 駄目な政治家ばかり批判しても、政治はよくできない。駄目な政治家を支持する有権者に、目を覚ましてもらう必要もある。

 自民党の総裁選挙も、幹部でだれを当選させるか話し合い、それを追認するだけの儀式という見方がある。近いうちに書いてみたい。

 マスコミは相変わらず表面をなぞってばかりで、真相と深層を伝えようとしない。詰まらないから売り上げが落ちて、新聞もテレビも経営が悪化しているのに、政治家のように反省しないようだ。こんな連中に日本を潰されないように、力を尽くさなければならない。(敬称略)

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小沢一郎は総選挙で勝つために、辞任したのだ [政局]

【2009年05月13日】-前回予告したとおり、テレビが小沢一郎の辞任理由をどう分析したのか、論評したい。

・日本テレビ
 まず5月11日午後11時から、日本テレビの『ニュース・ゼロ』を見た。「なぜ今辞任するか」などと字幕に書き続けて、理由を並べたが、肝心なことははっきり言わなかった。

 字幕に「①西松建設の事件の責任を取ったのか」「②3日後の党首討論を嫌ったのか」「③民主党の議員が辞任を求める連判状を出そうとしていたからか」と考えられる理由を幾つか書いたが、②を除いて今回辞任を発表した理由にならない。党首討論を避けることが主な目的で辞任するとも思えない。「国民もけじめを求めているから」とも言った。

 政治部長は以上の説明を繰り返したが、一方で「『民主党内に小沢代表の下では選挙が戦えない』という声がある。選挙まで2ヶ月はあるから、新生民主党をアピールする時間はある。」と、少し語った。選挙に関係のある理由はこれだけだ。20分近く時間を取ったのに、大事なことをはっきりとは言わなかった。お粗末だ。

 小沢氏は11日の記者会見で、何度も「挙党態勢を築いて、次の衆院選で勝利するために辞任する」と述べた。つまり選挙に勝つために辞める訳だ。小沢自身が何度も口にした意図をはっきりくみ取れないのは、どうかしている。余りに質が低い。

 自民党の幹部は小沢氏の考えを見抜いているのか、「どうして今辞任するのか、理解に苦しむ」などと言った。これからメディアが民主党の代表選挙を頻繁に取り上げれば、民主党は国民の目に触れることが多くなり、支持率も上がるから、それを懸念しているのだろう。

 記者会見を午後5時に始めたのも、戦略としてうまい。夕方のニュース番組が始まる時間だから、各局が生中継して、民主党の宣伝になった。メディアはある意味で民主党に利用された訳だ。

 それが分かっているのなら、「メディア戦略がうまい」と批判すべきだが、そんな言葉は出なかった。マスコミの人間は出来事を追うのに急がしくて、利用されたことに気づいていないのか。

 マスコミは権力の監視と言って政治家の言動をあげつらうが、まんまと利用されるから不思議だ。野党だけでなく、自民党の宣伝もすることがあると思う。騒いで日本を混乱させたいから、それでいいのか。

・読売テレビも駄目
 日テレ系列の『ミヤネ屋』では5月12日、字幕に「なぜ今辞任?」と書き続けたが、理由らしい理由は言わなかった。だが「自民党は責める相手を失ったから、選挙で厳しくなる」と少し深いことを言った。「民主党は新代表の下で支持率を回復して、政権を取るだろう」と見通しを言ってほしいところだ。

 13日の同番組では、「代表選挙には岡田と鳩山が出る。代表選は、16日でなく延ばした方がいい意見も党内にある。」などと言った。

 日刊ゲンダイの5月12日付の記事によると、次の代表は鳩山由紀夫氏にほぼ決まりのようだ。最大派閥の小沢派が推し、第2派閥の鳩山派は当然支持するので、鳩山氏が当選する見込みという。

 テレビは相変わらず表面的なことで騒いで、民主党の宣伝をしている。左翼だから、民主党の政権を望んでいる面もあろう。

 踏み込んだことをはっきり言うと、政治家から反撃を食らうだろうが、もう少し誰にでも分かるように意図を言うべきだ。そうすれば権力者が策略を巡らすことは難しくなり、国民本位の政治に近づくのではないか。

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小沢一郎が居座るから、政治は更に混沌とする [政局]

【2009年03月24日、26日改訂】-秘書が起訴されたら、小沢代表は辞任するだろうという報道が多かったし、私もそう書いた。だが、24日大久保秘書が起訴されたが、小沢は代表を辞めなかった。先週あたりから「検察と徹底的に戦う」などと言っている。同日の深夜には記者会見に応じて、やはり続投を表明した。

 小沢は一体何を考えているのか。こんな風に開き直っていて、次の衆院選挙で勝てると思っているのか。

・民主党は自滅するのか
 小沢の辞任を求める民主党の議員が少ないのにも驚いた。24日辞任を求めた議員は5人ほどだったが、25日になってもう少し増えた。それでも殆どが小沢の続投を望んでいる。不思議だ。

 毎日新聞(3月25日付)によると、小沢の下で参院選で圧勝したし、党全体に配慮した人事を行ったので、反対しづらい状況がある。

 政治評論家の伊藤淳夫氏は日刊ゲンダイの3月24日付で、「若手は『小沢でないと勝てない』と思い込み、菅や鳩山は『小沢が辞めると、自分達の責任も生じる』と思っている」と述べた。民主党の議員は有権者の感じ方を全く理解してない。自滅する気なのか。

・地検の思惑
 選挙が近いと言われている中で、東京地検が捜査に踏み切ったことに疑問が出ている。民主党は政権獲得後、行政改革を大々的にやると言っているので、中央官庁全体がそれに反発した、特に検察は、民主党が裁判員制度の中止を決めているので、それに抵抗したかったという見方がある。

 二階大臣の秘書も逮捕されるかも知れないと言われていたが、逃げ切ってしまった。疑惑のある政治家は、捕まるか要職から去るかした方がいいのだが、残念ながら今回の疑惑ではそうならなかった。二階は、地元の和歌山県に江沢民の記念碑を建てようとしたほどの親中派なので、その点からも失脚してほしかった。

 日本には、日本より中国や朝鮮の利益を計ろうとする人間がいる。産経新聞を除くテレビや新聞も左翼なので、一般の日本人は国賊のような議員を見分けることが中々できない。

・与党も野党もダメで、国民は白ける
 小沢が辞任しないと、民主党の支持率は落ちるだろう。だから、自民党は小沢続投を喜んでいる。「党首に疑惑がある方が攻めやすい」というのだ。

 小沢がこのまま居座れば、麻生政権の支持率も低いから、国民は白けた気分で衆院選を迎えることになる。「自民もダメだが、民主もダメで、どっちの方がマシか」と考えながら、投票することになってしまう。民主政権が遠のくのは保守派にとって嬉しいことだが、余りにお粗末だ。日本の政治はよくなるどころか、悪化の一途を辿っている。

 このままでは投票率は低くなるだろう。そうすると、公明党や共産党など後援組織の強い政党が有利になるから、浮動票に頼る自民党は不利だ。民主党も伸びなくて、最終的にはまた自公政権になるかも知れない。選挙を経ても、国民の政治に対する気持ちは、すっきりせず、政治は混沌としてしまう。

 だが、共同通信が3月25日と26日に行った世論調査では、66%の人が小沢の辞任を求めたので、小沢はこれから辞任するかも知れない。(敬称略)

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小沢事件が早く起きてよかった [政局]

【2009年03月07日に公表、09日に加筆訂正】-3月3日、小沢一郎の公設第一秘書の大久保隆規氏が逮捕されたことには驚いた。西松建設が政治家に違法献金をしていたことは聞いていたが、まさか民主党の代表を務める小沢氏がもらっていて、検察が同氏の秘書を逮捕するとは思わなかった。

 小沢氏には以前から、金銭スキャンダルがささやかれていた。自由党などが受け取った政党交付金を勝手に自分の政治資金にしたとか、都心に何室もマンションを持っているとか、疑惑があった。

 だから衆院選挙で民主党が勝って、小沢氏が首相になった時、マスコミがそんな疑惑を追及し、数ヶ月で退陣しないかと心配だった。また小沢氏の健康も気がかりだ。体が弱くて、しょっちゅう入院している。最近はマスク姿をよく見る。(都心のマンションは、体調を崩した時すぐ休めるように買ったそうだ。)

 今小沢は強気だが、秘書が起訴されたら代表を辞任するだろうから、そんな心配もいらなくなった。だから私も、今回の事件を嘆かわしく思っているが、小沢首相の見込みがなくなったので、むしろよかったと思っている。

 小沢氏が辞任すれば、民主党は代表選挙を行い、次の代表を選ぶ。候補として岡田克也副代表らの名が出ている。小沢は「自衛隊を廃止して国連軍に守ってもらおう」などと、空想のようなことを言うから、辞めてちょうどいいが、岡田も左翼だからダメだ。

 民主党は旧社会党の残党が中心だから、「村山談話」のような禍根をまた残しそうだ。人権擁護法案が成立し、夫婦別姓や外国人参政権が実現するだろ。短期政権の心配はなくなったが、政策の心配は残ったままだ。

・自民議員にも献金
 西松建設は、小沢を含めて22人の政治家に迂回献金をした。二階・経済産業大臣に対しては特に多くて、3年間で838万円分のパーティー券を買った。実際にはパーティーを開いていないのに、開いたかのように装って金をもらったから、悪質だ。政治家と西松は充分に相談したに違いない。

 二階は道路族なので、西松はやはり口利きを頼んだのだろう。大臣などでなく、ただの政治家には職務権限がないから、裁判官は賄賂と認定しないが、このような献金は実質的に賄賂だ。

 建設業は政治家に金を出して、仕事の世話をしてもらい、選挙の時に応援することが多いようだ。このような構図がある限り、政治家と建設会社の癒着はなくならない。

 マスコミと司法はそんな癒着をなくそうと躍起になるが、なくせるとは思えない。建設業の人は、なくしたいとも思っていないはずだ。「国民は改革を望んでいる」などとマスコミは言うが、そう望んでいるのは建設業以外の国民だ。他の業界も談合などをしている。不正を全くしていない業界はないだろう。完全になくそうとすると、社会は崩壊してしまう。

・献金の仕組みが複雑

 1994年、政党交付金を始めた時、企業や団体が政治家個人に献金するのは禁止され、献金が受け取れるのは政党だけになった。そこで西松はダミー組織を作って、OB の個人的な献金を装い、小沢に資金を提供した訳だ。政党に金を出しても、仕事を世話してもらえないのだろう。

 複雑な制度を作って、企業献金を禁じたから、今回の事件が起きた。今回の逮捕容疑は、政治資金収支報告書に虚偽の記載をしたという形式的な罪だ。政党交付金をやめて、以前のように企業が直接政治家に献金できるようにした方がすっきりする。

 元々政党交付金は、マスコミが政治資金のことでしつこく追及したので、政治家が「金がかかるのだから、仕方がない」と居直って、始めたはずだ。マスコミが騒ぎすぎて、政治を悪くした例だ。政策秘書もそうだ。

 西松建設から金をもらった政治家は、「返金する」と言っているが、献金をした組織はもうないから返せないという。滑稽だ。また今から返しても、違法なら違法で、間に合わない。盗んだ金を返しもて、罪はなくならない。

 西松からもらった金は返すが、同じようなやり方で他社からもらった金は返す気がないようだ。その点も不思議だ。

・小沢は元々居直る男
 小沢代表は3月4日の記者会見で強気で、「今回の献金に違法性はない。秘書の逮捕は不公正な国家権力、検察権力の行使だ。民主主義を危うくする。」などと検察を批判したのにも驚いた。たとえ濡れ衣を着せられていても、政治家は普通こういう時は謝る。三権分立の原則が分かってないようだ。ダミー組織は西松が設立したとは思わなかったというのも、嘘に違いない。

 産経新聞の阿比留記者はブログに小沢語録を連載しているが、それを読むと、小沢は20年くらい前から屁理屈のようなことを言ってきたのが分かる。誰でも言い訳を言うし、特に政治家は嘘をつくものだが、小沢はその中でも特に屁理屈を言うと思う。政権が近づいているから、尊大になったのではない。以前から開き直る男なのだ。

 小泉前首相が東京地検に命じて、鈴木宗男氏らを冤罪で捕らえたことが「国策捜査」と言われているから、民主党の鳩山幹事長は「国策捜査のような雰囲気がする」と捜査を批判したが、今回の秘書逮捕は冤罪ではないだろう。西松が裏金を作って政治家にばらまいてきたことは、前から明らかになっている。

 だが、いつも真相は捜査が進んでいる段階では分からない。我々は検察がメディアにリークした情報ばかり聞くので、批判精神のある者でも疑惑が本当だと思ってしまう。リクルート事件の時も、私は冤罪とは露ほどにも思わなかった。真相が分かるのは、早くて数年後だ。

・左翼政権の悪夢
 民主党は今回の騒動で打撃を受けたが、二階経産相の秘書も捕まれば、お相子になる。元々自民党の支持率は低いから、次の衆院選挙ではやはり民主党が勝つだろう。次の代表が手際よく政策を打ち出せば、支持率は上がり、民主党が政権を取るはずだ。

 私は今回の騒動により、民主党は長期政権になると思う。旧社会党がまた政権を取るようなものだから、保守派にとっては悪夢だが、それが現実だ。
 

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また「ないまぜ報道」の被害、「渡り」は天下りの特例だ [政局]

【2009年02月03日】-最近、政府とメディアでは、役人の天下りが問題になっている。中央省庁では誰かが局長などになると、同期の役人は退職する慣例になっている。ポストがないからだろう。だから、退職した役人は、公益法人などに天下りをする。

 これは仕方がない。もし天下りを認めないと、役人だった人は生活ができなくなる。金に困れば、悪いことをするかも知れない。普通の定年まで勤められないとなれば、優秀な人は役所に勤めたがらなくなる。

 一方、事務次官などに上り詰めた者は役所を退職してから、特殊法人をいくつも渡り歩いて、高額の給与と退職金を手にする。これがいわゆる「渡り」だ。これはやめなければならないし、やめられる。

 「渡り」は言語道断だ。役所で出世しただけで、数億円の給与を得ていい訳がない。だが渡りは少数だろう。2003年から2007年の5年間に61件だけのようだ。

 だがマスコミも内閣も両者を混同していると思う。少数の「渡り」と、数万人の一般天下りを混同している。だからニュースを聞いているも、よく分からない感じと不満が残る。

 マスコミはよく、似ているけれど違うことを一緒くたにして、批判をする。ないまぜにするのだ。ないまぜにして批判すると、問題を大きく見せかけることができる。日本人の不満も大きくできる。そうやって、与党を叩いて内閣支持率を下げ、内閣を潰すこともできる。究極の目的は共産革命だろう。

・タクシー券問題も「ないまぜ報道」
 マスコミは去年の6月、役人が深夜帰宅するのにタクシーを使うことも槍玉に挙げた。交通費を節約するために、なるべく早く仕事を終えるべきだが、国会審議の都合などで遅くなるのなら、役所の金でタクシーに乗っても仕方がない。

 運転手からビールをもらうくらいならまだいいが、金を受け取るのは絶対に駄目だ。一種の賄賂だ。

 それなのにマスコミは、深夜タクシーの是非とキックバックの是非をないまぜにして、非難を大きくした。役所不信を増大させた。タクシー使用まで止めさせた。いい加減な報道のために、日本は様々な被害を被っている。

 タクシー経費を減らすためには、官舎を近くに作るとか、役場に宿泊所を設置するとか、すべきことはあるのに、そんなことは言わずに、非難ばかりした。

 マスコミは、このようなデタラメをしょっちゅうやる。小さな問題と大きな問題を区別しないで、ごっちゃにして批判を繰り広げる。私は「ないまぜ報道」と名付けた。様々な問題をないまぜにして、区別しないからだ。

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内閣改造の目的は保身と延命か 自民党は政権にしがみつかないで、解散総選挙を行うべし [政局]

【オーマイニュース 2008年08月07日】-福田首相は8月1日、内閣を改造した。17人のうち13人を入れ替えたから大幅な改造だが、去年の政権発足時は1人だけ替えた「居抜き」だったから、今回初めて組閣をしたと言ってもいい。

 新たに拉致問題担当相と消費者行政担当相を置いたのが、目を引く。拉致問題に取り組んできた中山恭子首相補佐官が担当大臣になったが、他に少子化問題、男女共同参画、公文書管理と三つも兼任するので、拉致問題にどれほど取り組めるか分からない。担当大臣が生まれたから、北朝鮮に拉致された人が帰ってくると考えるのは早計だ。

 また派閥の領袖を5人も入れたのも珍しい。福田降ろしを阻止するためだろう。領袖が内閣に入っていれば、更に支持率が落ちた時、自民党の議員は内閣総辞職を求めにくい。「挙党態勢」は口実に違いない。

 党役員の人事では、麻生太郎氏を幹事長に据えたのが目を引く。去年の総裁選挙で戦った仲だが、国民に人気があるから、あやかろうとしたのだろう。だが衆院選挙で負けたら、麻生氏にも責任が生じる。次期首相になる芽を潰そうとしたのかも知れない。権力闘争は苛酷だ。

 二階俊博氏は以前も経産相だったし、保岡興治氏も法務相を務めたことがある。同じ大臣に就くのは珍しい。福田首相は党内に友人が少なく、議員の経歴や思想をよく知らないから、同じポストに任命したようだ。記者会見では威勢のいいことを言うが、内実は貧弱なのだろう。

 郵政造反組の野田聖子女史を消費者行政担当相にし、保利耕輔氏を政調会長にした点も、注目に値する。いつまでも小泉路線には縛られないという意志表示だろう。いわゆる郵政民営化は、田舎の郵便局が減ってしまうので、大問題だ。

 中国政府は、二階経産相や林防衛相を「知中派」と歓迎している。両大臣が日本より中国の国益を追求しないよう、監視する必要がある。

・解散総選挙
 衆議院は来年の9月に任期満了になるので、それまでに解散しなければならない。そのため解散総選挙がいつになるのか、内閣改造をするのかしないのか、去年から取り沙汰されてきた。

 去年までは7月のサミットが終わったら、解散総選挙をするという意見が強かった。だが、ガソリンや食料品が値上がりしている時に選挙をすると、与党に不利なので解散を先送りしてきた。

 麻生太郎氏を初めとした反福田勢力は、福田首相の退陣を望んでいたが、森前首相らが麻生氏を次期首相にすると約束したので、倒閣運動はやめたらしい。自民党幹部は、政権のたらい回しを画策するばかりで、国民生活は考えていない。恐ろしい連中だ。

 公明党は来年の夏、都議会選挙に集中したいので、1月までに解散と総選挙をしてほしいと望んでいる。そんなこともあり、7月に入ってからは、8月下旬に招集される臨時国会の直前に内閣を改造するという説が流れていたが、首相は8月1日に突然改造した。

・新内閣の政策
 消費税の増税を主張する者が、3人も入閣した。消費税を上げると価格が上昇することになるから、今の物価高では低所得者は生活が厳しくなる。歳入不足も深刻だが、消費税ではなく、所得税や法人税を上げることによって、財政を再建すべきだ。金持ちは優遇したままで、貧困層から金をむしり取ると、世相は悪化し、通り魔など凶悪犯罪が増えるだろう。

 首相は新内閣の政策として、医師不足対策、子育て支援、消費者庁の創設などを挙げ、「安心実現内閣」と名付けたが、消費税の増税を考えているのだから、冗談のような命名だ。

 今の日本にとって一番必要なことは景気対策だ。ガソリンや食料品の値上げによって、追い詰められている人がたくさんいる。物価を安定させ、新たな産業を興すことが必要だ。景気対策こそ実行すべきなのに、それをはっきり言わないのだから、「安心実現」は建前だ。

 福田政権は支持率が20%台だから、本来なら退陣すべきだ。だがそれをしないのは、森前首相がキング・メーカーの味をしめていて、退陣させないからのようだ。

 また解散総選挙をすべきだが、それをすると民主党に負けるからしない。「安心実現内閣」などと言いながら、保身と延命ばかり考えている。福田内閣は総退陣して、衆議院を解散し、国民の信を問うべきだ。

 参考文献:産経新聞の阿比留記者のブログ、日刊ゲンダイ

 オーマイニュースのサイトで読むのなら、http://www.ohmynews.co.jp/news/20080807/27761 で。


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福田内閣の体たらくは、自民党と国民の責任だ [政局]

 【ツカサネット新聞 2008年05月28日】-福田康夫首相は去年の9月26日に就任し、ちょうど8ヶ月が過ぎたが、とんでもない政権だ。いわゆる「ねじれ国会」だから、うまく政策を実行できないのは仕方がないが、ここまで何もできない内閣は珍しい。支持率は落ちる一方で、最近の世論調査では20パーセントくらいだ。

 日銀の総裁選びではモタモタし、原油高により物価が上がっても何もしない。拉致問題は全く進展させていないし、ギョーザやチベットに関しても、中国にはっきり抗議しなかった。

 いいことはしないのに、悪いことはする。小学生に英語を教えることにしたり、消費税の増税を考えたり、サマー・タイムを始めようとしたりしている。後期高齢者医療制度は小泉政権で決めたことだが、これもひどい。

 福田首相は中国に友好的で、拉致問題にも冷淡だったから、自民党にいるが、元々左翼がかった政治家だ。

 こんな駄目な男が総理大臣になってしまったのは、去年の自民党総裁選挙で、麻生派以外の全派閥が政策を度外視して、福田氏を支持したからだろう。政見をろくに聞かないで総裁を選んでしまえば、その者がしっかり政治を行わないのは当然なくらいだ。

 だから、今の政治状況は自民党に責任がある。特に福田首相を支持した派閥に責任がある。決して総理一人のせいではない。私は去年、「このように総裁を選んだら、政治が混迷するのではないか」と心配したが、実際にそうなってしまって、悲しい。

 聞くところによると、自民党の幹部は福田首相を辞めさせ、人気のある議員を総理にし、解散総選挙を行いたいそうだ。だが7月にサミットを日本で行うので、その直前に開催国の総理が替わるのは具合が悪い。だから我慢しているらしい。サミットが終わったら福田首相を辞任させ、また総裁選挙をして衆院選挙に臨むつもりのようだ。

 そうやって別の者が総理になっても、物価高が続き、後期高齢者医療制度の見直しが進んでいなければ、与党は議席を減らすと思う。そうすれば、首相は責任を取って辞任するだろうから、また首相が替わることになる。

 この国はどうなっているのか。自民党は何を考えているのか。こんな政党を長く政権に就けてきた日本人も、どうかしている。

 まともな野党があれば政権を任せられるが、民主党は左翼が主流を占めているし、小沢代表の見識にも問題があるので、政権を預ける訳にはいかない。

 国民の3割くらいが、まだ社会主義や共産主義がいいと思っているから、まともな野党が育たないのだろう。本当の敵は、左翼なのだと思う。左翼に早く夢から覚めてもらわないと、日本の混迷は続いてしまう。


 題が意味不明になって、末尾が勝手に消されましたが、ツカサネット新聞のサイトで読むのなら、http://www.222.co.jp/netnews/article.aspx?asn=17482 で。


タグ:自民党
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小沢氏が続投するのは、きっと新党結成に失敗したから [政局]

【オーマイニュース 2007年11月15日】-自民党と民主党の連立協議から始まった、小沢騒動は謎だらけだ。福田首相と小沢代表は、本気で連立が組めると思っていたのか。どうして小沢氏は、民主党の幹部に連立構想を反対されただけで、辞任を表明したのか。なぜ同党は、小沢氏をあんなに強く慰留したのか。どうして同氏は辞意を撤回して、代表に留まることにしたのか。

 報道の量は多かったが、そのような疑問にはあまり答えてくれなかった。マスコミは出来事を大袈裟に報じたが、表面的なことばかりで真相を言っていないのだろう。

 首相が連立を組みたくなった理由は、明らかだ。参議院では野党が過半数を握っているので、今国会では法案が一本も成立していないので、焦っている。

 小沢代表が連立を希望した理由も、マスコミにはっきり出た。代表自身が、「民主党は力量が不足している。選挙準備が不十分で、次の衆院選に勝てるか分からない。」と語った。大連立を言い出したのは、読売新聞の渡辺恒雄会長だということも、マスコミは割とはっきり伝えた。だが、以上のような事情があったとしても、両党首が連立は議員や国民に受け入れられると思ったのなら、どうかしている。

 ではどうして小沢氏は、役員会に連立を反対されただけで、辞任を表明したのか。同氏は首相と会談する前、菅直人氏や鳩山由紀夫氏から、連立について同意を得ていたらしいが、役員会では反対され、よほど意欲を失ったとも考えられるが、民主党を見放して、新党を作りたくなったのではないか。

 その点が、民主党が小沢氏を強く慰留した理由にもつながる。同党幹部は小沢氏が離党すれば、新党を結成して与党に入るだろうと警戒し、慰留したらしい。(朝日新聞の11月4日付「民主執行部、必死で小沢氏慰留 離党警戒、党内引き締め」による。)

 参院民主党から17人が自民党に移籍すれば、与党が過半数を取り、ねじれが解消する。代表を辞めた小沢が民主党を離党して、新党を作り、与党と連立したら、せっかく参議院で第一党になった民主党は、また力のない野党に逆戻りしてしまうから、必死になって小沢氏を慰留したという訳だ。

 こんな大事なことを朝日新聞でも1回しか書かないし、他のメディアは殆ど言わなかった。政治評論家・浅川博忠氏はテレビ朝日の『スーパーモーニング』で6日、「小沢さんの第一希望は小沢新党で与党復帰。副総理になって、福田さんに万が一の事があれば、最短距離でそのまま自分が総理になれると・・・小沢さんの年齢からくる焦りがあると思いますね。」と言った。(J-Cast の記事による)新聞よりテレビの方が本質を簡潔に言うのだから、新聞離れは当然だ。

 では最後の謎、小沢氏はどうして続投を決めたのかだ。これは自分に付いてくる議員が少なくて、新党が作れなかったからではないか。先の朝日の記事には、「民主党のある若手議員は、小沢氏に近い議員30人超でつくる『一新会』のメンバーに次々と電話し、『とにかく党を割って出ることはするな。全面的に小沢氏を慰留しろ』」と説得したと、書いてある。

 日刊ゲンダイの「反小沢勢力を黙らせた参院民主14人 幻の脱党リスト」(7日付)には、民主党議員の話として、「(新党に誘う小沢の)工作は不発に終わったというわけです。これが続投の決め手になったのでしょう。」と書いた。

 小沢氏と民主の幹部で議員の取り合いをして、同氏がそれに負けたから、慰留を受け入れたという訳だ。党首の人望がその程度なのなら、これから民主党が一致団結して自民党と渡り歩くことはできないだろう。(「必死で慰留」でなく「必死に慰留」だ。朝日はまだ国語ができないか。)

 今回の小沢騒動には、以上のような真相があるはずだが、テレビや新聞は大事なことをほんの少ししか伝えず、的外れな批判ばかりする。毎日新聞は小沢続投を大量の記事で批判したが、真相を踏まえないで糾弾しても、政治家を反省させることはできない。マスコミは表面的な批判ばかりして、政治を悪化混乱させたいのではないか。政治不信を高めたいのではないか。

 朝日を含めマスコミの究極的な目標は、共産革命なのか。まだ共産主義がいいと思っている人間は、手がつけられない。中国でも、計画経済から市場経済に移りつつある。北朝鮮では、餓死者が出ている。共産主義は人を幸せにするどころか、不幸にしている。それなのに、一流大学を出た記者がまだ共産主義を信じているのは、信じられない。

 政治家にも問題が多いが、マスコミも駄目だ。目先のことばかり考えている政治家と、やる気のないマスコミが、日本を悪くしている。

 オーマイニュースのサイトで読むのなら、http://www.ohmynews.co.jp/news/20071112/17242 で。


タグ:小沢一郎
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小沢一郎氏の辞任騒動は、何だったのか [政局]

【PJ 2007年11月06日】-福田首相と小沢代表が10月30日と11月2日、党首会談で自民党と民主党の連立について話し合ってから、政局は混迷している。民主党の執行部が連立を拒否したため、小沢代表は辞任を表明した。だが民主党の幹部は小沢氏を慰留し続け、6日の夜に小沢氏は辞意を撤回した。

 小沢氏は7月28日の参院選挙に勝ってから、「解散総選挙に追い込んで、政権を取る」と豪語してきた。それなのに、自民党と連立を組もうとしたのだから、とんでもない話しだ。自らが8月や9月に語ったことは、もう忘れてしまったのか。

 連立構想だけでも驚きなのに、それが執行部に受け入れられなかったら、代表の辞任を表明したのだから、呆れる。以前から民主党の内部に不満を感じていたこともあるのだろう。それにしても、小沢氏の政権奪取の発言は、出任せだったのか。それとも、10月に入ってから考えが豹変したのか。

 マスコミは小沢氏の豹変こそ批判すべきなのに、それに触れた報道は、ほとんどない。私は「日刊ゲンダイ」(11月5日付)で見ただけだ。メディアは4日、両党首の会談を「密室協議」などと批判したが、連立するかどうかという微妙な話し合いは、密室でやって当然だと思う。「公の場でやれ」と言う方が無理だ。

 「密室協議」とは批判したが、小沢氏の豹変は言わない。マスコミはまだ、分かりやすいけれども、些細なことで責め立てて、肝心な批判はしない。余りに歪みがひどいので、半ば意図的にやっているのだと思う。日本人の不満を高めて、政治を混乱させたいのではないか。

 マスコミの問題は他にもある。連立構想は、読売新聞の渡辺恒雄会長が言い出して、それに森喜朗氏や中曽根康弘氏が賛同し、両党首に持ちかけたらしい。メディアが言論でなく、旧知の政治家に耳打ちして、政治を動かすのは、どう考えてもおかしい。

 民主党が小沢氏を慰留しているのも、分かりにくい。小沢氏が代表に最適とは思えない。慰留で手こずったら支持率は下がって、選挙で不利だ。辞任を認めて、代表選挙をやった方がスッキリするが、小沢氏に固執したのは、同氏が若手議員を連れて離党し、新党を結成して自民党と連立すると、困るからのようだ。嫌になったら、すぐ離党するような男を、どうして代表にしたのか。

 ひょっとすると小沢氏は初めから、離党と新党結成を目指して、福田首相と会談したのかも知れない。民主党の内部は中々まとまらないし、解散総選挙の目途も立たないので、焦っていた。その時、大連立の話しが来たので、それに乗った。自民と民主が連立したら、選挙は成り立たないし、民主の左翼勢力は自民との連立を拒否するだろう。断ったら、代表を辞めて離党し、新党を結成してから与党と連立すれば、自分は要職に就けるし、あわよくば首相になれるかも知れない、などと計算したのではないか。

 それでも同氏は最後に、辞意を撤回した。離党しても自分に付いてくる議員が少なそうだから、撤回したのではないだろうか。そう考えると、一連の出来事の辻褄が合う。小沢一郎は、何ともしたたかで計算高い男だ。国民生活は考えていない。政治もメディアも翻弄していいと思っている。こんな人間を首相にしたら、日本は更に荒廃してしまうだろう。【了】

 ライブドアのサイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3377214/ で。


タグ:小沢一郎
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安倍首相は入院したままで、無責任だ [政局]

【PJ 2007年09月22日】-安倍首相は9月13日、慶応病院に入院したが、今でも入院している。今週一杯は、退院できそうもないという。

 何て無責任なのだろう。国を代表する総理が、1週間以上入院していていいのだろうか。別に安倍氏に無理して、職務を遂行してほしいと言っているのではない。官房長官を臨時代理に任命して、職務を代行してもらうべきだ。総理大臣が1週間も、仕事らしい仕事をしなくても、日本国は平気なのか。いいのか。

 病室で職務をこなしているのならいいが、時事通信の「首相動静」を見ると、面会者は殆どいない。仕事もあまりせず、14日、18日、21日に閣議書に署名したくらいだ。総理大臣の仕事が、この程度とは驚いた。9日間も入院していて、大して支障が出ないのだ。また首相が国会に出られないので、国会審議が行えず、1日につき2億円の経費が無駄になるらしい。この点でも、無責任だ。

 安倍首相が、代理を置きたくないから、置かないのだろう。私は首相の『美しい国へ』を読んで、国のことを真剣に考えている政治家だと思ったが、違うようだ。私が誤解したのか、それとも安倍氏が変わってしまったのか、どちらかだろう。

 メディアもなぜか、首相の入院が長引いていることを、あまり取り上げない。臨時代理を置くべきだと、主張しない。報道の中心は、自民党の総裁選に関することになっている。

 以前からそうだが、政治家もメディアも、どこかおかしい。このように政治や報道が無責任だから、倫理観を失う日本人が多くなって、犯罪が増えるのではないか。凶悪犯罪を嘆く人は多いが、その原因を考える人は殆どいない。困ったことだ。【了】

 ライブドアのサイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3316941/ で。


タグ:安倍晋三
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派閥の都合で、首相を選んでもいいのか [政局]

【PJ 2007年09月17日】-安倍首相は9月12日に辞任を表明したが、14日には早くも福田・元官房長官が次の首相になりそうな情勢になった。麻生派を除く自民党の各派閥が、福田氏を支持することにしたからだ。各派閥は政策はどうでもよく、ただ勝ち馬に乗りたいから、福田氏を支持することにしたようだ。こんなことでいいのか。

 確かに総裁選挙の時、総裁になる候補者を支持しておけば、主流派になれて、ポストにもありつける。だが、政党なのだから、政策を第一に考えて、総裁を選ぶべきではないのか。自民党の大半の派閥領袖に責任感はなくて、あるのは役職を求める気持ちだけなのか。

 福田氏に見識や妥当な政策があるのなら、まだいいが、そうとは思えない。中国寄りで、靖国神社などに反対してきた。この人が総理になると、援助などを増やして、日本の国益を損なうのではないか。

 自民党の派閥領袖は、次の総選挙をどう考えているのだろうか。参議院では民主党が過半数を取っているので、民主党は様々な手を使って、与党に攻勢を仕掛けるはずだ。そうなると、巷間言われているように、衆議院を解散して、選挙を行うことになるだろう。その時、党首として国民の支持を集められそうなのは、誰なのかという視点があるのか。このような派閥中心の総裁選びをしたら、国民の信頼を更に失うことに、気がつかないのか。ポストのことばかり考えているのか。驚くほど視野が狭い。

 福田氏が首相になっても、短命で終わるだろう。次の衆院選挙で、与党は過半数を割らなくても、議席を減らすだろうから、責任を取って、辞任するに違いない。そうなると、また総裁選をやらなくてはならなくなる。安倍首相が7月末に、辞任しなかったからだ。

 衆院選で民主党が過半数を取った場合は、小沢政権ができるはずだ。小沢氏こそ政党助成金の流用など、カネの問題を抱えているから、マスコミは攻撃して、半年くらいで退陣するかも知れない。

 日本の政治はこれから混乱して、様々な問題の解決が先延ばしになってしまうだろう。国民もマスコミも、目先の利害や一時的な評判に惑わされず、長期的な観点に立って、考えてほしい。【了】

 ライブドアのサイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3309378/ で。


タグ:派閥
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政治の行方 [政局]

 月刊誌の『正論』に8月14日に投稿した文章。載らなかったようです。

 【2007年8月14日】-参議院選挙で大敗したのに、安倍首相は辞任しない。衆議院では与党が3分の2以上を占めているが、参院では民主党が過半数を取ったので、与党は野党に妥協しないと法案は成立しなくなった。厳しい状況なのに、首相は辞任せず、内閣改造も8月27日まで行わないという。こんなことをしていると、自民党は政権を失わないか。
 民主党の小沢代表は、内閣総退陣と衆院解散を求め、政権を取ろうとしている。参議院に法案を提出させて可決し、それを衆議院に送り、政権を揺さぶる戦略を明らかにした。民主党の議員の中には、国政調査権を使って、政府を追い詰めたいと明言する者もいる。また、衆院で可決した法案を採決しないで、店ざらしにする策も取れるようだ。こうやって民主党の攻勢が続いたら、安倍政権は内閣総辞職に追い込まれるだろう。

 そうなった時、与党は議席を減らすに違いない。問題は、どれほど減らすかだ。与党が過半数を確保すれば、今まで通り自民党と公明党が政権を担う。民主党が半数近くを取れば、他の党と連立して、政権を取るだろう。民主党が過半数を上回れば、単独で政権を担う。
 今の日本は、自民党を中心にした政権が続くのか、民主党が政権を取るかの瀬戸際なのだが、その緊迫感がメディアにも国民にもない。民主党は旧社会党の議員が中心だから、左翼政策を実行するはずだ。改憲の流れを止め、中韓に謝罪するだろう。そうなってもいいのか。安倍首相など自民党の幹部には、民主党に政権を渡さないための方策を考えてほしい。


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安倍首相は、信念の貫き方を間違えている [政局]

【オーマイニュース 2007年08月08日】-参院選では与党が大敗したのに、安倍首相は責任を取らない。戦後の日本で、こんなことはあったのだろうか。選挙で負けた内閣は、いつも何らか責任を取ってきたはずだ。それなのに、安倍首相は退陣はせず、内閣改造も8月末まで行わないと言う。一体なぜなのか。

 安倍首相は信念を貫く政治家だからだと思う。首相はベストセラーになった『美しい国へ』という本の40ページに、「千万人といえども、我ゆかん」という孟子の言葉を引用しながら、批判を受けても信念を貫き、必要な政策を実行していきたいと書いている。

 信念を貫くのはいいことだ。日本の多くの政治家は信念がないので、マスコミに批判されると、政策を引っ込めてしまいがちだ。安倍氏は拉致問題に長く取り組み、朝日新聞が NHK の従軍慰安婦の番組について同氏を誹謗した時も、ぶれることなく対応した。そんな所を評価して、保守派の言論人も安倍首相に期待を寄せていた。日本政策研究センターは同氏を首相にするために、「立ち上がれ!日本ネットワーク」を作ったほどだ。

 だが安倍首相は5月頃から、信念の貫き方を間違えている。5月30日には衆議院の厚生労働委員会で、年金関連法を5時間だけの審議を経て、強行採決した。6月29日には参院本会議で同じく年金関連法を深夜までかかって、成立させた。首相は翌30日、「国民は、同法の成立を評価してくれると思う」などと誇らしげに述べていたが、この直後内閣支持率は更に落ちた。不当な抵抗に遭った場合は、強い姿勢で法案を成立させることは必要だが、5時間の審議や深夜の採決をいいと思う人は少ない。安倍首相は、信念の貫き方を勘違いしていると思う。

 参院選で与党が敗北したのに退陣を拒否しているのも、このような信念の貫き方から出ているのではないか。また、選挙の敗因は自分が作ったのではないと思っているのかも知れない。「年金記録の不備は何年も前に起きたことだし、事務所費の問題など些細なことだし、マスコミが騒ぎすぎた。憲法改正という難事業を自分の手でなし遂げたい。」と思っているのかも知れない。だがそれは勘違いだ。

 選挙の結果を受け入れないのは、通らない。民主主義は、国民が選挙によって政治家を選び、国民が間接的に政治を行う制度だから、選挙の結果を受け入れないということは、民主政治を否定するような暴挙だ。

 内閣退陣を拒否するのが横暴なのは、理論上だけのことではない。参議院では民主党が過半数を取ったから、民主党の協力を得ないと、法案が成立しない。参院で否決しても、衆院でもう一度可決すれば、法案は成立するが、参院で野党が採決をしないと、店ざらしになって、法案は全く成立しなくなるようだ。そんなことが続いたら、内閣支持率は急落するだろう。

 民主党の小沢一郎代表は、衆院解散を求めており、政権奪取を目指している。首相は8月中に内閣を改造すると言うが、それで民主党が納得するだろうか。安倍首相が辞任するまで、参院で法案を店ざらしにするのではないか。

 国会が長く空転したら、内閣の総辞職と衆院解散は避けられなくなるだろう。自民党は更に信頼を失って、総選挙で議席を減らすだろう。民主党が過半数を取ったら、小沢代表が総理大臣になる。有権者がそこまで民主党に投票するとは限らないが、その可能性はある。

 以前の自民党なら、このような状態になった時、反主流派などが首相を引きずり降ろす工作をしたものだが、今の自民党にそのような様子はない。内閣の総辞職を求める議員もいるが、あまり多くないようだ。自民党はこのままグズグズして、民主党に政権を渡すつもりなのか。民主党が政権を取らないとしても、国会が空転して、国政が停滞してもいいのか。

 マスコミも「安倍首相の後任はいない」と言っているが、無責任な話しだ。麻生太郎・外相や谷垣禎一・元財務相などが、候補としている。マスコミまで、安倍続投を後押しするようなことを言うのだから、信じられない。

 今のままでは、国政が停滞することは確実だし、民主党が政権を取るかも知れない。安倍首相は日本のために、内閣の総辞職を決断してほしい。

 オーマイニュースのサイトで読むのなら、http://www.ohmynews.co.jp/news/20070806/13806 で。


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安倍内閣が退陣しないと、民主党が政権を取るのではないか [政局]

【PJ 2007年08月01日】-7月29日の参議院選挙は、与党の大敗、民主党の躍進という結果で終わった。自民党は改選前の64議席から37議席に、公明党は12議席から9議席に減らした。民主党は32議席から60議席に倍増させ、過半数を取った。投票前には、与党が議席を減らすという予測が多く、私もそう思っていたが、ここまでの与党敗北は予想していなかった。

 自民党の敗因を考えてみると、まず不祥事がある。失言をした大臣が2人もいて、その内の1人は辞任した。事務所費などの不正が分かった大臣は3人もいて、その内の1人は辞任し、1人は自殺した。スキャンダルの余りに多い内閣だ。赤坂の議員宿舎は家賃が安すぎるとも、批判された。

 年金記録の不備が明らかになり、マスコミは大きく取り上げた。メディアは住民税などの増税をあまり扱わなかったが、国民の怒りは大きかったようだ。新潟県五泉市では、増税に怒った人が市役所で刃物を振り回し、逮捕される事件も起きた。首相は馬鹿正直なので、7月になってから消費税に言及した。与党の敗因で一番大きいのは、増税ではないか。年金不備や事務所費などより、税金が増えて怒った人が、野党に投票したのではないか。

 また以前は自民党の票集めに協力した地方組織も、崩壊したので、票を減らしたようだ。郵政は民営にするので、協力してくれなかった。土木業界も、そっぽを向いたようだ。小泉前首相は「自民党をぶっ壊す」と公言していたが、地方組織を本当にぶっ壊したらしいのだ。国会議員や党員は、そんな暴論を吐く者を総裁に選んだのだから、責任がある。

 与党は大敗したのに、安倍首相は退陣せずに、続投すると言っている。選挙運動の間、安倍首相は「私を取るか、小沢さんを取るか」などと政権選択を迫るようなことを言っていたのに、負けたら審判を受け入れずに、「続投することが、国民に対する責任だ」などと詭弁のようなことを言っている。もっとも首相は投票の前から、「負けても退陣しない」と話していたようだ。

 安倍首相は著書の『美しい国へ』の40ページに、「千万人といえども、我ゆかん」という孟子の言葉を引きながら、批判を受けても断固として信念を貫くと書いている。そのような考え方は、原則として正しい。戦時中や郵政選挙の時のように、ムードに流される人が多いから、反対に遭っても信念を貫くのは、必要なことだ。そういう気概がないと、左派がメディアを支配している我が国では、たとえば改憲は実現できない。

 だが、安倍内閣は不祥事が多いし、あまり成果を上げていない。教育基本法を改正したり、中国残留日本人孤児の支援を決めたりしたが、拉致問題は進展させていない。選挙で敗退したのだから、安倍首相は潔く辞任すべきだ。それが日本のためだ。

 参院で民主党が過半数を握っているから、与党が衆院で可決した法案も、参院では野党の同意が得られないと、成立しない。また民主党の原口一博議員は30日のテレビで、「過半数を取ったので、国政調査権を発動し、大臣に事務所費の領収書を強制的に出させる」と話していた。法案が成立しない上に、国政調査権で内閣が追い詰められたら、国会は空転してしまう。そうなったら、内閣は退陣しなければならなくなる。国会を混乱させてから総辞職するのではなく、安倍内閣は今すぐ退陣すべきだ。

 今すぐ辞めるのなら、衆議院の解散と総選挙を、しなくても済むだろう。国民も野党も納得するからだ。だが混乱して、自民党が醜態をさらしてから、衆院選挙をすることになると、衆議院でも民主党が過半数を取り、小沢一郎代表が総理大臣になるのではないか。民主党が政権を取って、左翼政策を実行してもいいのだろうか。安倍首相に愛国心があるのなら、内閣の総辞職を決断してほしい。【了】

 ライブドアのサイトで読むのなら、http://news.livedoor.com/article/detail/3252485/ で。


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